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「5本の樹」計画の在来種中心の植栽がウェルビーイングの向上に寄与

共同通信PRワイヤー / 2024年7月9日 14時30分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053235-O4-R9kSKZMV


図2.(左)身近な生きもの(鳥)とのふれあいが鬱症状の発症リスクに及ぼす影響


(右)身近な生きもの(昆虫)とのふれあいが環境配慮意識に及ぼす影響


(縦軸は自然破壊への懸念を示す回答選択肢を選んだ確率)


 


 


(3)花や実などの多様さによるウェルビーイングの向上


 (1)の分析から、在来種の増加は、身近な生きものとのふれあいを介してウェルビーイングに作用することが分かりました。現在、この分析をさらに発展させ、多様な樹木を庭に植えることがウェルビーイングにもたらす直接的な影響を調べるために、植物の形質とウェルビーイングの関係を調べています。今回のアンケートに協力いただいた物件の樹木データを用いて、樹種それぞれの植物形質の一部を抽出して検証を行っており、これまでのところ、年間を通した花の総開花時期が長い庭や食用の実が豊富な庭に住む人は、ウェルビーイングが高まることが示されています。現時点では予備検証段階ですが、今後もより多様な形質(花の香りや色等)を考慮した分析を行い、ウェルビーイングの向上に最適な植栽の在り方を検討してまいります。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053235-O5-ayVQ69e5


図3. 花や実などの多様さによるウェルビーイングの向上







 今回の分析結果により、庭に在来種を中心とした多様な樹木を植えることが人々の健康や幸福、さらには環境保全意識の醸成を介して長期的な環境保全にも貢献し得ることが分かりました。


この結果は、これまで生態系保全の文脈で重要視されていた自然保護区や里山的な環境のみならず、私たちが普段生活している「都市」の生物多様性が、ウェルビーイングや環境教育といった目に見えない機能(生態系サービス)を介して自然共生社会の実現に貢献することを示す重要な成果です。


 


 東京大学大学院農学生命科学研究科曽我研究室と積水ハウスは今後も引き続き共同研究を行い、身近な自然とのふれあいが、人の自然に対する態度・行動及びウェルビーイングに及ぼす影響を科学的に検証し、社会に共有することで、都市部の生物多様性保全の推進とネイチャー・ポジティブな社会の実現への貢献を目指します。

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