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はかなく消えていった「ジオン軍」の戦闘用艦艇たち 連邦艦より優れた点もあったが…

マグミクス / 2022年8月22日 6時10分

はかなく消えていった「ジオン軍」の戦闘用艦艇たち 連邦艦より優れた点もあったが…

■ジオン軍の主力巡洋艦たち

『機動戦士ガンダム』で活躍したジオン軍の艦艇は最初からモビルスーツ(MS)の運用能力を備え、一年戦争初期では連邦軍を圧倒していましたが、物語が進むとともに、あえなく撃沈される描写も増えていきました。

●ムサイ級軽巡洋艦

 艦橋の左右下に伸びた支柱の先に、熱核ロケットエンジンを1基ずつ備えた形状が印象的な「ムサイ級」は、ジオン軍が運用する主力巡洋艦です。艦橋の直下にはモビルスーツを4機格納できるデッキが備えられており、艦の後方へと射出することが可能です。

 艦首下部には大気圏突入用カプセル「コムサイ」を装備しており、モビルスーツ2機を収容可能です。特筆すべき点としては、設計段階でモビルスーツの運用を想定していたため艦内に冷却装置が備えられており、熱が溜まっている機体を強制冷却し素早く再出撃させることが可能になっています。

 艦自体の攻撃能力としては2連装メガ粒子砲を正面に向けて3基搭載しており、複数の方向に合計6門のメガ粒子砲を搭載している地球連邦軍のサラミス級に対し、砲戦能力で優位に立っています。しかしながら一年戦争後期には砲塔が2基に減少した簡易生産型も登場しており、ジオン軍の懐事情の厳しさを体現していました。

 さらに145型大型ミサイルランチャー2門、C型ミサイルランチャー10門を搭載していますが、これも基本的には正面に向けて装備しており、上下と後方に大きな死角が生まれてしまっています。さらに対空砲を装備していないため、38話ではセイラ・マスのGファイターにより2隻のムサイが一方的に撃沈の憂き目を見ています。サラミスに勝てるモビルスーツ母艦としては及第点のムサイですが、連邦軍が送り出した新型機に対しては対抗できなかった悲劇の艦ともいえるでしょう。

●チベ級重巡洋艦

 コンスコン少将などが乗艦したチベ級は、ジオン軍が開発し、宇宙世紀0070年に就役した重巡洋艦です。開発当初は戦艦としてカテゴライズされていましたが、ミノフスキー粒子の発見およびメガ粒子砲の実用化以前の設計だったために瞬く間に陳腐化。グワジン級の完成に伴い、艦種を重巡洋艦に改めた……という経緯があります。

 一年戦争前には近代化改装を受け、主砲を実弾砲から3連装メガ粒子砲2基に、推進器を熱核ロケットに換装しています。さらにミサイル発射管12基に加え、連装大型対空機関砲を18基装備しており、ムサイ級では弱点だった対空防御能力も備えています。

 さらに、カタパルトなどのモビルスーツ運用設備も備えられ、8基のモビルスーツの運用が可能となっています(異説あり)。

 小規模艦隊の旗艦として用いられることが多かったチベ級ですが、連邦軍のマゼラン級と比較すると正面火力に劣り、艦の前面投影面積も大きかったことから被弾しやすく、38話ではワッケインのマゼランと交戦し、撃沈された艦も描かれています。

■ランバ・ラルとマ・クベ、シャアら主要人物が乗った船

ザビ家などの高官が搭乗したグワジン級を再現した、「1/2400 グワジン (機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS)

●ザンジバル級機動巡洋艦

「ザンジバル級機動巡洋艦」は、月の裏側にあるサイド3と地球にわたる長大な補給線を維持することを目的として開発された艦です。宇宙空間と大気圏内での巡行能力及び、大気圏突入能力とブースターを使用した大気圏外離脱能力を保有したジオン軍唯一の艦として、ランバ・ラルや、マ・クベ、シャア・アズナブルなどジオン軍の主要キャラが乗艦しています。なお、ホワイトベースとは異なりミノフスキー・クラフトは装備しておらず、大気圏内では揚力と熱核動力で飛行しています。

 武装としては連装メガ粒子砲1基、固定メガ粒子砲4基、2連装機関砲5門に加え、艦首両舷に超大型ミサイル「Jミサイル」を搭載しています。「Jミサイル」はシャア・アズナブルによって運用され、一撃で連邦軍の艦艇を破壊する威力を披露しました。最初期のランバ・ラル乗艦時には巨大投光器の装備も確認されています。

 モビルスーツの搭載数は最大6機とされていますが諸説あり、作中ではモビルアーマー・エルメスの運用も行われているため艦内の容積はかなり余裕があると想像されます。最終話ではキシリア・ザビが脱出に使おうとしてシャアにより艦橋を破壊されるなど、印象深いシーンが極めて多い艦艇といえるでしょう。

●グワジン級戦艦

 グワジン級戦艦は、艦隊の旗艦となるべく設計・建造されたジオン軍の艦艇です。ジオン軍のなかでもきわめて強力な戦闘力を持つといわれており、主砲は連装メガ粒子砲3基、副砲は連装小型メガ粒子砲が10基装備されています。そのほか多数のミサイルランチャーや機関砲も装備されており、連邦軍のマゼラン級に十分対抗できる性能となっています。モビルスーツ搭載数は10機から24機と諸説あり、正確な数字は不明です。

 大きな特徴としては流麗な外見と、非常に高い居住性が挙げられます。これは基本的にはザビ家の人間と、ザビ家から大きな信頼を寄せられる軍人のみに与えられる艦艇であることが大きく影響しており、緊急時には政府機能をグワジン級に移譲することも考えられていました。また、艦の後部には外部燃料タンクを備えており、長大な航続力を誇っています。後にジオン残党がアクシズなどへの脱出に成功した要因として、グワジンの燃料搭載量の多さが影響している可能性は高いと思われます。

 高い性能を持つグワジン級ですが、建造数の少なさと旗艦という重要なポジションを務めていることもあり、実戦に投入された回数は非常に少なくなっています。特に印象的な場面としては、ソーラ・レイの直撃によりグレート・デギンが光に呑まれるシーンが挙げられるでしょう。

(早川清一朗)

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