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発売当初からマイナーだった!? 珍セダン5選

くるまのニュース / 2019年8月28日 6時10分

自動車市場では売れているクルマばかりではありません。なかには販売が低迷してしまうクルマも珍しくありません。そのうえ、発売された直後から残念な結果となったクルマも存在します。そこでマイナーすぎる珍しいセダン5車種を紹介します。

■物議を醸した激レアセダンがあった!

 近年、軽自動車ではスーパーハイトワゴン、登録車ではSUVとミニバンが売れるクルマとして、だれもが認めるところです。

 しかし、その影で販売が低迷しているクルマもあります。理由はさまざまですが、モデル末期となったクルマや、そもそも多く販売することを目的としていないクルマ、セダンのように人気が低下してしまったクルマなどです。

 ところが、以前には発売直後から販売不振に陥ったクルマもあります。そこでマイナーすぎる珍しいセダン5車種をピックアップして紹介します。

●三菱「アスパイア」

数ある三菱のレアキャラのなかでもとくにレアな「アスパイア」数ある三菱のレアキャラのなかでもとくにレアな「アスパイア」

 1998年に三菱のミドルクラスセダン/ワゴン「ギャラン/レグナム」のマイナーチェンジがおこなわれましたが、それと同時に新型セダンの「アスパイア」が発売されました。

 アスパイアはギャランの姉妹車で、外装のデザインはほぼ同じですが、ヘッドライトとテールランプの意匠がわずかに違います。

 エンジンは1.8リッター・ガソリン直噴の「GDI」1種類でトランスミッションは4速ATのみ。ギャランにあった高性能版の「VR-4」などはラインナップされていませんでした。

 グレードは装備の違いで3タイプあり、ギャランの上級グレードと同等の内容となっていて当時の販売チャネル「カープラザ」系の専売車でした。

 見た目は完全にギャランと同じだったので、走っていてもエンブレム(リア・ナンバープレートの枠部分)を見ないとアスパイアと気がつく人はいなかったでしょう。

 そもそも、アスパイアというクルマを知っていた人は、相当の三菱車マニアだったのではないでしょうか。

 アスパイアは2003年まで販売されていましたが、中古車でも滅多にお目にかかれない超レア車です。

●マツダ「ロードペーサー」

稀代のロータリー好きでも滅多にお目にかかれない「ロードペーサー」稀代のロータリー好きでも滅多にお目にかかれない「ロードペーサー」

 マツダには1970年代に大衆車から高級車まで、ロータリーエンジン搭載車フルラインナップを完成するという目標がありました。

 そこで、1975年にトヨタ「センチュリー」や日産「プレジデント」に対抗する高級セダン「ロードペーサー」を発売。

 しかし、当時のマツダは高級車を自社で生産する設備もなかったため、オーストラリアのホールデンにOEM供給を持ちかけ、同社のセダン「プレミアー」をベースにロータリーエンジンを搭載し、マツダのフラッグシップカーとして販売を開始しました。

 エンジンは1.3リッター2ローターで135馬力を発揮する「13B型」を搭載しましたが、もともと5リッターを超えるV型8気筒エンジンを想定した大きな車体は重く、ただでさえ燃費が悪いロータリーエンジンに拍車を掛けました。

 スタイリングは当時のアメリカ車(ホールデンはGMの傘下)でしたので、日本人には馴染めず、さらに高額な車両価格のため、販売は低迷してしまいます。

 一方で、騒音や振動が少ないロータリーエンジンならではの静粛性によって、ロードペーサーは上質な乗り心地だったようです。

 内容的には高級車になりえたロードペーサーでしたが、1977年に「ルーチェ」の上位モデル「ルーチェ レガート」が発売されたことによって、生産を終了しました。

●ダイハツ「アルティス」

現行車種のなかで、もっともレアな1台の「アルティス」現行車種のなかで、もっともレアな1台の「アルティス」

 ダイハツ「アルティス」は今回紹介するモデルで、唯一の現行車種です。

 ダイハツはいまから50年ほど前にトヨタと業務提携契約を締結しました。その後、トヨタのOEM車を販売し、逆にダイハツが開発・生産したモデルをトヨタに供給するなどして、現在に至ります。

