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原発事故、退避中に換気大丈夫? 疑問解消へ実証試験開始

共同通信 / 2025年1月10日 19時26分

御前崎市役所西館を測定する研究チームの担当者。中部電力浜岡原発事故時に高齢者などの一時避難先となる=10日午前、静岡県御前崎市

 原発事故で放射性物質が拡散した場合、屋内退避中に換気をしても大丈夫?―。住民の疑問を解消する行動指針の策定につなげるため、福島県立医大や千葉大などの研究チームが10日、中部電力浜岡原発が立地する静岡県御前崎市で実証試験を始めた。

 国が定める原発事故の防護措置は、大量の放射性物質が放出される可能性が高い場合、原則5キロ圏の住民は避難、5~30キロ圏は自宅や避難所に屋内退避すると規定。原子力規制委員会はこれまでに退避期間の目安を3日間とする中間報告をまとめたが、感染症を防ぐための換気方法など細かな行動指針は定めていない。

 チームはこの日、御前崎市役所西館を訪問。西館は東京電力福島第1原発事故後、建物内の気圧を上げて放射性物質の侵入を防ぐ「陽圧化装置」を導入した。

 チームに加わる空調設備大手の新日本空調(東京)担当者が建物内部を3Dスキャンし、コンピューター上にミリ単位で再現。出入り口の1回の開閉で建物内の気圧がどれだけ下がるか計算し、人の出入りをどの程度制限するかなど、行動指針につなげる。

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