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ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡、133億光年かなたの星団を捉える

共同通信PRワイヤー / 2024年7月4日 11時0分


研究チームの一員である早稲田大学の井上昭雄教授は、「今回の成果は、球状星団の起源に迫ることに加えて、宇宙の夜明けとも称される宇宙再電離※4の解明についても大きなヒントを与えるという、重要な意義があります。」とコメントしています。


(3)用語解説等

※1:ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡

米国NASAが2021年12月25日に打ち上げた、主鏡口径6.5mの巨大な宇宙望遠鏡。わずか2年の間に 初期宇宙の銀河の観測で革新的な成果を数多く挙げています。今回の成果もその一つとなります。


※2:星団

恒星の集まり。特に、恒星同士の重力で集団を保つ星団を自己重力星団と言います。今回見つかった5つの星団は自己重力星団であることが分かりました。


※3:重力レンズ効果

重力場の作用で光の進路が曲げられる現象で、一般相対性理論で説明されるものです。銀河の集団である銀河団の巨大な重力により、背景にある遠方の銀河からの光線が曲げられた結果、本来は地球の方向に進んでいなかった光も地球に向かうようになり、銀河が拡大されて明るく見えたり、複数の像に分裂して見えたりします。


※4:宇宙再電離

ビッグバン直後の宇宙では高温のためガスは電離状態にありましたが、宇宙膨張とともに温度が下がり、いったん中性化しました。引き続く初代天体や銀河の形成により、強烈な紫外線が放射され、宇宙年齢10億年頃までにガスは再び電離しました。これを宇宙再電離と呼びます。今回発見された星団は、宇宙再電離を引き起こした紫外線源である可能性もあります。


(4)論文情報

雑誌名: Nature

論文名:Bound star clusters observed in a lensed galaxy 460 Myr after the Big Bang

執筆者名: Angela Adamo, Larry D. Bradley, Erox Vanzella, Adélaïde Claeyssens, Brian Welch, Jose D. Diego, Guillaume Mahler, Masamune Oguri, Keren Sharon, Abdurro’uf, Tiger Yu-Yang Hsiao, Xinfeng Xu, Matteo Messa, Augusto E. Lassen, Erik Zackrisson, Gabriel Brammer, Dan Coe, Vasily Kokorev, Massimo Ricotti, Adi Zitrin, Seiji Fujimoto, Akio K. Inoue, Tom Resseguier, Jane R. Rigby, Yolanda Jiménez-Teja, Rogier A. Windhorst, Takuya Hashimoto, Yoichi Tamura

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