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絶対「やったらダメ」! 一発で「免許取消&欠格2年」の「過労運転」どんな違反? 過去には“重大事故”に繋がった例も… 実は「誰でも起こりうる状況」だった

くるまのニュース / 2024年9月17日 14時50分

交通違反のなかで、もっとも違反点数の多い「過労運転」はどういったものなのでしょうか。

■一発で「免取&欠格2年」 過去には「重大事故」発生した例も

 交通違反にはその内容により違反点数が定められていますが、なかでも大きな点数となっているのが「過労運転」です。
 
 一体、どのような運転を指すのでしょうか。

 運転中、ふと眠気を感じたことがある人もいるかもしれません。そのまま居眠りしてしまう「居眠り運転」は「安全運転義務違反」にあたり、違反点数2点と普通車の場合は反則金9000円が科される交通違反です。

 一方で、居眠り運転は具体的な状況によっては「過労運転」と判断される可能性もあり、より重い処罰が下される可能性もあるため注意が必要です。

 道路交通法第66条では過労運転の禁止として「過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。」と定められています。

 過労運転をした場合の罰則は、他の交通違反と比較しても非常に重く、違反点数は「無免許運転」や呼気0.25mg/L以上の「酒気帯び運転」と同じ、25点です。

 そのため、過去に交通違反の前歴がない人でも一発で免許取消処分を受けることとなり、さらに欠格期間によって2年間は免許を受けることができません。

 加えて、刑事処分の対象ともなるため、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されることとなります。

 なぜこのような厳しい処分になるかというと、過労状態で運転すると重大事故になる可能性が高いからです。

 直近では2024年5月に、過労運転が原因と考えられる事故が発生しました。

 埼玉県内の首都高速で発生した事故で、クルマ7台が絡み、3人が死亡しましたが、事故を起こした運送会社のドライバーが、発熱などの体調不良を自覚していたにも関わらずに仕事を休めず運転してしまったといい、過労運転が疑われています。

 業務中に過労運転で事故を起こしてしまった場合、ドライバー本人だけでなく、ドライバーが体調不良など過労状態にあることがわかっていてクルマを運転させた事業者も、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されるなど、厳しい罰則の対象です。

 このように、強い疲労や睡眠不足、体調不良が原因と考えられる交通事故では、過労運転と判断される可能性があるのです。

 ちなみに、風邪薬や花粉症などで処方されるアレルギー薬の中には、副作用として強い眠気を引き起こすものもあり、処方薬や市販薬の副作用が過労運転の一因となることも考えられます。

 過労運転を防ぐためには、運転するその日だけでなく、日頃から体調を整えたり十分な睡眠を取ったりすることが大切です。

 また、高速道路は信号がないことから運転操作が一定になりがちで、似たような風景が続くことから、注意散漫になったり眠気が起きたりすることがあります。

 そのため、ガムを噛んだり、同乗者がいれば会話を楽しむ、アップテンポな音楽をかけるなど、適度な刺激を取り入れることも有効です。

 ほかにも、カーエアコンを内気循環で使用していると、車内の二酸化炭素濃度が上がって眠気の原因となるため、外気取り込みに切り替えるか、窓を開けて外の空気を取り込むといいでしょう。

※ ※ ※

 久しぶりに運転する時や長距離の運転する前日には、しっかりと睡眠を取って体調を整えておくことが大切です。

 また、運転中に眠気や疲労を感じる前に、定期的にSA・PAや道の駅などの休憩施設に立ち寄って深呼吸やストレッチを行ったり、仮眠を取ったりできるよう、時間に余裕をもった計画を立てるといいでしょう。

 もし走行中、気分が悪くなったり強い眠気に襲われたときは、絶対に無理して走り続けず、停車できる場所を探して対処したほうがいいでしょう。

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