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オンラインセミナー「神々の島バリの多文化共生: インドネシア国内移民との共存の物語」を開催

共同通信PRワイヤー / 2025年1月16日 11時0分


3.ニャマ・スラム

・バリで生まれ暮らしてきたイスラム教徒「ニャマ・スラム」は、バリの旧王国から正式に土地を付与され居住してきた歴史を持つ

・ニャマ・スラムは現在もバリ島の各地で独自の居住地域(カンプン)を形成


4.新しい国内移住者たち

・1990年代後半以降、観光産業の成長により他島からバリ島への移住者、特にイスラム教徒の移住者(pendatang)が都市部で急増。バリ・ヒンズーは宗教構成の急変に危機感を抱き、アイデンティティの強化へと向かったが、対立ばかりではない

・観光開発は環境問題にも影響を及ぼした。2000年代以降は持続可能な観光に注目が集まり、バリ島では環境NGOの組織化や他島からの環境アクティビストの集結が進んだ

・4つの環境NGOによるWorld Silent Dayキャンペーンの推進など、出身や宗教、民族アイデンティティを超えた良好な関係が築かれている


5.「寛容」のゆくえ

・バリ島の都市部では異なる宗教や民族の混住が「当たり前」化

・イスラム教徒のカンプンと隣接するヒンズー教徒の村(desa)では、ゲジョット(ngejot)という互いの祝祭日に食べ物を分け合う伝統があり、共生関係にある

・「Toleransi(寛容)」が法制化され、国民文化を発展させる原則の1つに位置づけ

・バリ・ヒンズーとイスラム教徒による共生関係の模索と形成を今後も理解していくことが重要




 講演後の質疑応答では、多様な宗教と民族の人々がバリで平和的に共存できた最大の理由、今後のバリの伝統文化はどのように変容していくのか、環境アクティビストなど外からの新しい提案に対するバリ人の反応はどのようなものか等について、活発な質問が飛び交いました。

 セミナー終了後のアンケートによると、「新しい国内移住者たち」や、「ニャマ・スラム」のパートへの関心が高かったことがわかりました。この他にも参加者から多くの質問や意見が寄せられ、バリ島の今後の行方への高い関心が見て取れました。


セミナー概要

主  催: 公益財団法人日本グローバル・インフラストラクチャー研究財団(日本GIF)

日  時: 2024年11月28日(月)14:00~15:30

名  称: オンラインセミナー「神々の島バリの多文化共生:インドネシア国内移民との共存の物語」

開催形式: Zoomを利用したオンライン形式(ウェビナー)

講演者: 聖心女子大学現代教養学部人間関係学科専任講師 岩原紘伊

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