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京都でPFASテーマの写真展 美術作家「汚染が生活のすぐそこに」 住民の不安や葛藤伝える

京都新聞 / 2024年5月6日 9時0分

PFAS汚染をテーマに沖縄県の住民を撮影した写真と美術作家の鈴木さん(京都市上京区)

 発がん性があるとされる有機フッ素化合物(PFAS)の環境汚染をテーマにした写真展が、京都市上京区のギャラリー「RPS京都分室パプロル」で開かれている。美術作家の鈴木萌さん(40)=東京都=が沖縄県で撮影した作品がPFASによる住民の不安や葛藤を伝えている。

 PFASは水や油をはじく化学物質でフライパンなどの日用品や半導体製造に使われる。沖縄県では米軍基地周辺で河川や地下水のPFAS汚染が問題となっており、鈴木さんは2020年に普天間飛行場(宜野湾市)で起きたPFASを含む泡消火剤の流出事故を契機に取材を始めた。

 ギャラリー1階では、PFASに汚染された水や土壌と関係する住民のポートレートなど10点を展示。貴重な湧き水を日常的に飲んできた高齢男性や自然農法で芋を育ててきた農家が木々や農地と一緒に撮影されている。

 2階には被写体の人々がインタビューで語った言葉が掲示され、汚染された水道水と知らず子供に飲ませた母親や、PFAS摂取との関連が指摘されている低出生体重児を生んだ女性の切実な声が問題の深刻さを訴える。

 PFASは水道水や河川で国の暫定指針値を超える事例が全国で相次ぎ、京都府内では綾部市と福知山市で明らかになっている。鈴木さんは「PFASの問題は全国に広がっている。汚染が住民の生活のすぐそこにあり、陰を落としている」と話す。

 12日まで。入場無料。

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