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306馬力でもジャジャ馬ではなく乗り心地もグッド! 新型「MINIクラブマンJCW」海外で試乗した

くるまのニュース / 2019年8月18日 18時30分

ドイツ本国で、「MINIクラブマン」がマイナーチェンジしました。注目は、306馬力、450Nmを発生する2リッターターボエンジンを搭載した「JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」です。ドイツ・フランクフルトで開催された国際試乗会で、モータージャーナリストでありタレントの竹岡圭さんが試乗しました。

■力強いエンジンはアウトバーンで200km/h巡航も余裕でこなす

 先日、筆者(竹岡圭)は新型「MINIクラブマン」の国際試乗会に行ってまいりました。試乗場所はドイツ・フランクフルト近郊です。

 久しぶりのフランクフルト、ちょっと前まではいちばん左側の追い越し車線を、アウディがぶっ飛ばしていたのが印象的でしたが、今回はなんとなくポルシェとメルセデス・ベンツが増えていたような気がしたのは気のせいでしょうか? これはシュトゥットガルトが比較的近いという場所柄のせいもあるのかもしれませんね。

 もちろんMINIもたーくさん走っていました。いちばん多く見かけたのは、「MINIクロスオーバー」でしょうか。

 そのMINIクロスオーバーと兄弟車という関係になるのが、MINIクラブマンです。今回はそのマイナーチェンジというわけなのですが、待っていたのはなんと、JCW(ジョン・クーパー・ワークス)モデルでした。つまりいちばん速いヤツです。

 直列4気筒2リッターターボエンジン(306馬力、450Nm)という化け物エンジンが搭載されたこの「MINIクラブマンJCW」。なんたって先代比、最高出力75馬力アップ&最大トルク100Nmアップって。軽自動車、いやコンパクトカーの1台分以上アップしてるってことになりますよね。

 こんなパワーが出てるエンジンって何と思ったら、BMW「1シリーズ」のM135i、や「X2M」とほぼ同じエンジンのようです。いってみれば、これらはプラットフォームというかベース部分は共有している兄弟車になりますからね。

 組み合わされるトランスミッションはアイシン製の8速ATで、JCWはすべて四輪駆動の「ALL4」となります。まぁ、4WDじゃないとこのパワーは伝えきれないってことなのでしょう。
 
 でもね、じゃじゃ馬かと思ったらこれがそうでもありませんでした。

 ホイールベースが2670mmと長めのおかげで、ドイツの高速道路アウトバーンの速度無制限区域で200km/h以上出しても、そしてその速度で巡行しても安定していましたからね。これにはビックリです。なんでも、新しいGP(JCWの性能強化版)が登場するまでは、このクラブマンJCWがいちばんパワフルらしいですから、すごいことですよね。

 そしてコーナリング性能もなかなかだったんですよ。

 MINIで初めてメカニカルLSD(リミテッド・スリップ・デフ)が搭載されたんです。これまでも電子制御LSDは投入されてますし、今回も電子制御のLSDも使ってはいるのですが、この超パワフルなエンジンパワーじゃ足りない。ということで、メカニカルLSDが投入されたそうです。
 
 メカニカルLSDってどういうときに働くかといいますと、コーナリングでタイヤの左右の回転差が生じると、軽く回る方へパワーが逃げてしまうじゃないですか。これをコントロールしてパワーを逃がさず、とにかく前へ前へと走らせてくれるもの、簡単にいうとこんな感じです。

 なので、今までよりも速いコーナーリングスピード、とくにコーナーからの脱出速度が上がるんですよね。というわけで、いろんな場面で安定して速くなるという優れものでございます。

■スポーツモデルの「JCW」でも乗り心地は硬すぎない

 さて、MINIというといつも「乗り心地はどうなの?」と聞かれます。

 たぶんひと昔前までの、ゴーカートフィーリングとか、オンザレール感覚とか、あのゴツゴツした感じがパッと頭に浮かぶんでしょうね。でもその感じは、「MINI3ドア」でさえ、初代から3代目に進化する途中に、ずいぶんと進化してしなやかさを手に入れていますから、もうひとつ上のプラットフォームを使っているMINIクラブマンならなおのことです。

 MINIクラブマンJCWはスポーツサスペンションが奢られており、オリジナルのノーマルサスペンションよりも10mm低められていますが、スポーツモデルとはいってもビックリするような硬さではありません。

新型MINIクラブマン ジョン・クーパー・ワークス(JCW)新型MINIクラブマン ジョン・クーパー・ワークス(JCW)

 なんでも、昔はクーパーSとJCWの足は同じだったそうですが、反省して変えたと開発者がおっしゃってました。

 今回乗ったMINIクラブマンJCW、少なくとも小さな凸凹、たとえばパッチワーク路面とか石畳路面のような細かい凸凹の処理は上手です。うねり路面は若干苦手のようですが、これもオプションのアダプティブダンパーを投入すれば、より良くなるんだそうです。

 今回の試乗車には残念ながらアダプティブダンパーが装着されていませんでしたが、走りにこだわりがある人は考えてみてもいいかもしれませんね。筆者が昔「MINI5ドア」に装着していたのは、ドライビングモード、グリーン、ミッド、スポーツに合わせて2段階(グリーン&ミッドとスポーツ)に変わるものでしたが、なかなかよかったですよ。

※ ※ ※

 さて、MINIといえば超大切なものにデザインがありますけれど、今回はマイナーチェンジゆえ、そんなにビックリするほどの変更はありません。

 ドアミラーのキャップの形が、まん丸から楕円形っぽくなったのと、グリルに上下分割のバーがなくなり一体化されたこと、フロントヘッドライトのLEDがまん丸に光るのと、リアコンビランプがイギリスの国旗、ユニオンジャック柄になったのがいちばんのポイントでしょうか。

 とくにリアのユニオンジャックはすごくいい感じで、筆者もかなり好みです。私の愛車「MINIクロスオーバー」も、ユニオンジャックになるといいなぁなんて、密かに思っていたりして。

 デザインや乗り味ともにブラッシュアップされたMINIクラブマン。今回はJCWだけでしたが、オリジナルモデルを含め、日本で乗るのが楽しみです。

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