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長寿命な小型酸素センサーを開発

共同通信PRワイヤー / 2024年8月20日 14時0分


図2(a)に、酸素分圧90 mmHgの水溶液を連続的に流通させたときの電流値の時間変化を示します。参照極にPB/G/PSSを用いた場合、5日間約-8ナノアンペアで安定した電流値を示し、作用極上への析出物は見られませんでした(図2(b))。また、酸素分圧と電流値が比例することも確認しました。一方、Ag/AgClを参照極とした場合には、20時間で電流値は約-13ナノアンペアまで変化し、作用極上に銀が析出していることが確認されました(図2(c))。これらの結果は、PB/G/PSS参照極を用いることにより、連続測定可能な小型酸素センサーが実現できることを示しています。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202408154967-O3-T5ApM7Nu


今回開発した連続使用可能な長寿命小型酸素センサーにより、血液ガス分析装置が小型化され、救急搬送された患者など緊急を要するさまざまな場面で使用されることが期待されます。


今後の予定

今後は、開発した小型酸素センサーを、血液ガス分析装置に組み込んでいく予定です。これにより、医療現場における連続分析が可能となり、QOL向上に貢献できると考えられます。


論文情報

掲載誌:ACS Applied Materials & Interfaces

論文タイトル:Contamination-Free Reference Electrode Using Prussian Blue for Small Oxygen Sensors

著者:Akiko Yoshida, Kritin Pirabul, Shunsuke Fujii, Zheng-Ze Pan, Takeharu Yoshii, Mutsuhiro Ito, Kenichi Izawa, Yuka Minegishi, Yukinori Noguchi, Norihito Hiyoshi, Kota Takeda, Yasuhisa Hasegawa, Tetsuji Itoh, and Hirotomo Nishihara

DOI:10.1021/acsami.4c05103

URL:https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acsami.4c05103


用語解説

作用極、対極、参照極

酸素濃度を測定するセンサーを構成する電極。作用極は計測対象の酸素が反応する場となる電極。対極は、電流が流れる作用極の相手となる電極。参照極は、作用極に印加する電位を制御するための電位の基準となる電極。新規開発の参照極では、プルシアンブルーの酸化還元反応で参照極が示す電位を一定に保つことができるため、作用極と参照極間の印加電位を一定に維持することができる。

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