炭素繊維強化プラスチック(CFRP; Carbon Fiber Reinforced Plastics)製品の資源循環をISO国際規格で後押し
共同通信PRワイヤー / 2025年1月16日 14時0分
この課題を解決するために繊維/樹脂界面せん断強度を評価する方法であったフラグメンテーション試験をもとに改良型フラグメンテーション試験を開発しました。フラグメンテーション試験では繊維の破断が終了した状態を解析するのに対して、本手法では繊維の破断過程の解析も追加することで、リサイクル炭素繊維の繊維引張強度分布と繊維/樹脂界面せん断強度の両方を同時に評価できるようにしたことが新しいポイントです。本手法を用いることでリサイクル炭素繊維の品質の適正な評価ができるようになります。
規格発行までの道のり
産総研は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「革新的新構造材料等研究開発」の「(27)熱可塑性CFRPの開発及び構造設計・応用加工技術開発」において、2018年度~2020年度にリサイクル炭素繊維の評価技術の開発を進めてきました。
この評価技術開発の成果を基に産総研は、リサイクル炭素繊維を用いた製品の市場の拡大を目指してISO/TC61に本規格のドラフトを提案しました。科学的に裏付けされた手法をもとに完成度の高いドラフトを作成し、各国からの支持を取り付けることができたため、通常よりも短い約2年の審議を経て今回の規格発行となりました。
今後の予定・波及効果
産総研は、本規格以外のリサイクル炭素繊維の評価技術開発も実施してきました。現在、これらの評価手法についても国際規格にするため日本から提案する準備をしています。日本が強みを有している炭素繊維が新品だけでなく、リサイクルの分野でも強くなるように日本主導でリサイクル炭素繊維の国際標準化を進めていく予定です。
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202501142815/_prw_PT1fl_Fi3U6OXm.png】
関連する論文
掲載誌:Carbon
タイトル:Simultaneous evaluation of tensile strength and interfacial shear strength of short length carbon fibers using fragmentation test
著者:Yoshiki SUGIMOTO, Daisuke SHIMAMOTO, Yusuke IMAI, Yuji HOTTA
この記事に関連するニュース
-
【ライブ配信セミナー】世界における再生医療及び足場材料の研究開発現状 2月18日(火)開催 主催:(株)シーエムシー・リサーチ
PR TIMES / 2025年1月20日 10時45分
-
牛乳パックを再生プラスチックに ラミネート部分も生かす技術開発
毎日新聞 / 2025年1月16日 14時30分
-
超高剛性2軸延伸ポリプロピレンシート製造機を正式発注
PR TIMES / 2025年1月10日 14時15分
-
【ライブ配信セミナー】LCA(ライフサイクルアセスメント)から見たCFRPの用途別動向とビジネス戦略の再構築 1月29日(水)開催 主催:(株)シーエムシー・リサーチ
PR TIMES / 2025年1月9日 11時15分
-
TBM、カーボンリサイクル技術を用いた低炭素素材「CR LIMEX」の販売を開始
PR TIMES / 2024年12月27日 11時15分
ランキング
-
1下請けとの価格交渉、タマホームがまた最低評価…経済産業省が「後ろ向き」3社公表
読売新聞 / 2025年1月21日 20時12分
-
2誰もがぶつかる「40歳の壁」攻略した人が強い真実 「得る」から「減らす」へ、潮目が変わる人生の分岐点
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 7時40分
-
3フジ「CM停止ドミノで大赤字」が普通にあり得る訳 倒産は非現実的だが、営業利益率を考えると
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 14時15分
-
4SECが暗号資産規制整備に向け専門チーム、業界締め付け方針転換へ
ロイター / 2025年1月22日 7時58分
-
5鳥インフルで“エッグショック”再び? たまご価格さらに高騰も…オムライス専門店「いつまで続くのか」
日テレNEWS NNN / 2025年1月22日 12時11分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください