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トヨタが全長5m級の新型「クラウンエステート」を発売へ 17年ぶり復活の「エステート」とはどんな意味? 24年発売に期待が高まる

くるまのニュース / 2023年5月2日 11時50分

17年ぶりに「クラウンエステート」という車名が復活しますが、そもそも「エステート」とはどのような意味があるのでしょうか。

■「エステート」は「ステーションワゴン」?その言葉の本質的な意味とは

 トヨタの新型「クラウン」シリーズにラインナップされている「クラウンエステート」は、かつて11代目クラウンに設定されていた同名のステーションワゴンとはボディタイプが異なります。
 
 一般的にはイギリスにおける「ステーションワゴン」の呼び名とされる「エステート」ですが、本質的にはどのような意味がある言葉なのでしょうか。

 2022年7月に16代目となるトヨタ「クラウン」が発表されたとき、「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」という4つのバリエーションを持つモデルへと生まれ変わったことが、多くの人に衝撃を与えました。

 一方、「エステート」という名前にかつてのクラウンの面影を感じるユーザーもいたようです。

 というのも、1999年に発売された11代目クラウンには、「クラウンエステート」というモデルがラインナップされていたからです。

 当時のクラウンエステートは、セダンをベースとした5ドアのステーションワゴンでした。

 歴代のクラウンのなかにはステーションワゴンが設定されているものもいくつか存在していましたが、11代目クラウンのみ「エステート」という名称が与えられています。

 実際、当時のクラウンエステートについて、トヨタの公式ウェブサイトには「『エステート(Estate)』は、イギリス英語の『ステーションワゴン』という意味」という記述が見られます。

 一方新型クラウンエステートについて、トヨタは「機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」と説明。果たして、「エステート」とは本質的にはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

 エステート(estate)の意味を辞書で引くと、「地所」「邸宅」といった説明が見られ、つまり、不動産のなかでも比較的資産としての価値があるものを指していることがわかります。

 語源をさかのぼると、1200年代には「階級」や「地位」、「状態」という意味合いで用いられていたようです。

 現代における「ステータス(status)」という言葉が意味するものと似ていますが、実際、「エステート」と「ステータス」は同じラテン語に由来していると言われています。

 エステートという言葉がクルマに対して用いられているのは、1937年のイギリスの新聞に掲載されたルノーの広告が最も古い例のひとつのようです。

 ステーションワゴンという表現は、1920年代のアメリカですでに見られていたことを考えるとエステートのほうが後発と考えられます。

 ステーションワゴンは、その名の通り「駅」に由来しています。

 かつてのアメリカでは、駅に降り立つ人と荷物を目的地へと送り届ける「駅馬車」というものが存在しており、時代が進むにつれて馬車からクルマへと変化しました。

 多くの人や荷物を乗せる必要があることから、「駅馬車」に用いられるクルマは必然的に荷室の大きいものが好まれるようになり、現代のステーションワゴンが形成されていきました。

 かつてのイギリスでも同様の流れがあったようですが、イギリスの場合、その発着地となるのは貴族の邸宅、つまり「エステート」でした。

 ただ、多くの人や荷物を乗せるという点はステーションワゴンと変わらないため、同じく荷室の大きいスタイルとなっていったようです。

 一方、貴族階級の人を乗せることが想定されていたため、一般的なステーションワゴンに比べて、より上質な内外装が与えられることが多かったようです。

■新型クラウンエステートは「エステート」なのか?

 クルマにおける「エステート」という名称の成り立ちを考えると、「多くの人や荷物を運ぶことのできる上質な内外装を持つクルマ」であれば、それがステーションワゴンであるかSUVであるかはあまり関係がなさそうです。

 では、そういった視点であらためて新型クラウンエステートを見てみましょう。

 2023年4月に明らかにされた情報によると、新型クラウンエステートは、後席にフルフラットデッキが備わっていることが大きな特徴のようです。

 全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mmという堂々たるボディに後席フルフラットデッキが組み合わされば、「エステート」の必要条件のひとつである「多くの荷物を運ぶことができる」は十分に満たされそうです。

 具体的な荷室寸法などは明かされていないものの、公式ウェブサイトにはロングサイズのサーフボードを持つ男性のイメージが掲載されていることから、3000mm近い室内長を持っていることは間違いなさそうです。

 もちろん、「クラウン」の名を冠するモデルであるだけに、内外装の上質さは必要十分なものであることが予想され、実際に部分的な内装画像が公開されています。

 新型クラウンエステートのこうした特徴を見ると、「エステート」という名称が与えられることは自然なことであるように思われます。

ワゴンとSUVの融合となった新型「クラウンエステート」ワゴンとSUVの融合となった新型「クラウンエステート」

 ただ、新型クラウンエステートの最大乗車人数は5人であるため、「多くの人を運ぶ」という点については、クラウンシリーズのそのほかのモデルと変わりません。

 一方、「アルファード」に匹敵する3000mmという長大なホイールベースを持つ新型クラウンエステートは、3列シートを持たせたとしても一定以上の快適性を担保することができると見られます。

 このように考えると、将来的には3列シート仕様がクラウンエステートに加わる可能性もあると言えそうです。

※ ※ ※

 新型クラウンエステートは、ボディタイプこそかつてのクラウンエステートのようなステーションワゴンではありませんが、どちらも「エステート」という言葉の本質に沿っているという点においては、やはり共通点は多いと言えるかもしれません。

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