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伝統産業「丹波漆」を残したい 京都の大学院生が斬新建築模型 木組みのジャングルジムも

京都新聞 / 2024年4月10日 16時0分

「丹波漆」の継承に着目した建築模型を造った菰田さん(京都府福知山市夜久野町・やくの木と漆の館)

 京都府福知山市の伝統産業「丹波漆」の継承をテーマにデザインした建築模型の発表会が、やくの木と漆の館(同市夜久野町)であった。京都工芸繊維大大学院の学生が、植樹したウルシの成長に伴い人々の活動や建築物が充実していく未来図を披露した。

 同大学院1年で建築を専攻する菰田伶菜さん(22)による大学卒業制作。敷地内にウルシが育ち、周囲に工房やシェアキッチンなどが建つ交流拠点の模型や設計図を紹介した。

 ウルシは約10年で樹液が取れるようになるという。植樹の範囲を徐々に広げ、木々の成長に合わせて建物の移築や増築を重ねて交流拠点として拡充する手法を提案した。

 地域住民が建物造りに参加できるよう、間伐材で作った細長い材木を格子状に組み上げるシンプルな建築法を取り入れた。

 敷地内には、漆塗りや漆染めの体験スペース、子どもが遊べる木組みのジャングルジム、漆かき職人の育成所などを配置していく。樹液を採取できるようになれば、床の漆塗りに活用する。

 50年目までの設計図と住民たちの活動を年表にまとめた菰田さんは「漆と人、建築が共に成長するイメージを表現した」と語った。参加したNPO法人丹波漆の高橋治子理事長は「われわれでは思いつかない発想。一部だけでも実現できれば」と感心する。

 作品は5月上旬まで同館に展示する。展示会場は入場無料。午前10時~午後5時。水曜日休館。

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