C&W、2024年Q3のリテール市況レポートを発表
共同通信PRワイヤー / 2024年12月2日 14時0分
グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(グローバル本社:米国イリノイ州シカゴ、日本本社:千代田区永田町、C&W)は、リテール市況について最新のレポートを発表致しました。
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2024年第3四半期 市況
経済
2024年第3四半期の実質GDPは、ボーナスの増額や定額減税などが追い風となり民間消費が伸び、年率+0.9%の成長。コアCPIの前年比成長率は2023年1月のピーク3.5% を下回る2.4%となったが、米国大統領選の結果を受けて為替相場は円安基調で推移、円安上振れのリスクがやや高まっている。雇用動向をみると、完全失業率(季節調整値)は2.6 %と前年同月からほぼ横ばい。併せて需要サイドの動きをみると物価上昇の影響を除いた勤労世帯の実収入は前年同月比1.6%減と、5か月ぶりに「マイナス」に転じた。2025年春闘における前年比4%程度の賃上げを前提に名目賃金の年3%を目途とした上昇はコンセンサスで見込まれている。しかし、勤労世帯数は減少しており、高齢者層消費が全体の35%まで漸増していることなどから、国内消費は力強さを欠いた状況が継続する見通し。一方、インバウンド消費は依然として過去最高水準で推移。第3四半期の一人当たり消費単価は2019年同期の平均単価を約4割上回る22.3万円へ拡大。2024年第3四半期までの訪日客数(26百万人)は既に2023年の年間の実績を超えた。このため、2024年の年間訪日消費総額は約8兆円と見込まれるが、航空便や宿泊施設などの受入態勢も既に不足しているため、2025年以降の大幅な拡大は見込み辛い。
需給
2024年第3四半期平均の全国小売販売高は、前年同期比2.1%の上昇。しかし、燃料小売販売額が減少した他、前年同期好調だった自動車や飲食料品の反動から、コア消費者物価指数の上昇(同2.4%)を下回る実質微減となった。 販売チャンネル別にみると、身の回り品の販売が好調なドラッグ・ストアは同5.3%増、増加ペースは減速したものの百貨店が同3.8%増となった。一方、消費者が生活防衛意識を高めていく中、スーパー(同1.8%増)、コンビニエンス・ストア(同0.7%増)はともにインフレの影響を控除した実質ベースでは減少に転じた。チャンネル別に2008年以降の年間売上高推移を比較すると、コロナ渦の影響が大きかったカフェなどの飲食を中心とした外食産業や「食物販」などを新たなリアル体験の軸に据えた都心型ショッピングセンターの売上回復のペースが早まっている(下図参照)。
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