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「これは凄いクルマ!」 日産新型SUV「マグナイト」がインド市場に投入された背景とは

くるまのニュース / 2020年11月8日 11時10分

日産がインド市場を中心に投入した新型コンパクトSUV「マグナイト」。世界中でコンパクトSUVの人気が高まるなかで、インド市場にはどのような経緯で投入されるのでしょうか。

■大注目の新型マグナイト、インド市場に投入された背景とは

 日産は、2020年10月21日にインド市場で新型小型SUV「マグナイト」を世界初公開しました。
 
 新型マグナイトは2021年初頭にインドで発売後、そのほかの地域でも発売を予定していますが、インド市場にどのような経緯で投入されるのでしょうか。

 2020年5月28日に日産の内田誠社長兼CEOは、事業構造計画発表「NISSAN NEXT」を発表しました。

 この会見の最後に紹介された動画「NISSAN NEXT:From A to Z」には12の新型モデルが登場。

 そのなかには、2020年6月に日本で発売された新型コンパクトSUV「キックス」や7月にお披露目された新型電気自動車「アリア」、9月にプロトタイプが公開され公開話題となった「フェアレディZ」、そして前述の新型マグナイトなどが映し出されていました。

 新型マグナイト自体は、以前から日産インドがティザーイメージを公開するなどして、登場の期待値が高まっていたモデルです。

 新型マグナイトは、インドでは日産初となる全長4m以下の小型SUVで、インドのユーザーニーズに合わせて日産の栃木試験場などで開発されました。

 車名は、「Magnetic(魅力のある)」と「Ignite(感情を喚起する)」が由来となっており、日産は「インドをはじめとした成長地域における日産の新時代への思いを込めました」と説明しています。

 エクステリアは大胆で斬新なデザインで、シャープなLEDヘッドランプの下にはL字型のデイタイムランニングライトを採用。さらに、前後のバンパー下部に装着されたシルバーのスキッドプレートがタフさを演出。

 インテリアは運転席と助手席の空間が広く、ゆったりとした室内空間を提供しており、後部座席はひとクラス上のクルマに匹敵するような足元のゆとりある空間を実現しました。

 8インチのタッチスクリーンを持つインフォテイメントシステムを搭載し、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応し、メーターには7インチのTFT液晶ディスプレイを採用し、先進的な室内空間を提供します。

 搭載されるエンジンは1リッターターボで、荒れた路面でも安心感のある205mmの最低地上高を確保。機能面では、クルマの周囲にある障害物を見やすくするアラウンドビューモニターやヒルスタートアシストなどを搭載し、運転時の安心感を高めました。

 そんな新型マグナイトがインド市場に投入された背景を日産の専務執行役員、アフリカ・中東・インド・ヨーロッパ・オセアニア マネジメントコミッティ副議長、マーケティング&セールス、AMI(アフリカ・中東・インド)社長のギョーム・カルティエ氏に伺いました。

――インドの新車市場動向はどのような状況でしょうか?

 インド市場は日本とは変わった新車販売の体制を持っています。それは、インドではカーディーラーへの卸売りベースとなっており、そこから顧客に販売される仕組みになっています。

 そのなかで、インドの新車市場では、初めてクルマを購入する人が多いというケースがほとんどです。

 そのため、売れているセグメントを見るとAセグメントやBセグメントのコンパクトモデルが占め、最近ではBセグメントSUVの人気も高まっています。

 また、最近では都市部以外の郊外でもクルマの需要が高まっており、モビリティに対する要望が増えているのもインド市場の特徴です。

 現在のインド市場は新型コロナウイルスの影響を受け、新車市場は34%も減少しました。

 しかし、直近のインド市場は回復傾向にあり、2019年並みのコロナ前の状況に戻りつつあります。

――インド市場でクルマに求められるものとは?

 元々、インドのユーザーはクルマに対して、通勤用で安くてコンパクトなモデルであれば良いというニーズが占めていました。

 しかし、現在では単純に通勤だけでなくそれ以上のものを求めていて、インドのユーザーは、すごく誇りが高く自分が成功しているということを示したいという傾向があり、クルマを所有することによって社会的な成功を表現するように変わってきています。

 そのため、単純にコンパクトモデルかつ手頃な価格というだけでは売れない状況になっていることもあり、最近では魅力的なデザインがあるかが重要になってきました。

 加えてBセグメントSUVの需要が増えてきたことで、新型マグナイトのような高いデザイン性を持ち、日産が誇る技術を詰め込んだ機能を搭載したモデルを投入したのです。

■新型マグナイトがインドで担う役割は?

――新型マグナイトのインドでの役割やアピールポイントは?

 新型マグナイトには色々と期待しています。まず、私達が考えたことは、マグナイトは美しいクルマでなければいけないということです。

 新型マグナイトは、神奈川県の厚木で開発・デザインされ、生産はインドでおこなわれています。

 そのため、エクステリアデザインは日本のDNAを兼ね備えています。さらに、新型マグナイトはグリル部分に日産の新しいロゴを採用することで、新しい日産の顔を象徴したモデルとなっています。

 また、機能面では従来のBセグメントなどのクラスでは搭載しないような機能を採用していることも重要な部分です。

 例えば、これまでなら上のクラスに搭載されるような日産が誇る「アラウンドビューモニター」を採用することで、ほかのモデルとは差別化できます。

 また、インドのお客さまに求められているものを調べた結果、コネクティビティを搭載すること以外に、街中での快適性を提供するためにCVTを採用しました。

 エンジンは、お客さまに運転を楽しんでもらうために、1リッターターボを設定しています。そして、クラストップレベルの燃費性能などにより、所有する維持費を抑えることも重要です。

 また、インドはとても国土が広く、さまざまな道路が存在するため、最低地上高は205mmとクラストップレベルに設定しました。これによりさまざまなユーザーに対応出来ます。

新型マグナイトはさまざまな道路環境にでも適応出来る最低地上高205mmを誇る。新型マグナイトはさまざまな道路環境にでも適応出来る最低地上高205mmを誇る。

――インド市場に無いが、他国や地域あるモデルで欲しいモデルはありますか?

 あれもこれもということは出来るが、最近では「選択と集中」ということもあり、まずはインド市場に適したモデルを投入しなければなりません。

 そのため、新型マグナイトを投入出来て良かったと思います。先程もお伝えしたように独自性のある高いデザイン性、アラウンドビューモニターのような日産の技術を搭載したこと、運転が楽しいパワートレインやCVT、そして高い地上高など、新型マグナイトは凄いクルマなのです。

 そのため、新型マグナイトはBセグメントSUV以外のセグメントもカバーできるほどのポテンシャルを持っています。

※ ※ ※

 このような背景があり、新型マグナイトはインド市場に投入されるべくして誕生したのです。

 今回の新型マグナイトは、日産の事業構造改革計画「NISSAN NEXT」のなかで、アフリカ・中東・インド市場に今後投入される8モデルの第一弾として登場しました。

 日本市場にもマッチしそうな新型マグナイトの「日本導入は未定」だといいますが、日本でもコンパクトSUVの人気が高まっていることから、もし販売されればキックスとは異なる日産のSUVとして注目されることは間違いなさそうです。

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