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クルマの電動パーツは故障しやすい!? 「ドアミラー」「スライドドア」作動不能になったときの対処法

くるまのニュース / 2022年8月26日 16時10分

現在販売されているクルマはドアミラーやスライドドアなどに電動式が採用されていることが多いのですが、故障すると部品だけ交換とはいかず、すべて交換せざるをえないことがあります。電動パーツが壊れてしまったら、どうしたらよいのでしょうか。

■電動格納式ドラミラーはモーターやギアが壊れやすい?

 最近では、普通乗用のみならず軽自動車でもドアロックに連動して格納されるドアミラーが標準装備になるなど、すっかり電動格納式が常識になっています。

 しかし、ドアミラーは狭い道や駐車場などでぶつけたり擦ったりしやすく、うっかり傷つけてしまいやすいパーツです。

 ドアミラーは内蔵されるモーターも小さく、組み込まれるギアは樹脂製が多いため、ある程度の衝撃は耐えられますが、劣化や故障などで動かなくなるなどのトラブルが発生しやすい箇所です。

 ドアミラーで起こりうるトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。

 もっとも多いのが、狭い道でのすれ違いやバック駐車、縦列駐車などで壁などに擦ってしまう軽度な損傷。表面には傷がつきますが、電動部分は問題なく動くケースです。

 また、ぶつけてしまった場合、ドアミラー本体に深い傷がついたり、最悪の場合折れてしまったり、さらにはミラーが割れてしまうこともあります。ここまでくると、カバーの補修だけでは対処できません。

 もうひとつは、擦ったりぶつけてもいないのに、格納や角度調整が動かなくなるトラブルですが、じつはドアミラー内部で何らかのトラブルが発生している可能性があります。

 そんなドアミラーに関するトラブルについて、神奈川県の整備工場を営むH整備士に詳しく聞いてみました。

「昨今のドアミラーは、電動格納式やドアロック連動タイプが主流で、乗降するたびに内蔵モーターが稼働しているということになります。

 もちろんすぐには壊れないのですが、必要のない場合でも、施錠するたびにモーターを回しギアを稼働させているので、やはり劣化や消耗も早くなってしまいます」

 ドアミラーのカバー部分の損傷は、コンパウンドで目立たなくすることも可能で、傷が深くなるにつれパテを使っての整形や再塗装などもできます。

 そもそもカバー部分だけを注文して取り寄せることができ、さらに価格も比較的手頃なため、手間と労力を考えると、新品に交換してしまうのが手っ取り早いとH整備士はいいます。

 それより問題なのが、ぶつけてもいないのに格納ができなくなるトラブルです。原因には、内蔵モーターが劣化しているもしくは故障しているなどが挙げられます。また、モーターの音はしているのに開閉しないときは、ギアが破損している可能性が高いとのことです。

 しかもメーカーのパーツストックには、ドアミラー内部のモーターのみ、ギアのみの部品は取り扱っておらず、そうなると残るはアッセンブリー交換(一体となっている関連部品すべてを交換すること)しかありません。

「最近のドアミラーには、レーンキープや後方からの車両を検知するセンサーなども盛り込まれているものがあるので、高額な修理代が必要になることもあります。

 たかがドアミラーとはいい切れなくなってきており、故障しないように注意をしたほうがいいでしょう。」(H整備士)

 H整備士が指摘するように、ドアミラーの中身はどんどん複雑になっており、擦ったりぶつけたりしないように注意しながら運転したほうが良さそうです。

 こういった電装パーツは意外に劣化しやすいうえに、メーカーの在庫パーツもそれほど長期では保存していないケースも多々あるのだとか。

「早い車種では10年、ほかの車種でも15年以内には在庫パーツがなくなることが多いです。

 最近は中古車人気が高く10年落ちの車両などは車両価格も手頃で購入しやすいのですが、アフターパーツが残っていないケースもあります。

 ネオクラシックなどに乗りたい場合は、そのあたりも考慮したクルマ選びが重要になってきます」(H整備士)

■オートスライドドアが故障すると修理代が高額!?

 最近は、中古のミニバンなどもかなり手頃に入手可能で、実用性の高いミニバンは中古車市場でも人気のジャンルになっております。ただし、ここにも若干の落とし穴があるようです。

「実は、少し古めのミニバンなどに搭載されているオートスライドドアが開閉しなくなる故障が多いです。

 現在ではスライドドア自体がかなり軽量になりましたが、少し前のミニバンのスライドドアは重く、これを動かす専用モーターに負担がかかり、ユニットが劣化して故障してしまうことが良くあります」(H整備士)

オートスライドドアオートスライドドア

 さらに専用モーターからスライドドアを動かすために使用されているワイヤーも劣化・破損してしまい、電動では反応しなくなってしまうことも。その場合は、どんな対処法があるのでしょうか。

「モーターユニット自体は部品発注できると思うので修理は可能ですが、交換までのプロセスが多く工賃もかなり高くなってしまいます。

 新車ならともかく、安く購入した中古車では高い修理費を費やしてまで直すメリットはあまりないといえます」(H整備士)

 幸いにも、スライドドアは電動では作動しなくなっても、手動で開閉ができます。ただしスライドドアがかなり重いので、高齢者や幼児では開閉が大変になってしまうデメリットもあります。

 お金をかけて直すか、そうでなければ少し不便でも手動で開閉するか、このあたりを我慢できるかで、次のクルマへの乗り換え時期が変わりそうです。

※ ※ ※

 ドアミラーはちょっとしたことでも意外に傷つきやすく、ドアロックと連動した格納機能では、内蔵モーターが劣化してしまうこともあるのは覚えておきたいところです。

 同様に、中古ミニバンのスライドドアも故障した場合はモーターユニット交換+工賃の出費が割に合わないようですので、手動で操作すればいいと割り切るほうが良いのかもしれません。

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