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軽クロカン四駆の絶対王者! スズキ「ジムニー」はなぜ愛される? 本格派だけでなく女性ウケも獲得した訳とは

くるまのニュース / 2022年3月3日 9時10分

軽自動車でありながら本格的な四駆性能を有するスズキ「ジムニー」。50年以上にわたって多くのファンから愛されている軽クロカン四駆ですが、一体どのようなところが魅力なのでしょうか。

■唯一無二! 軽クロカン四駆「ジムニー」は何が良い?

 日本独自の規格である軽自動車でありながら高い悪路走破性を発揮し、多くのファンから愛さるスズキ「ジムニー」。

 コンパクトなクロカン四駆は、なぜ長きにわたって支持されているのでしょうか。ジムニーの人気の秘訣と魅力に迫ります。

 ジムニーの成り立ちですが、もともと「不整地用万能車」という道なき道を進むために開発された軽四輪駆動車というコンセプトは1960年代からありました。

 そんななか当時のメーカー(ホープ自動車)から不整地用万能車の製造権をスズキが買い取り、1970年に軽自動車初の本格派4WDオフロード車として誕生したのがジムニーです。

 ジムニーは「旧型」と呼ばれる3世代と、現行モデルの4代目でキャラクターが大きく違うといわれています。

 1970年に誕生した初代モデルは、ベースとなった「ホープスターON型」の長所である、前後リジットアクスル、16インチホイール、副変速機などを搭載しつつ、当時の軽トラック「キャリイ」用の360ccエンジンとトランスミッションを流用。

 維持費の安い軽自動車でありながら、並み居る4WD車を超える悪路走破性を実現しました。

 実際には2回ほど商品改良されており、商業的にも大ヒットを記録。

 また800ccのエンジンを搭載した輸出仕様の「LJ80」も海外では高評価を得ており、1977年には小型車登録となる「ジムニー8」が販売されました。

 軽規格の変更に伴い、1981年にボディの大型化と排気量550ccエンジンに専用設計された2代目へフルモデルチェンジ。

 初代の質実剛健な内外装から、快適性と操作性をより乗用向けに向上させていますが、ラダーフレームやリジットアクスルといった本格的な4WD機構を継承しました。

 トランスミッションは4速MTのみで、1984年までの初期モデルは2サイクルエンジンを搭載。

 小型車登録モデルは1リッターへと排気量をアップ、名前も「ジムニー1000」となり、1984年にはさらに排気量をアップさせた「ジムニー1300」が登場しました。

 さらに、1986年には電子制御式燃料噴射装置を搭載した4サイクルの550ccターボエンジンへと進化。ボンネットには当時流行したインタークーラー用エアスクープも追加し、トランスミッションは5速MTを搭載します。

 そして、1990年に660ccへと排気量を拡大したほか、前後バンパーも大型化され、ターボエンジンの最高出力は64馬力を発揮。シリーズ初の3速AT車も加わりました。

 また小型車登録モデルは、1993年にはワイドトレッド化され「ジムニーシエラ」と命名されました。

 1998年には3代目へとフルモデルチェンジ。ボディサイズの拡大に合わせ無骨な直線基調からより乗用車ライクな丸みを帯びたデザインへと変更され、ラダーフレームには衝撃吸収性能が、リジットアクスルはさらなるオンロードでの操縦安定性とオフロードでの走破性を考慮した新設計となっています。

 2004年にマイナーチェンジを実施。インパネのデザイン変更に伴いトランスファーの切り替えをレバー式からスイッチ式へ変更され、さらには毎年のように一部改良が加えられ、衝突安全性などが向上しています。

 そして、現行型となる4代目の誕生は2018年です。3代目から引き継がれたラダーフレームは補強が入って剛性アップしただけでなく、デザインは2代目を彷彿とさせる直線基調に現代的なテイストをプラスしました。

 またボディカラーが拡充されたことで、本格クロカン車ながらポップなイメージ戦略が功を奏し、女性ユーザーが急増し、「ジムニー女子」なるブームも巻き起こりました。

 加えて、昨今のSUVブームやキャンプブームが加熱しはじめたこともあり、巷での人気もさらに上昇しています。

■道が狭くても急勾配でもジムニーなら大丈夫!

 それまでジムニーは一部のマニアが好むモデルでしたが、現行モデルは手頃な価格で圧倒的な悪路走破性を体感できる本格派クロカン車として幅広い層から評価されています。

 ジムニーの魅力のひとつはエクステリアの完成度の高さでしょう。

 現行モデルは初代や2代目を彷彿とさせる直線基調のデザインを採用。大きめのホイールとの組み合わせや、前後バンパーやオーバーフェンダー(ジムニー シエラ)など無塗装の樹脂パーツをあえて見せることで「ジープ」や「Gクラス」に通じるオフローダーっぽさを感じさせてくれます。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mmと非常にコンパクトということもあり、威圧感よりも親近感を感じやすいといえます。

悪路を進むスズキ「ジムニー」悪路を進むスズキ「ジムニー」

 そして、乗用車ベースのSUVとは比べものにならないほどの本格的なオフロード走破性を実現する頑丈なボディと本格的な4WD機構もポイント。

 新開発されたX状のメンバー(補強材のようなもの)を追加し、ねじり剛性(車体が前後で違う方向に力がかかるときの剛性)は3代目比で1.5倍にアップ。

 状況に応じて2WDや4WD、4L(4WD-Low)に切り替え可能な副変速機を備える本格的な4WD機構と、パワーユニットは自主規制枠いっぱいの64馬力をジムニーの用途に合わせた専用チューニングが施されたターボエンジンを搭載。急勾配などで極低速でも確かな駆動力が発揮できるようになっております。

 また林道では軽量な車体と狭いトレッドがメリットとなり、ほかのクロカン車では辿り着けないところまでジムニーなら走行できるといわれるほどの実力の持ち主でもあります。

 さらに現行モデルの4代目が想像以上に大ヒットしたのは、さまざまな要因が重なっただけでなく安全装備の充実も大きなポイントだとされています。

 単眼カメラ+赤外線レーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能などスズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が採用されたことで、一気に安全性能が向上しました。

 価格(消費税込)は148万5000円から190万3000円。維持費の安さや本格的なオフロード性能、さらに中古車市場での人気も考慮すれば、トータルで見てお買い得なモデルだといえるでしょう。

※ ※ ※

 現行型の4代目はあらゆる面で進化していますが、3代目も中古車が手頃な価格で狙いやすく、2代目はいかにも“道具”のような感じが魅力です。

 中古車の選びかたとしては、東北や北海道など雪の多い地域で使用されていた車輌は、融雪剤などで足回りからサビや腐食が進んでいないかをチェック。

 またカスタムされている車両は、どんなカスタムがされているのかを確認してから購入するようにしたほうが良さそうです。

 初代や2代目はさすがに20年以上経過している旧車扱いで、そもそも個体数は少なめ。選ぶなら3代目か4代目になりそうです。

 3代目であれば2004年のマイナーチェンジ以降のモデルがメカニズムの信頼性もアップしており、安心して乗りたいのであればそういった点も考慮して選ぶと良いでしょう。

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