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皮膚科医が教える!女性のための「抜け毛の原因と予防法」

つやプラ / 2018年2月2日 20時30分

年齢と共に気になる髪のトラブルのひとつが「抜け毛」です。抜け毛の量の多さや、髪のボリュームの減少に悩んでいる30代、40代の女性は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、女性の抜け毛が増える原因や、抜け毛の予防法、正しい洗髪や頭皮ケアについて、皮膚科医の宇井千穂 先生に詳しくお聞きしました。ぜひ、参考にしてください。

■目次
1.年齢、体質、生活習慣。抜け毛が増える原因とは?
(1)加齢による衰え
(2)ホルモンバランスの変化
2.抜け毛予防に効果的な方法とは?
(1)正しいヘアケア法
(2)バランスの良い食事
(3)規則正しい生活と睡眠
(4)ストレスをためない生活
(5)喫煙を控えましょう
3.正しい洗髪と頭皮ケアで抜け毛を予防
(1)正しいシャンプーの方法
(2)シャンプー選びのポイント
(3)育毛剤と頭皮マッサージについて

■プロフィール
宇井千穂 先生
1990年、準ミス日本受賞。
全日空客室乗務員を経て、医学部を卒業し、現在、皮膚科医、美容皮膚科医として勤務。
皮膚科医としては、活性酸素とSODの研究による天然の治療薬を使い、アトピーを中心とした皮膚疾患を診ています。
女医+(じょいぷらす)所属

■1.年齢、体質、生活習慣。抜け毛が増える原因とは?

脱毛は、「毛乳頭」の働きが悪くなって起こる場合が多いです。毛乳頭は毛細血管とつながっていて、髪に必要な栄養や酸素を受け取る役割を持っています。

毛乳頭が衰えてしまうと、毛が薄くなり、伸びるのも遅くなってしまいます。

(1)加齢による衰え

毛乳頭の働きが衰える原因のひとつが、「加齢」です。皮膚が年齢とともに衰えてしまうのと同じで、髪の毛も年齢とともに衰えてしまいます。

(2)ホルモンバランスの変化

「若年性脱毛症」は、20代から抜け毛が目立ってくる症状です。若い年齢で抜け毛が目立つ人は、「家族性」といって遺伝的な要素がある方もいます。しかし、多くは「ホルモンバランスの乱れ」が原因です。

ホルモンバランスが乱れる原因

ホルモンバランスが不安定になる原因として考えられるのが、出産、更年期による「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの減少、過度なダイエット、ストレス、不規則な生活などです。

ホルモンバランスの乱れは、抜け毛の原因となってしまいます。

■2.抜け毛予防に効果的な方法とは?

頭皮を守り健康な髪をつくるためには、「規則正しい生活」「ストレスをためない」「充分な睡眠をとること」が大切です。

そこで、抜け毛予防に効果的な方法を具体的にご紹介しましょう。

(1)正しいヘアケア法

シャンプーは、正しい方法で行うことが大切です。間違ったシャンプーの方法は、抜け毛の原因となってしまいます。

髪の毛の洗い過ぎに注意

最近、髪の毛を必要以上に洗い過ぎている人が増えています。シャンプーをすると、頭皮の皮脂が洗い流されますが、シャンプーをし過ぎてしまうと、頭皮に必要な皮脂までも洗い流してしまいます。

皮脂が少なくなったと感じた頭皮は、必要以上に皮脂を生産します。過剰に分泌された皮脂は毛穴を塞いで肌トラブルを引き起こすことも。その肌トラブルによって、抜け毛が起こってしまうのです。

防腐剤にも注意

シャンプーに含まれている「防腐剤」にも気をつけましょう。実はお湯で髪を洗い流すだけでも、充分に汚れは落ちます。

防腐剤の入っているシャンプーで強く洗いすぎると、抜け毛の原因となってしまいます。シャンプーに含まれる成分に気をつけて、あまり強く洗いすぎないようにしましょう。

頭皮を傷つけないように洗う

シャンプーをする時は、頭皮を痛めないようにすることが大切です。

シャンプーを手のひらで泡立ててから、髪を洗いましょう。シャンプーを髪にのせてから泡立ててしまうと、髪に摩擦を与え、ダメージの原因になります。

また、爪を立てて髪を洗うと頭皮が傷つくので、指の腹で頭皮を触ることを意識しましょう。「すすぎ」を充分に行うことも大切です。

お風呂上がりも気をつけて

髪を洗った後、濡れたままにしておくのは禁物です。
頭皮には、細菌が存在しています。髪を濡れたままにしておくと、菌の繁殖を促してしまいます。余分な水分は、すぐに取り除きましょう。

