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軽64馬力規制に人気ワゴンもここから始まった! 日本の足を作った軽自動車5選

くるまのニュース / 2019年4月13日 6時30分

現在、日本でベストセラーとなっている軽自動車は、60年以上もの長い歴史があります。その間に誕生したモデルのなかには、足跡を残すほどインパクトのあったものもあります。そんな偉大な軽自動車を5台ピックアップして紹介します。

■時代を牽引した軽自動車5選

 いま日本で一番売れているクルマといえば軽自動車です。2018年ではホンダ「N-BOX」が24万1870台の販売台数を記録しています。

 現在販売されている軽自動車は先進安全装備や快適装備が充実し、燃費や動力性能も向上して、これ以上の進化は必要ないのではと思うほど成熟したクルマとなりました。

 ここまで至ったのは各メーカーの努力の結晶によるものですが、軽自動車の長い歴史のなかで、転換期となったモデルや、他のメーカーに影響を与えたモデルがあります。

 そこで、これまで発売された軽自動車のなかから、大きな足跡を残したモデル5台をピックアップして紹介します。

●「スバル360」

日本を代表する偉大なクルマと評価された「スバル360」

 軽自動車のみならず、国産車のなかでも歴史に足跡を残すクルマが「スバル360」です。

 スバル360は日本で高度成長期が始まる手前の1958年に発売。当時の軽自動車規格だったわずか3メートル弱の全長で、大人4人が乗車できるキャビン空間を実現した、優れたパッケージが特徴でした。

 乗り降りがしやすいようドアを前開きとし、軽量化のためにリアウィンドウをアクリル製にするなど、富士重工(前身の中島飛行機)の航空機開発のノウハウを上手く取り入れていました。

 250ccのスクーター用エンジン製造で培った技術を活かした、空冷2ストローク直列2気筒エンジンは、最高出力16馬力と高出力ではありませんでしたが、400kgほどしかない車体と相まってキビキビと走りました。

 スバル360はマイカーを持つことが夢のような時代に、夢を現実にできると国民が思えるきっかけとなったクルマです。

●ホンダ「N360」

エンジン屋といわれたホンダならではの軽自動車「N360」

 後述しますが、現在の軽自動車は64馬力を超えることなく、メーカー間のパワー競争は終わっています。しかし1960年代から1970年代、軽自動車が360ccだったころはパワー競争が勃発していました。

 そのきっかけとなったのはホンダ「N360」の登場です。1967年に発売されたN360は、4サイクル空冷2気筒エンジンを搭載し最高出力は31馬力でした。

 ライバル車の多くは2サイクルエンジンを搭載していましたが、25馬力前後しかなく、商品の魅力としては明らかにN360に劣ってしまいました。そこで、追いつけ追い越せと馬力競争が始まったのは自然な流れです。

 ホンダは当時からバイクのレースでは常勝し、F1にも12気筒エンジンを開発して参戦していたので、高性能な小排気量4サイクルエンジンの開発はまったく難しくはなかったことでしょう。

 その後、ライバル車もパワーアップを行ない、ダイハツ「フェローMAX」に至っては360ccで40馬力を誇りました。しかし、1972年以降排ガス規制が始まるとパワー競争は一旦終焉します。

●スズキ「ジムニー」

悪路走破性なら大型クロカン以上だった「ジムニー」

 2018年に20年ぶりとなるフルモデルチェンジしたスズキ「ジムニー」は、大いに話題となったのも記憶に新しいところです。

 その元祖となる初代「ジムニー」は1970年に軽自動車初の本格的4輪駆動車としてデビューしました。

 エンジンは空冷2サイクル360ccの2気筒で、「キャリイトラック」用のものをトランスミッションとともに流用。最高出力はわずか25馬力でしたが、車重600kgという軽さで泥濘地や砂地でも軽快に走行できました。

 シャシは「はしご型」フレームを基本骨格にし、信頼性の高い前後リーフスプリング(板バネ)のサスペンションを装備。

 高い悪路走破性から土木や林業の現場で活躍する「道具」としても、手軽にオフロード走行やレジャーのパートナーという面もあり、その人気は不動のものになりました。

 その後、水冷エンジンに変更されバンモデルが追加。さらに軽自動車規格の変更で、550ccエンジン、660ccエンジンとなり、現在に至ります。

 1990年代から2000年代にかけて三菱「パジェロミニ」というライバルが出現しましたが、市場から撤退してしまったので、現在は「ジムニー」が唯一無二の存在となりました。

■第二次パワー競争と、新たなジャンルの誕生

●スズキ「アルトワークス」

高出力エンジンにフルタイム4WDも採用したスーパーマシン「アルトワークス」

 1979年に47万円という低価格で衝撃的なデビューを飾ったスズキ「アルト」は、「軽ボンネットバン」ブームの火付け役となりました。

 アルトは進化を続け、1986年には42馬力を発揮するスズキの軽自動車では初となるDOHCエンジン搭載モデルの「アルト ツインカムRS」を発売。さらにターボモデルの最高出力を48馬力まで向上させ、ライバル車を引き離しに入ります。

 そして1987年、軽自動車で当時最高の64馬力を発揮する、550cc3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボエンジンを搭載した「アルトワークス」シリーズを発売します。

 これに負けじとダイハツは「ミラ TR-XX」、三菱は「ミニカ ダンガンZZ」を発売し、第二次パワー競争が勃発。各車64馬力で並びます。

 これ以上の出力アップは軽自動車には危険であり、必要ないという判断から、アルトワークスが最初に到達した64馬力は、現在も軽自動車の出力自主規制上限値となっています。

●スズキ「ワゴンR」

軽自動車がトップセラーになる礎を築いた「ワゴンR」

 スズキ「ワゴンR」の登場以前、背が高いワゴンタイプの軽自動車といえば、ワンボックスバンをベースにしたものが主流で、軽自動車メーカー各社から販売されていました。

 リアにスライドドアを装備し、室内も広く使い勝手はよいものの、どうしても商用車イメージは払拭できませんでした。

 そうしたなか、1993年、ワゴンRの登場によって「トールワゴン」という新たなジャンルが確立され、まさに革新的なモデルとなります。

 スタイルは当時人気上昇中のミニバンをコンパクトにしたイメージで、他社の軽自動車のデザインに大きな影響を与えました。また、左側が2ドア、右側が1ドアと左右非対称な作りもワゴンRならではの特徴でした。

 初代ワゴンRは男女問わず人気を博し、進化を続けつつもコンセプトをキープして現在に至ります。

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