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「恋人同士のスキンシップをセクハラ」とされた“キム・ヨナの後継者” [韓国記者コラム]

KOREA WAVE / 2024年9月11日 7時0分

イ・ヘイン選手(c)news1

【KOREA WAVE】“キム・ヨナの後継者”ともいわれた韓国フィギュアスケート女子のイ・ヘイン選手の資格停止3年の懲戒処分に対する再審申請が最近、棄却された。後輩男子選手にセクハラをしたという疑惑と関連して、恋人同士のスキンシップなので懲戒は不当だと主張したが、受け入れられなかった。

今回の懲戒処分で、イ・ヘイン選手は2026年のミラノ冬季五輪への出場が不可能になった。捜査などを通じてセクハラが認められたならともかく、イ・ヘイン選手と後輩選手の両者が犯罪行為に該当しないと主張したにもかかわらず、厳しい懲戒が維持されたのは行き過ぎだという声も出ている。資格停止3年の先例を見ると、児童虐待など社会的物議をかもした犯罪などであり、イ・ヘイン選手の問題と深刻さの程度が違うという点も注目に値する。

ことの発端は5月、イタリアであったフィギュアの国家代表合宿の当時、イ・ヘイン選手が宿舎で飲酒し、後輩選手に性的行為をするなど、物議をかもしたという疑惑だった。自主的に真相調査に入った大韓氷上連盟は、この行為が性的羞恥心を誘発したセクハラだと結論づけ、イ・ヘイン選手に資格停止3年処分を下した。

しかし、イ・ヘイン選手側は「懲戒は不当だ」とし、大韓体育会スポーツ公正委員会(公取委)に再審議を要求した。懲戒対象者は1審に異議がある場合、上級機関である公正委に再審を申請することができる。イ・ヘイン選手の行為が強制わいせつに該当するかどうかを巡り、公取委でも意見が分かれたが、結局、1審の判断が維持された。

これは1、2審ともにイ・ヘイン選手の行為を強制わいせつと判断したためと推測される。5月時点で後輩選手は満15歳。強制わいせつが刑事事件として立件されるなら、刑法ではなく児童青少年性保護法の適用を受ける。2年以上の懲役または1000万~3000万ウォンの罰金に処するなど加重処罰を受ける恐れがある重罪だ。

問題はイ・ヘイン選手側も、後輩選手側も、この行為が強制わいせつに該当しないと主張していることだ。

イ・ヘイン選手は、これは恋人間での行為であり、相手の意思に反したものではないという立場だ。

イ・ヘイン選手の法律代理人は「相手が性的羞恥心を感じたかどうかがわいせつ成立の核心要件。直接的な性関係ではなく、恋人同士のスキンシップだけで強制わいせつ罪が成立した事例はない。相手も望んだ行為だったというのがイ・ヘイン選手の主張」と話した。

後輩選手側もイ・ヘイン選手の行為が犯罪に該当しないという立場を明らかにしている。後輩選手側は再審棄却後に発表した立場文で「調査過程でイ・ヘイン選手側の処罰を望むと発言したことも、羞恥心を感じたと言ったこともない」と説明した。

一部には、今回の懲戒が厳しすぎるという声が出ている。資格停止は除名の次に厳しい処罰だからだ。今回の行為が、未成年者の時から続いてきた恋人の間で起き、後輩選手もイ・ヘイン選手の善処を望んでいるのに、そこまでの懲戒が果たして適切なのかということだ。

前例を見ても疑問は残る。児童虐待などに関与して社会的物議をかもしたり、刑事立件されたりしたケースがほとんどだからだ。金浦FCのユースチームの元コーチに対する事例が代表例だ。元コーチは2020年から2022年4月まで、金浦FC幼少年チーム所属の10代選手を暴言や体罰で虐待し、結果的に自殺に追い込んだという疑惑を受けた。児童虐待疑惑で捜査を受け、検察に送致された。大韓体育会は昨年12月、この元コーチに対する大韓サッカー協会の資格停止3年処分を確定させた。

イ・ヘイン選手側は近く裁判所に懲戒効力停止の仮処分申請を出すなど、救済措置を模索する。スポーツ公正取引委員会の規定第32条によると、確定された懲戒に関し、裁判所の無効または取り消し判決が確定すれば、懲戒が失効したとみなされる。【news1 キム・イェウォン記者】

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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