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アチェ名物「焼きココナツ水」はあの味に似ていた! インドネシア、王国由来スパイス入りで免疫力向上

共同通信 / 2025年1月12日 7時5分

黒焦げに焼いたココナツの横で、定番商品の香辛料入り焼きココナツを見せる店主ジャマルディンさん=2024年11月、インドネシア・バンダアチェ(共同)

 インドネシア最西端アチェ州で、丸焼きにしたココナツの実に香辛料などを加え、中の水を飲む「焼きココナツ」が免疫力が向上すると人気だ。アチェ州周辺に建国されたアチェ王国は香辛料貿易で16~17世紀ごろ栄え、1903年まで続いた。州都バンダアチェで専門店を営むジャマルディンさん(47)は「約10種の香辛料入り。時間がたつと味が染みておいしいよ」と笑顔を見せた。(共同通信ジャカルタ支局 山崎唯)

 午後4時過ぎ、店がにぎわう夜に向け、直径20センチほどの緑色のココナツを積み1時間ほど薪で焼き上げる。「王族が好んだとされる香辛料の秘密の調合レシピが売り」というジャマルディンさん。店の定番は1万7千ルピア(約165円)の香辛料入りココナツ水だ。

 東南アジアではココナツ水は一般的に実を焼かずに飲み、焼きココナツが親しまれるのはアチェ州など一部地域。ジャマルディンさんは黒焦げに焼いたココナツの外皮をそぎ、中にレモングラスや八角などの香辛料、蜂蜜を加え、タコノキの葉を添える。

 通常のココナツ水に比べ、スパイスの複雑さや蜂蜜の甘さが加わり、清涼感が増し、とても飲みやすい。ポカリスエットと香草など天然素材を使ったクラフトコーラを混ぜたような味わいだ。

 店名は学生時代に付けられたあだ名に由来し「ココナツおじいさん」。通常のココナツ売りとして営業を始めた翌年の2004年12月、スマトラ沖地震が発生し、自宅と店両方を失った。「一面が海のようだった」。津波にのまれたが、木に登って一命を取り留め、流される人々にホースを投げて救出した。

 2006年に店を再開してからは、被災地の復興に向け働いていた国連職員ら多くの外国人も顧客になった。2019年、念願の焼きココナツ屋に移行してすぐ新型コロナウイルス禍となったが、健康意識が高まり売り上げを維持した。1週間に3度来る常連ムルサルさん(39)は妻子と訪れ「飲み始めてから新陳代謝が良くなった。子ども用じゃなく自分用さ」と笑った。

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