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血管内治療の課題を克服する新規の抗血栓性コーティング

共同通信PRワイヤー / 2024年7月10日 18時0分


研究の内容

今回、産総研とJMPR、N.B. Medicalらとの共同研究によって抗血栓性と細胞接着性を両立するステント用のコーティング技術を開発しました。さまざまな候補分子において検証を行い、その中で3-アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)をステント表面にコーティングすることで、従来の抗血栓性ポリマーと同等以上の抗血栓性を発揮しつつ、細胞の接着性の向上が認められました。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053202-O2-57yhNfXZ


コーティングが有する抗血栓性をヒト血液との接触試験によって確認しました。血液に接触させた後、ステントと血液を分析して抗血栓性を評価しました。その結果を図2に示します。コーティング無しのステントは血栓に覆われているのに対し、コーティング有りのステントは血栓がほとんど付着していません。また血液中の血小板数は、血小板が凝集して血栓化が進行したことで、採血直後の血液を100%とするとコーティング無しのステントと接触した血液は約50%まで減少していました。一方で、コーティング有りのステントと接触した血液では血小板の減少はほとんど確認されませんでした。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053202-O3-4lLee5kV


さらに細胞の接着性について、従来の抗血栓性コーティングにおいて臨床で最も実績のあるポリマーコーティング(MPCポリマー)との比較を行いました。ステントと同材料の基板で血管内皮細胞の培養を行いました。顕微鏡で観察したところ、新規コーティングをした表面では従来コーティングをした表面よりも8倍以上多く細胞が接着していました(図3)。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053202-O4-i2V72XW0


また、ブタによる大動物実験によってコーティングの安全性も確認しました。ブタの血管にコーティングステントを1週間留置し、ブタの状態とステントを留置した血管を評価しました。その結果、ブタの健康状態に異変は無く、ステントを留置した血管に異常がないことも血管造影によって確認しました(図4)。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053202-O5-g1n71CO5

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