 ダイハツが独自に開発した5ドアセダン「アプローズ」の生産を2000年に終了した後、トヨタ「カムリ」のOEM車「アルティス」を発売。現在は2012年に発売された4代目となります。

 カムリは北米がメイン市場のセダンであり、全長4885mm×全幅1840mmと、大柄なセダンで、デザインもかなりアグレッシブなスタイルという特徴があります。

 アルティスもエンブレム以外のデザインはカムリと同一ですから、当然、スタイリッシュなセダンとなっています。

 パワートレーンも2.5リッターのハイブリッドのみで、価格は353万1600円(1グレード、消費税込)とダイハツでもっとも高額なモデルです。

 アルティスを見る機会は極めて稀ですが、仮に見かけたとしても、ダイハツのエンブレムを見ない限りカムリと区別はつかないでしょう。

■完全に失敗作の烙印が押されたクルマもあり

●日産「レパードJフェリー」

中身は凄かったのにデザインで売れなかった「レパードJフェリー」中身は凄かったのにデザインで売れなかった「レパードJフェリー」

 日産「レパード」といえば、初代が2ドアと4ドアのスペシャリティカーとして1980年発売。2代目は刑事ドラマでもおなじみの2ドアクーペの「ハイソカー」として1986年に発売され、トヨタ「ソアラ」に対抗したモデルで人気でした。

 そして、1992年にフルモデルチェンジして3代目にあたる「レパードJフェリー」が発売されました。

 レパードJフェリーは先代の2ドアクーペから4ドアセダンとなり、北米の高級車ブランド「インフィニティ」から販売された「J30」の姉妹車でした。

 上級グレードには4.1リッターV型8気筒エンジンが搭載されるなど、かなり高級路線のモデルとなっていました。

 外観のデザインが特徴的で、全体的には丸みをおびた曲線基調で、トランクがリアにかけて下がる、いわゆる「尻下がり」でした。

 このデザインは、アメリカでは昔から高級車でよく見かけられましたが、日本では受け入れられませんでした。さらに曲線基調のため高級車としての押し出しの強さがなかったことや、バブルが弾けた後だったことも販売不振の理由でした。

 あまりにもレパードJフェリーが売れなかったため、ディーラーでは数十万円の値引きが当たり前だったようです。

 なお、4代目レパードはオーソドックスなデザインのセダンになりました。

●スズキ「キザシ」

スタイルや足まわりは秀逸だった「キザシ」スタイルや足まわりは秀逸だった「キザシ」

 スズキ「キザシ」は2009年にグローバルで発売された、同社のフラッグシップセダンです。

 ボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmの3ナンバー車で、外観のデザインはスポーティかつスタイリッシュで、欧州車テイストでした。

 実際に、欧州や北米で走行テストを重ね、四輪独立懸架による上質な走りと、乗り心地のよさの両立を目指していました。

 価格が278万7750円(消費税込)と、当時のスズキのラインナップのなかでは高価だったことと、受注生産のみ(日本国内)ということもあり、販売は極端に低迷してしまいます。

 しかし、都市部では、意外とキザシを見かける機会が多いと感じる人もいるのではないでしょうか。それは捜査車両としてキザシの覆面パトカーが警察庁、警視庁に多数納入されたためです。

 覆面パトカーは目立ってはいけませんが、滅多に見ることのないキザシでは、逆に目立ってしまう矛盾が生じました。
 
 結局、キザシは2015年に日本での販売を終了し、海外でも1代限りで2016年には販売を終了してしまいました。

※ ※ ※

 今回紹介した5車種以外にも「なんでこのクルマを発売したのだろう」と思ってしまうモデルが多数ありました。

 近年は、メーカーも慎重かつ合理的になったのか、発売直後から極端な不人気車というのは滅多に見られなくなっていましました。

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