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銅酸化物高温超伝導体Bi2212の紫外・可視光領域における大きな光学的異方性の起源を解明

共同通信PRワイヤー / 2024年11月20日 11時0分

金属の超伝導メカニズムを説明するために考案された理論。通常、金属中では電子が自由に動き、電気抵抗が生じますが、超伝導状態では電子が特定の相互作用(フォノンを介した引力)で対(クーパー対)を形成し、抵抗ゼロで電流を流せるようになります。発明者のバーディーン・クーパー・シュリーファーは、この業績により1972年のノーベル物理学賞を受賞しました。


※3 一般化高精度万能旋光計(G-HAUP)

固体状態の光学的異方性とキラル光学的性質を測定可能な独自の分光装置。結晶や配向性薄膜といった固体状態では、固体状態特有の異方性により、そのキラル光学的性質の測定が、上述のような汎用的な分光装置ではできない。


※4 光学的異方性

材料の方向に対して異なる屈折率や吸収を示す現象。本研究では、2つの直交する直線偏光に対する屈折率・吸収の差である直線複屈折・直線二色性を測定した。


※5 不整合変調

結晶構造内で基本的な周期性に一致しない周期的な構造変化。材料の物理化学的性質や電子状態に影響を与え、超伝導体や強誘電体などで特に注目されている。


※6 フローティングゾーン法

固体原料の一部を局所的に溶融させ、結晶を成長させる単結晶育成技術。るつぼを使用しないため、不純物の混入が少なく、高品質な結晶を育成するのに適している。


※7 擬ギャップ相

銅酸化物高温超伝導体で観測される現象で、超伝導転移温度より高温でエネルギーギャップが部分的に開く。この相の起源の解明が、超伝導のメカニズム解明に重要な役割を果たすだろうと考えられている。


(7)論文情報

雑誌名:Scientific Reports

論文名:Wavelength dependence of linear birefringence and linear dichroism of Bi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ single crystals

執筆者名(所属機関名):時田桂吾※(早稲田大学), 中川鉄馬※*(早稲田大学), チョウコン(早稲田大学), 岡野洸明(早稲田大学), 松本匡貴(上海交通大学), 中西卓也(早稲田大学), 藤田全基(東北大学), 朝日透*(早稲田大学) ※共同筆頭著者 *共同責任著者

掲載日時(現地時間):2024年11月7日(木)

掲載URL: https://doi.org/10.1038/s41598-024-78208-6


(8)研究助成

研究費名:みずほ学術振興財団 (旧河上記念財団) 第59回工学研究助成

研究課題名:銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+xにおける空間・時間反転対称性の破れの検証

研究代表者名(所属機関名):中川鉄馬(早稲田大学)


研究費名:東北大学金属材料研究所 2023年度・2024年度国際共同利用・共同研究拠点課題

研究課題名:銅酸化物高温超伝導体Bi2.2-xPbxSr1.8CaCu2O8+δの結晶成長と光学的性質測定

研究代表者名(所属機関名):中川鉄馬(早稲田大学)


関連URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202411190198

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。詳細は上記URLを参照下さい。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

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