韓国軍の戒厳令「7人衆」全員拘束…浮かび上がった「学閥・地縁」構造的課題
KOREA WAVE / 2024年12月27日 11時0分
【KOREA WAVE】「非常戒厳」事態を主導または関与した韓国軍関係者全員がこのほど拘束された。この一連の出来事を通じて、彼らが軍内部で事実上の派閥を形成し、昇進や要職を独占し、意思決定を左右していた疑惑が浮上している。軍内部システムの見直しが必要との指摘も出ている。
取材によると、ノ・サンウォン前国軍情報司令官(陸軍士官学校第41期)とムン・サンホ前情報司令官(第50期)は、それぞれ大田(テジョン)高校と大田普門(ポムン)高校を卒業後、陸士に進学。両氏は現役・退役軍人を巻き込み、民間人と共に戒厳令を事前に模索した疑いで拘束された。
ノ・サンウォン氏はムン・サンホ氏らに昇進を餌に中央選挙管理委員会のサーバーを確保する必要性を説いたことが明らかになっている。また、ノ・サンウォン氏が現役将校の人事に介入していたことも指摘されている。これにより、ノ・サンウォン氏がキム・ヨンヒョン(金龍顕)前国防相(第38期)の「密接な後ろ盾」であったとの見方が強まっている。
キム・ヨンヒョン氏とノ・サンウォン氏の関係は、1989年の大統領執務室警護を担当する首都防衛司令部での勤務が契機となった。その後、キム・ヨンヒョン氏の推薦でノ・サンウォン氏が政策部門に配属されたという。さらに、キム・ヨンヒョン氏とノ・サンウォン氏の学閥や地縁が「軍内派閥」を強化し、今回の戒厳令事態を主導したとされる。
戒厳令発令後、国会制圧には特戦司令部、情報司令部、国軍防諜司令部、首都防衛司令部の1500人余りの兵力が動員された。イ・ジヌ前首都防衛司令官(第48期)は国会制圧の命令を下した疑いで拘束されており、軍内施設で政治家を拘束する計画の確認もしたとされる。
また、キム・ヨンヒョン氏の指示で戒厳令を発表したパク・アンス前戒厳司令官(第46期)も拘束され、戒厳令の主導者とされる陸士出身の「7人衆」が全員拘束されるに至った。これを受け、軍内部では陸士を中心とする学閥・地縁派閥が人事を独占していた事実が改めて浮き彫りになり、軍のシステム見直しが求められている。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News
この記事に関連するニュース
-
ハンバーガー店で「戒厳謀議」 韓国、軍OBが作戦指示か
共同通信 / 2024年12月19日 4時42分
-
「上官命令は絶対か?」戒厳令問題で揺れる韓国軍の士気
KOREA WAVE / 2024年12月18日 12時30分
-
韓国軍司令官ら5人逮捕、有事体制揺るがす事態 尹氏側「法廷で堂々と立場語る」
産経ニュース / 2024年12月17日 18時34分
-
韓国「国会に軍200人投入」戒厳当時の首都防衛司令官を拘束…戒厳宣布の中心人物
KOREA WAVE / 2024年12月17日 17時0分
-
「国会制圧の意図なら3000人必要だった」…韓国・非常戒厳時の国防相、議事堂進入で弁明
KOREA WAVE / 2024年12月6日 10時33分
ランキング
-
1車暴走の男に死刑判決=35人死亡、財産分与に不満―中国・珠海
時事通信 / 2024年12月27日 23時35分
-
2太陽と史上最接近のNASA探査機、「無事」が判明 正常に作動
ロイター / 2024年12月27日 18時1分
-
3「韓国の信頼や経済に深刻な打撃」党利党略で大統領代行まで職務停止、前例なき政治混乱
産経ニュース / 2024年12月27日 18時52分
-
4「外部からの物理的干渉」で墜落 アゼルバイジャン航空が暫定調査結果発表 撃墜を示唆
産経ニュース / 2024年12月27日 23時0分
-
5北朝鮮兵、クルスク州で大きな損失 ロシアは保護せず=ゼレンスキー氏
ロイター / 2024年12月28日 7時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください