「吊るさない点滴」が医療機器に
共同通信PRワイヤー / 2024年11月13日 14時0分
無電源で輸液バッグを加圧可能
ポイント
・ 大気と真空との差圧を利用した、大気圧を駆動源とする空気加圧技術を実装
・ 輸液バッグを挟むようなサンドイッチ型空気バッグ機構により、重力による吊り下げ点滴と同等な吐出性能を達成
・ 無電源で動作するため災害時にも活用でき、患者の移動制限を緩和する「吊るさない点滴」が医療機器として登録
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411129748-O1-tXr7Jn90】
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)工学計測標準研究部門 チョン カーウィー 上級主任研究員、土井原 良次 研究グループ長、古市 紀之 研究グループ長、嶋田 隆司 副研究部門長、入江工研株式会社(以下「入江工研」という)加藤 良浩 四国事業所技術顧問、郡司 貴雄 医療機器事業部 製造業責任技術者、唐澤 ルリ子 技術グループ第1技術係は、無電源で輸液バッグを加圧可能な機構を開発しました。この技術を搭載した「吊るさない点滴」が入江工研によって製品化され、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)に医療機器として登録されました。
重力による吊り下げ輸液(点滴)療法は、輸液バッグを点滴スタンドに吊るし、重力によって生じた圧力を利用して薬液を患者の静脈に投与するもので、一般的な医療行為として世界的に普及しています。しかし、この医療法は患者の移動を制限し、移動の際には転倒事故や血液の逆流事故を引き起こす可能性があります。本研究では、大気と真空との差圧を利用した空気加圧技術により、点滴スタンドを用いることなく、電源を必要としない点滴装置の開発を行いました。
この装置は、病院施設や在宅において点滴治療が必要な方の移動制限を小さくするだけでなく、災害現場や緊急移送時における活用も想定されます。
開発の社会的背景
従来の吊り下げ点滴は、輸液バッグを点滴スタンドに吊るし、重力によって生じた圧力で輸液を患者の静脈に投与します。点滴スタンドと患者の点滴穿刺部(通常は肘前静脈)との相対高さを一定に保てば、安定した投与量で点滴治療ができます。しかし、この医療法は患者に移動制限を強いるものであり、また移動による転倒事故や輸液バッグの落下などによる血液の逆流事故を引き起こす危険性があります。現在の輸液療法は、患者の自由度を著しく低減させています。
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