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ホイールぶつけてキズつけた! 修理は可能? 丸ごと交換すべきキズの程度はどれくらい?

くるまのニュース / 2022年1月10日 11時10分

秋から冬にかけて、落ち葉や雪などで縁石や段差が埋もれてしまい、接触や乗り上げるなどして、ホイールをキズつけたり変形させてしまうことがあります。補修するのか交換するのか、どの程度の損傷が境界線となるのか整備士に聞いてみました。

■ホイール大径化でタイヤが薄くなり、トラブルも増加!?

 冬の時期は縁石や障害物が落ち葉や雪などで埋もれてしまい、ホイールをブツけてしまったり、または乗り上げてしまうこともあります。

 ホイールのリム部分をキズつけてしまい、ひどい場合は変形してしまうこともありますが、そのような状態で乗り続けていても大丈夫なのでしょうか。

 ホイールは路面との接点でもあるタイヤと一緒に稼働するため、キズがつきやすいのも仕方ないとはいえ、見た目にも大きく影響しますし、できることならキズがつくような事態は避けたいものです。

 それでも縁石や段差などにホイールが接触してしまうケースは多々あり、ホイールはキズつきやすいパーツの代表格ともいえます。

 とくに、昨今は純正ホイールも凝ったデザインで大径化される傾向があり、軽自動車でも16インチをするケースや、スポーツカーなどでは20インチといった超大径ホイールも標準装備されることが増えました。

 このホイールの大径化によって偏平タイヤの装着も増え、タイヤは薄くなり、結果として少しの段差でもホイールが傷つきやすくなっているといえます。

 ホイールをキズつけてしまうケースにはどんなシチュエーションが考えられるのでしょうか。埼玉県の整備工場に勤務するF整備士に聞いてみました。

 ホイールを傷つけてしまうのは、ドライバーの不注意とはいい切れないケースも多々あるといいます。

「縁石にヒットさせてしまう場合も、距離感を誤ってブツけてしまうケースだけでなく、たとえば雪によって埋もれている場合や、何の標識もないところに縁石を設置している商業施設の駐車場もあります。

 また低いと思った段差が予想以上に高さがあった場合などにホイールをキズつけることもあるようです。

 とくに雪の多い地域は、路面のアスファルトに大きな穴があくことも多いものです。この穴にハマってホイールをキズつけてしまうことも多数報告されています」

 北海道をはじめ、雪の多い地域では道路のアスファルトに穴が開くことは意外に多いといわれています。

 JAFの調べでは、2013年の北海道は積雪が多く、道路の穴によるパンクの出動要請が1.5倍にも増えたのだそうです。

「冬でも気温が上昇すると、道路の小さなひび割れや継ぎ目に雪解けした水が染み込みます。この水分がアスファルト内の砂粒の接着力を弱らせ、できた隙間にさらに水が染み込みます。

 そして染み込んだ水が夜に凍結することで膨張し、隙間やひび割れが大きくなってしまうんです。

 さらに、通過するクルマの重みや衝撃でこのひび割れからアスファルトが剥離してしまい、最終的には大きな穴になってしまうというわけです」(F整備士)

 この作用によってできる穴は『ポットホール』と呼ばれ、毎年雪の多い地域では補修作業がおこなわれるのだそうです。

 しかし、この補修の継ぎ目から水が浸入し同じ現象でまた穴ができてしまうケースも多いといわれています。

 この穴は非常に見えにくく、ホイールだけでなくボディの下部やサスペンションを傷めることもあるそうです。

■ホイール補修はガリ傷程度が限界 ひび割れや変形はどう対処?

 縁石にぶつけてしまうなどの理由でホイールが損傷した場合、修復可能なキズとホイールごと交換したほうがよいキズの境界線はどこなのでしょうか。前出のF整備士に聞いてみました。

「わたしが勤務する整備工場でもホイールの補修を依頼するお客さまはけっこう多いです。ただし、ホイールメーカーでは、補修は原則としてNGとなっているんです。

 これには『ホイールは消耗部品』という考え方があります。

 材質と強度分析を考慮してホイールは製造されています。ガリ傷程度ならバランスの狂いも補修可能です。

 しかし、ホイールが曲がってしまったり歪んでしまうなどの変形は、見た目だけであれば板金技術で直すことはできても、強度や耐久性は保証できません」

変形したホイールを使い続けるのは危険変形したホイールを使い続けるのは危険

 ホイールの損傷によりバランスが狂い、キレイに回転しなくなると振動が発生することがあります。また、目には見えないクラック(ひび割れ)が入っている可能性もあり、タイヤのエアーが抜けてしまうような状況になる可能性が高いのだそうです。

「ホイールが変形するほどの衝撃を受けた場合、タイヤの『ビード』と呼ばれる、ホイールとの設置部分が外れてしまうこともあります。そうなるとパンクや脱輪が発生するなどかなり危険な状況になってしまいます」(F整備士)

 では、ガリ傷はどのくらいの予算で直るのでしょうか。

「走行上で問題ない程度のガリ傷は、表面をパテ盛り&塗装などで見た目はキレイに補修可能です。傷の場所や程度にもよりますが、1本1万円から2万円程度の予算だと思います」(F整備士)

 ホイールが変形するほどのダメージを受けたら交換が必要なのでしょうか。

「歪みや曲がりなどの変形は、安全性を考慮して新品に交換したほうが安全です。とくに純正ホイールなら入手もしやすいですし、強度や耐久性を考えれば補修よりも安心です」(F整備士)

 ネットなどで販売されている中古ホイールは状態の良し悪しの判断がつきにくいため、できれば新品のほうが良いとF整備士はいいます。

「中古で販売される前にどれだけ走行されていたかが判断できないホイールは、やはり歪みなどが生じているケースもあるみたいです。

 安さに目を向けるのではなく、安全性を考慮したホイール補修・交換をしていただきたいですね」(F整備士)

※ ※ ※

 ホイールを縁石にぶつけるなどのダメージを受けてステアリングが左右どちらかに取られたり、変な微振動を感じるようになったら、ホイールが歪んでいる可能性もあります。

 冬は雪や悪天候などで路面状況が把握しづらいこともあります。事故はもちろん、軽微な接触も減らすように注意して走行しましょう。

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