トヨタ新型「アクア」グレード差で何が違う? 価格・燃費・サイズ・装備で最廉価から最上級の装備差はどうなった?
くるまのニュース / 2021年7月27日 17時10分
ハイブリッド専用コンパクトカーのトヨタ「アクア」がフルモデルチェンジを受け、2代目となる新型が発売されました。新型アクアはハイブリッドシステムの心臓部のひとつである駆動用電池が世界初採用されるなど点などが注目されています。
■新型アクアのボディサイズ/カラー/価格/燃費/グレードはどうなったのか?
トヨタのコンパクトカー「アクア」は、ハイブリッドの元祖である「プリウス」の弟分としてとして2011年に登場。
1.5リッターエンジンとハイブリッドシステムを組み合わせ、小型で軽量、低燃費なコンパクトハイブリッドカーとして人気を得ました。
2021年7月19日にフルモデルチェンジを受け、2代目となる新型アクアが発売されました。初代アクアとの違いや、グレードごとの仕様の違いはどのようになっているのでしょうか。
新型アクアのグレードは、エントリーグレードから「B」「X」「G」「Z」の4つで構成されており、全グレードで、前輪駆動(2WD)と後輪をモーターで駆動するE-Four(電気式4WDシステム)の4輪駆動が設定されています。
なお、アクアにE-Fourが搭載されるのは初めてのことで、これにより雪道でもより安心して走行できるようになったといいます。
搭載する駆動用電池はグレードによって異なり、従来モデルではニッケル水素電池でしたが、「B」はトヨタ「ヤリス」と同じリチウムイオン電池、「Z」「G」「X」は新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池が世界で初めて搭載されました。
エンジンは、ヤリス(ハイブリッド)と同じ1.5リッター直列3気筒エンジンを搭載。トランスミッションは従来モデルからの電気式無段階変速機です。
新搭載のバイポーラ型ニッケル水素電池はコンパクトで高出力な性能を持つバッテリーで、従来モデルに搭載されているニッケル水素電池に比べて約2倍の高出力を実現。
この高出力の性能を生かすことで、アクセル操作への応答性が向上するとともに、低速からパワフルでスムースな加速が可能になりました。
また、電気だけでの走行可能速度域を拡大したことで、街中の多くのシーンでエンジンを使わない電気だけでの走行を実現します。
WLTC燃費は「B」が35.8km/L、Xが34.6km/L、Zが32.0km/Lを達成。クラストップレベルの低燃費を備えました。
今回、「Z」「G」「X」では「快感ペダル」をトヨタ初採用。従来モデルの「POWERモード」が「POWER+モード」に変更されました。
このモードではアクセルペダル踏み込み時のレスポンス向上に加え、アクセルペダルを離したときの減速感も向上。ドライバーはアクセルペダル操作のみで自在に速度を調整できます。
■新型アクアのグレードごとの装備を徹底解説
新型アクアのボディスタイルは従来モデルからキープコンセプトですが、トヨタの新世代ボディ技術のTNGA(GA-B)を採用し、低重心化、軽量化、高剛性化がおこなわれました。
ボディカラーは、「Z」「G」「X」は計8色から選択可能。「B」には専用色「スーパーホワイトII」を含む計3色が設定されています。
トヨタ新型「アクア」
ヘッドランプは、「Z」がBi-Beam式LEDでクリアランスランプもLED式を採用し、ターンランプ使用時はクリアランスランプの発光色を切り替える方式です。
そのほかのグレードでも2灯式LEDヘッドランプを採用し、「G」「X」でもオプションでBi-Beam式に変更可能です。
リアコンビネーションランプは全グレードがテール/ストップランプにLEDを採用し、「Z」はさらに近未来的なライン発光式のテールランプとなっています。
タイヤは、「B」(2WD)が175/70R14でスチールホイールと樹脂フルキャップを装着。「B」(4WD)「G」「X」は185/65R15のスチールホイール+樹脂フルキャップ、「Z」は185/65R15でアルミホイールが標準装備されました。
さらに、「Z」「G」の2WDは、オプションで195/55R16タイヤと切削光輝のアルミホイールを選択できます。
シート表皮は、「Z」「G」はヘッドレスト別体の上級ファブリックが標準で、オプションで表皮が合成皮革+ストライプ柄ファブリックのものに変更可能です。
「X」はヘッドレスト一体のファブリックが標準で、オプションでヘッドレスト別体の上級ファブリックを用意。「B」はヘッドレスト一体のファブリックのみです。
さらに、「Z」「G」はオプションでパワーシート、シートヒーターは「Z」「G」「X」でオプション選択可能です。
ハンドルは「Z」「G」が本革巻きで、「X」「B」がウレタンです。
メーターは全車デジタル式で、4.2インチカラーTFT液晶のマルチインフォメーションディスプレイも装備される一方、ヘッドアップディスプレイは「Z」のみオプション装着可能です。
なお、後席ウインドウが「B」では手動操作式となり、営業車向け仕様の面が現れています。
非常時給電システムのアクセサリーコンセントは全車に装着され、性能はAC100V、1500W、ガソリン満タンで約5日間使用可能です。
USB端子は「Z」がType-AとType-C、そのほかのグレードではType-Aのみ装備されています。
新型アクアの予防安全パッケージとして、全グレードに「Toyota Safety Sense」を搭載。前方または後方すぐ近くの障害物に対するブレーキ機能の「パーキングサポートブレーキ」は「Z」「G」が標準装備、「X」「B」はオプションとなります。
また、ブラインドスポットモニターと後方接近車両を検出してブレーキをかける機能は、「Z」「G」「X」にオプション設定されました(「B」は選択不可)。
なお、駐車支援機能の「トヨタチームメイト」は全グレードでオプションとなります。
さらに、自車を見下ろすように表示するパノラミックビューモニタは、自車を透かして表示するシースルービュー機能付きは「Z」「G」オプション、シースルービュー機能なしは「G」「X」「B」でオプションです。
また、バックガイドモニターは、「Z」「G」は標準、「X」「B」はオプション装着可能です。
加えて、冬場にすぐ暖房が効く電気式暖房装置のPTCヒーターは、寒冷地仕様を選択すると装着されます。
では、それぞれのグレードにおける価格はどうなっているのでしょうか。
「B」の2WDが198万円、4WDが217万8000円、「X」の2WDが209万円、4WDが228万8000円、「G」の2WDが223万円、4WDが242万8000円、「Z」の2WDが240万円、4WDが259万8000円です。
従来モデルはエントリーグレード「L」が178万5240円だったので、エントリー同士では価格が上昇していますが、それでも200万円以内に収めました。
また、従来モデルの最上級グレードは「G “ソフトレザーセレクション”」(2WD)の208万6560円。
新型アクアの最上級「Z」(2WD)は比べると30万円以上の値上がりとなっていますが、世界初のバイポーラ型ニッケル水素電池や最新のトヨタセーフティセンス、非常時給電システムのアクセサリーコンセントなどが標準になるなど、装備内容が充実した結果といえそうです。
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