ハイドリック&ストラグルズが報告、世界の取締役会はサステナビリティの面で進展を示すも、AIおよび地政学的リスクが大きな課題に
共同通信PRワイヤー / 2024年11月22日 9時41分
これらの調査結果は、従来型のガバナンスと将来を見据えた戦略とのバランスをより一層取る必要性と、取締役会の能力向上への投資拡大が急務であることを浮き彫りにしています。現在のリスクや新興技術に対する自信が低い中でも、60%以上の取締役が取締役会が「リスク管理に積極的に取り組んでいる」と述べており、その複雑さにかかわらず、これらの課題に正面から立ち向かう意思があることが示唆される点は注目に値します。
複雑性の増大に伴う自信の欠如
取締役会内の分裂を示唆する懸念材料として、新たな報告書では、29%の取締役が、CEOの混乱を乗り越え長期的な価値を向上させる能力に自信を持っていないことが明らかになりました。一方で、同程度の割合のCEO(26%)も取締役会の有効性に懐疑的であり、かつてないほど複雑で多様な課題に取り組むトップリーダー層の間で緊張が高まっていることを反映しています。
本報告書は、取締役のおよそ半数が、自社がサステナビリティ、生成AI、地政学に関連する新たな脅威や機会を特定し、それを競争優位に転換できる体制が整っているとは自信を持っていないことも明らかにしています。グローバルなビジネス環境が変化し続ける中、取締役会が結束を保ち、経営陣と連携し、革新的な企業戦略で新たな課題に適応する能力はこれまで以上に重要となるでしょう。先見性と回復力を兼ね備えた効果的なガバナンスが、これらの混乱を機会に転換し、企業が単に生き残るだけでなく、ますます不安定な世界で成長を遂げる鍵となるでしょう。
調査結果について、ハイドリック&ストラグルズのパートナーであり、本報告書の共著者であるジェレミー・ハンソン氏は次のように述べています。「取締役会がサステナビリティに積極的に取り組んでいる点は心強いものの、今年の調査では、混乱への対応能力を巡り、取締役と経営陣の間に緊張が生じていることが明らかになりました。多くのことが絡み合い、ますます複雑化する状況の中で、取締役会と経営陣の連携は単なるベストプラクティスにとどまらず、今日の課題と将来の課題の両方に対処するために不可欠です。重要なのは、連携が取締役会と経営陣との建設的な議論を避けることを意味するわけではないという点です。実際、オープンで時には困難な議論を促進することこそが、取締役会が現在の厳しい環境の中で、回復力がありバランスの取れた意思決定を行うために不可欠なのです。」
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