NICT、NEC、東北大学、トヨタ自動車東日本、東北の工場でSRF無線プラットフォームVer. 2の実証実験に成功
共同通信PRワイヤー / 2024年11月7日 14時0分
本実験では、このSRF無線プラットフォームにより、ローカル5Gと公衆網をシームレスに切り替えて安定して通信を継続することができるかを検証しました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411059379-O2-Rd0l9w3u】
実験結果を図3に示します。図3(a)のようにSRF無線プラットフォームを使用していない場合、工場Bに入った直後辺りでローカル5Gの圏外になり通信が遮断し、アプリケーションの通信が途絶しました。その後、通信可能な経路をサーチして公衆網に切り替えて通信を再開しましたが、約9.75秒の間、通信が遮断しました。また、ローカル5Gの通信遮断の直前には往復遅延も大幅に悪化し、最大で約1.01秒になりました(拡大図は図3(c)左 参照)。
これに対し、図3(b)のようにSRF無線プラットフォームを使用した場合、工場Bに入る少し前からデータ送信経路を公衆網に切り替えることで、経路切替時の通信遮断時間を約0.14秒に短縮し、アプリケーションの通信が途絶することなく安定して通信を継続できることを確認しました(拡大図は図3(c)右 参照)。また、自動搬送車が工場Bを出て工場Aに近付き、ローカル5Gの受信信号強度が良くなってくると、SRF Deviceは再びローカル5Gに切り替えて通信を継続できました。
この結果により、サービスエリアの広さ等の特性が異なる公衆網とローカル5Gによるハイブリッドなネットワークを活用し、通信が途切れることのない安定化を実現できるSRF無線プラットフォームの効果を実証することに世界で初めて成功しました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411059379-O3-15k2Jq3c】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411059379-O4-l1m5q1G3】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411059379-O5-GFllv326】
青線:ローカル5G経由の往復遅延、緑線:公衆網経由の往復遅延
赤線:ローカル5G経由の受信信号強度、オレンジ線:公衆網経由の受信信号強度
図3 実験結果
今後の展望
今後、NICT、NEC、東北大学及びトヨタ自動車東日本は、本実証実験の結果をいかし、SRF無線プラットフォームを工場における安定した無線通信を利活用できるプラットフォームとして実用化を目指し、技術開発及び標準仕様の策定と認証制度の整備を推進していきます。
各機関の役割分担
・情報通信研究機構:実験計画立案、実験実施、データ分析
・NEC:ローカル5Gの実験試験局の免許取得※、実験システム構築、実験実施
・東北大学:実験における無線通信関連の技術支援
・トヨタ自動車東日本:実験環境整備及び実験実施支援
※ローカル5G用実験試験局(基地局相当2局、陸上移動局相当9局)の免許を東北総合通信局から受けました。
なお、本研究開発の一部は、総務省SCOPE(国際標準獲得型)JPJ000595の委託により実施しています。
関連URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202411059379
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