学生ボランティアに感謝状、滋賀県警 犯罪撲滅に4年「リアルな現状を目の当たりに」

感謝状を手にボランティア活動を振り返る奥山さん（左）と湊山さん＝大津市・県警本部

　大学生を中心とした防犯ボランティア団体「ヤングリレーション滋賀」の学生3人が、大学卒業とともに活動を終えた。滋賀県大津市の県警本部で催された「卒業式」では県警から感謝状が贈られ、学生たちは身近な犯罪の撲滅に力を注いだ4年間を振り返った。

　同団体は若い世代による防犯意識の浸透を目的に県警生活安全企画課が募集している。3月現在で19人が所属し、パトロールや街頭啓発などの活動に携わる。

　卒業式には卒業生3人のうち2人が出席し、野村正明生活安全部長が感謝状を贈呈した。京都橘大学4年の奥山穂香さん（22）＝大津市＝は、「地元に何か貢献したいと活動を始め、リアルな現状を目の当たりにした。これからも滋賀のために頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。「パトロールで現地に足を運んで、地元にも危険な道などがあると知った。幼児や高齢者と接して人と話すことが好きになった」と話した。

　龍谷大学4年の湊山知明さん（22）＝甲賀市＝は、ラジオ番組の県警広報コーナーへの生出演が印象に残っているという。「特殊詐欺や闇バイトが現実に起こっていることだと理解でき、防犯活動に生かしてきた。地域とのつながりを考えて歩んでいきたい」と胸を張った。