また、水分が汗や皮脂と混ざり合うと、臭いの原因にもなるので気をつけて下さい。

ブラッシングが大切

普段のヘアケアで効果的なのが「ブラッシング」です。

ブラッシングは、頭皮や髪に付着した汚れを落とし、頭皮の皮脂を髪にいきわたらせることで、髪にうるおいを与えてくれる効果があります。

(2)バランスの良い食事

「栄養のある食べ物だけを摂取すればいい」というわけではありません。
大切なのは「バランスの良い食事」を心がけることです。食事で気を付けたいことを詳しく解説していきます。

海藻類

海藻類は、食物繊維やミネラルなど、髪に良い栄養素がたくさん詰まっています。同時に、髪の毛の素材となる「たんぱく質」もしっかりと取るようにしましょう。

「抗酸化作用」がある食べ物

細胞が酸化していくことも抜け毛の原因となります。そこで、酸化を遅らせるのに有効であるといわれる、「抗酸化作用」を持つ食べ物を摂取することが、抜け毛予防につながります。

多くの野菜や果物に含まれている「ビタミンC」は、抗酸化作用が豊富です。

また、アーモンドなどのナッツ類、植物油、アボカドやカボチャに多く含まれる「ビタミンE」も、抗酸化作用を持つ脂溶性のビタミンです。

「L‐システイン」を含んだ食べ物

赤身の肉類や卵、大豆、はちみつに多く含まれている「L‐システイン」は、髪のターンオーバーを促す作用があります。

「ビタミンA」を含む食べ物

ビタミンAにも抗酸化作用が含まれています。ビタミンAは、活性酸素からお肌を守り、お肌の健康状態を維持してくれる効果もあります。

ビタミンAは、緑黄色野菜に多く含まれているほか、レバーやうなぎ、チーズ、卵などにも豊富に含まれています。

たくさんある髪に良い食べ物

体内でビタミンAへと変化する「βカロチン」は、ニンジンやカボチャなどに多く含まれています。トマトには、「抗酸化力」に優れた「リコピン」が豊富に含まれています。

また、赤ワインなどに含まれる「ポリフェノール」には、活性酸素を体内から除去してくれる役割があるので、抜け毛予防に効果的です。

(3)規則正しい生活と睡眠

生活リズムや生活習慣と抜け毛の関係、睡眠と育毛の関係を詳しくご紹介します。

加齢と抜け毛の関係

女性の薄毛の主な原因は「加齢」です。加齢に伴って女性ホルモンである「エストロゲン」が低下し、相対的に男性ホルモンが優位になってしまうことが、脱毛の原因であると考えられています。

エストロゲンと育毛

「髪が生えて抜ける、その後、また生える」という循環を「毛周期」と呼びます。毛周期には、「成長期」と呼ばれる期間があり、この成長期が毛を育てています。

エストロゲンは、成長期の期間を持続させる効果があるのです。

エストロゲンが減少する原因

エストロゲンは、加齢によって減少しますが、過度なストレスや重労働でも減少します。
エストロゲンが減少して、ホルモンバランスが乱れてしまわないように、規則正しい生活を送りましょう。

睡眠と育毛

睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類があります。

ノンレム睡眠は、脳がゆっくりと休息している時間で、レム睡眠は、身体は休息しているが脳は覚醒している状態です。

ノンレム睡眠とレム睡眠が、スムーズに繰り返されることが良い睡眠の必須条件です。

育毛に必要な成長ホルモンは、ノンレム睡眠の際に多く分泌されています。この成長ホルモンも、年齢に伴って減少していきます。なので、年齢とともに質の良い睡眠をとることが、薄毛の予防に効果的といえます。

