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腸内菌が脳に果たす新たな役割を発見

共同通信PRワイヤー / 2024年12月16日 14時0分


用語解説

腸内菌(腸内菌叢)

ヒトの腸内には1000以上の菌種、約100兆個の菌体が存在すると考えられており、その様子をお花畑や叢(くさむら)に例えて「腸内フローラ」や「腸内菌叢(または腸内細菌叢)」と呼んでいます。「腸内菌」は宿主の腸内に生息している菌のことを指します。細菌分類学における腸内細菌科 (Enterobacteriaceae) との誤認を避けるため、本稿では「腸内細菌」ではなく「腸内菌」と表現しています。


成体神経新生

成体の脳で新しい神経細胞(ニューロン)が作られる現象です。これは特に記憶や学習に関わる「海馬」という脳の部分で起こります。かつては、脳の神経細胞は生まれた後には増えないといわれていましたが、近年の研究で、成人してからも新しい神経細胞が作られることがわかりました。このプロセスは、ストレスや運動などの要因に影響され、脳の健康や老化とも関連しています。


プロバイオティクス

アンチバイオティクス(抗生物質)に対して提案された用語で、「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」(出典:R Fuller, Probiotics in man and animals. J Appl Bacteriol, 1989)と定義されています。


神経幹細胞

神経幹細胞は、新しい神経細胞や、グリア細胞といった神経細胞をサポートする細胞を作る能力を持つ未分化な細胞です。神経幹細胞は、発達中の脳で多く見られますが、成体の脳の特定の場所、特に海馬や脳室下帯にも存在し、必要に応じて神経細胞やグリア細胞に変化します。これにより、脳の学習、記憶、回復に役立つ新しい細胞が供給されます。神経幹細胞は、自己複製と分化の能力を持ち、脳が柔軟に環境に適応する手助けをしています。


SPFマウス

「SPF」は、「Specific Pathogen Free(特定病原体不保持)」の略で、SPFマウスは、特定の病原体が存在しないように管理された環境で育てられたマウスのことです。これらの病原体には、ウイルス、細菌、寄生虫などが含まれ、SPFマウスはそれらの感染がないことが保証されています。SPFマウスは、免疫系や生理的な研究において、実験の正確さを保つために使われます。病原体が存在しないことで、感染や炎症の影響を排除し、標準的な条件下での研究が可能になります。SPFマウスは清潔な環境で育てられ、実験の精度や再現性を高めるために広く使用されています。

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