(4)ストレスをためない生活

ストレスは、女性ホルモンに影響を与え、抜け毛の原因にもなります。ストレスをためないことが、髪の健康にも大切なのです。

エストロゲンとストレス

毛の成長期を持続させる働きのあるエストロゲンは、前述のとおり、ストレスによって減少してしまいます。

エストロゲンは、成長期に毛を育てていくために必要なホルモンです。エストロゲンが減少してしまうと、抜け毛が進行してしまう恐れがあります。

睡眠不足と成長ホルモン

ストレスによって、睡眠不足が引き起こされてしまうことがあります。

成長ホルモンが最も分泌されているのが、睡眠中です。そのため、睡眠不足は成長ホルモンを減少させてしまい、髪の成長にも影響を及ぼしてしまうのです。

頭皮マッサージがおすすめ

ストレス解消法は、個人によって合う方法が違います。ご自身に最も合った、ストレス解消法を見つけるようにしましょう。

(5)喫煙を控えましょう

タバコは「末梢神経」を細くして、血流を低下させます。また、活性酸素を生み出すので、美容にもよくありません。

髪の成長に、血流はとても大切な役目を果たします。頭皮の血流は、酸素や栄養素を毛根部に運んでくれます。髪の健康のためにも、タバコは控えるようにしましょう。
また、頭皮の血行改善には、頭皮マッサージをおすすめします。

■3.正しい洗髪と頭皮ケアで抜け毛を予防

正しい洗髪やヘアドライ、頭皮マッサージは抜け毛予防に効果的です。

(1)正しいシャンプーの方法

シャンプーをする時は、頭皮を指の腹で洗い、傷つけないようにする事と、すすぎをしっかり行う事が大切です。

シャンプーは美しい髪を保つために必要ですが、洗いすぎてしまうと、頭皮の皮脂を失ってしまいます。皮脂が失われると、頭皮が皮脂を過剰に生み出そうとし、皮脂が多すぎる状態になります。

皮脂が多くなると、菌の繁殖を促したり、毛髪をつくるのに必要な栄養分が皮脂腺に奪われてしまいます。また、髪の洗い過ぎは、頭皮の乾燥の元となり、頭皮の水分を失う原因となります。

また、髪を洗った後は、しっかりとドライヤーで乾かしましょう。髪が湿ったままだと、雑菌が繁殖しやすくなります。

(2)シャンプー選びのポイント

抜け毛が気になり始めたら、シャンプーを見直すようにしましょう。

基本的に、シャンプーで発毛を促す力は、あまり期待できません。例えば、髪にハリやコシを与える成分でボリュームが出たとしても、それは髪が薬品によってコーティングされただけで、発毛によるボリューム感ではありません。

一番良いのは、髪を育て、頭皮に負担をかけないシャンプーです。
また、洗いたては良いと感じても、後々、頭皮が乾燥したり、ベタつく場合は、シャンプーを変えましょう。

(3)育毛剤と頭皮マッサージについて

育毛剤の有効成分や、頭皮マッサージの方法、頭皮ケアについて詳しく解説いたします。

育毛剤について

育毛剤は基本的に、頭皮の保湿や血行改善、炎症やアレルギーを抑える目的を持っているものが多いです。その有効成分が、髪の成長に大切な「毛母細胞」まで、きちんと届いているかどうかが大切です。

現在、「ミノキシジル」が発毛に有効のある成分として挙げられています。
ドラッグストアでもミノキシジル配合の育毛剤を購入することができますが、用法・容量を正しく守り、安全にご使用ください。初めて使用する方や使用法が不安な方は、医師の指導を受けることをおすすめします。

頭皮マッサージ

頭皮マッサージを行い、頭皮の血行を促すことは、抜け毛予防に効果的です。頭皮のマッサージによって血行を促進することで、血液中の酸素や栄養素を毛根部に運ぶ手助けをしてくれます。

また、頭皮マッサージにはリラックス効果もあるので、ストレスの軽減にもつながります。

パーマやカラーリングは控えめに

パーマやカラーリングは、多くの化学物質や着色料などの成分が含まれています。これらの成分は、頭皮に刺激を与え、合わない場合は、アレルギーや炎症を引き起こしてしまうことがあります。

パーマやカラーリングを控え、髪や頭皮を痛めないようにすることは、抜け毛予防にとって大切なことだといえます。

いかがでしたか。日々の生活のちょっとした心掛けで、健康な髪を維持し、抜け毛を予防することができます。

今回ご紹介したケア方法は、どれも今すぐ実践することができるものばかりです。ぜひ、参考にしてみてください。

(美容ライター 大中千景)

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