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衝撃的なマンガの「見開き」演出 迫力も絶望感も煽られまくる?

マグミクス / 2023年4月8日 15時25分

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■鳥肌が総立ちするマンガの「見開き」を大紹介

 マンガの演出方法「見開き」はコマ割りがなく、コミックの左右のページを「一枚の絵」として描いた大迫力の構図です。有名なものでいえば、『SLAM DUNK』の最終戦のラストで描かれた、桜木と流川のタッチシーンの見開きは、大感動で鳥肌ものです。今回は他にもある人気マンガの衝撃的、大迫力の「見開き」を紹介します。

●『ジョジョの奇妙な冒険』躍動感と爽快感が詰まった見開き

『ジョジョ』はシリーズを通して、緻密かつ迫力あふれる作画、コマ割りが魅力です。第1部の「ウインドナイツ・ロット」でのジョナサンvsディオ戦の決着の場面は、ジョナサンによる手袋に火をつけたフィニッシュブローが決まった後のシーンが、それぞれの表情のコマとともに見開きで描かれました。

 また、第3部の承太郎vsDIO戦、第4部の仗助vs吉良吉影戦でも迫力のバトルが描かれ、見開きではないですが1ページまるまる使った怒涛のラッシュが演出されています。そして、第5部では爽快かつ大興奮の「伝説の見開き」が描かれます。ローマ近くの漁村に現れたチョコラータ(スタンド「グリーン・ディ」)は元医師だったものの、患者を意図的に殺していたサイコパスで、主人公・ジョルノたちとのバトルでも、ためらいなく村民を巻き込んで殺していきました。

 あまりの外道ぶりにジョルノと読者のヘイトを集めたチョコラータですが、ジョルノとの頭脳戦に負けた後、怒りの「無駄無駄ラッシュ」で7ページにわたってボコボコにされました。連載時は5ページでしたが、単行本では見開きがひとつ追加されています。追加された見開きでさらに12回も「無駄」と連呼されながら殴られたチョコラータは、続く7ページ目で「ヤッダーバァアァァァァアアアアア」とみっともない断末魔を残し、最後はゴミ収集車まで吹っ飛ばされました。そのさまは爽快で喝采したくなります。

●『進撃の巨人』物語冒頭の人間の圧倒的無力感と、巨人の脅威を見せつける見開き

『進撃の巨人』では、第1巻から衝撃の見開きが描かれます。50メートルもの壁「ウォールマリア」の内側で暮らしていた、訓練兵になる前の主人公・エレン。しかし、唐突に巨人の強襲に遭い、目の前で母親が巨人に食べられる悲劇に見舞われました。第1話では壁を超える大きさの「超大型巨人」の姿が見開きとして描かれ、その脅威や人間の無力感が伝わってきます。

 母を失ったエレンは、巨人へ強い恨みと復讐心を抱き、やがて訓練兵となりました。そして調査兵団入りを希望するエレンが、復讐への第一歩と、壁の上で大志を抱いた瞬間、再び超大型巨人が襲来します。この場面も見開きとして描かれますが、無力だった第1話とは違い、エレンの「5年ぶりだな…」のセリフとともに、巨人に挑む覚悟が伝わる一枚絵になっていました。

※ここから先の記事は、『SPY×FAMILY』のまだアニメ化されていないエピソードのネタバレに触れています。

■主人公の圧倒的無双感が描かれる!

●『るろうに剣心』それぞれの強さと決意を表現した見開き

2023年放送予定の新作アニメ『るろうに剣心』キービジュアル (C)和月伸宏/集英社・『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』製作委員会

『るろうに剣心』の「京都編」では、特に見開きが効果的に使われています。まずは、剣心vs四乃森蒼紫戦です。蒼紫の小太刀が剣心の首元に突き刺さる直前、飛天御剣流奥義「天翔龍閃」を叩き込んだシーンが見開きとして描かれます。

 また、志々雄真実の配下「十本刀」の5人が葵屋を強襲した場面の見開きも、印象的です。大男の不二の登場シーンが見開きとなり、恐怖感、絶望感を感じます。圧倒的な敵の出現に、戦意を喪失しかける薫たち。不二が弥彦に大刀を振り下ろす瞬間、剣心の師匠・比古清十郎が現れ太刀を食い止めました。このシーンも見開きとして描かれ、直前の絶望から一気に希望の場面に変わる鳥肌ものの一枚絵になっています。

 そして「京都編」のクライマックス、剣心vs志々雄真実戦の見開きも強烈です。凶刃を食らい倒れ込む剣心に、とどめの一太刀を浴びせようと志々雄が振り下ろす瞬間、剣心が立ち上がる様子が見開きとして描かれました。ちなみの続編である「北海道編」では、凍座白也と対峙した剣心が九頭龍閃の三連発(二十七頭龍閃)を決める場面が、一発ずつ見開きで描かれています。

●『SPY×FAMILY』 ロイドの悲壮感と無力感を演出した見開き

『SPY×FAMILY』は、アーニャをとりまくコメディパートが多い印象ですが、ロイドの悲しい過去が描かれたシーンで、印象的な見開きが描かれます。西国で平和に少年期を過ごしていたロイド(本名は伏せられている)。ところが突然……街が東国の爆撃を受け、ロイドは気を失ってしまいます。

 そして、目を覚ましたロイドが目の当たりにしたのは、ガレキと化した街の姿でした。呆然と変わり果てた街を見つめる見開きは、彼の悲壮感と無力感が伝わります。さらに、疎開先でも空襲を受けたロイド。彼の混乱を表現するように描かれた見開きは、灰のような点がいくつかあるだけの真っ白のページ。ロイドが何もかも失ったことを、表現しているようでもありました。

●説得力のある画力 ハロルド作石先生による『BECK』と『ストッパー毒島』の見開き

 ハロルド作石先生の代表作のひとつで、バンドマンガの『BECK』の見開きも印象的です。日本では邪魔が入り、思うようにバンド活動ができないBECKでしたが、多くの優秀なスタッフのサポートや、海外で人気を博したことにより、日本のロックフェス「グレイトフル・サウンド」のメインステージに立つことになります。

 メンバーは多くの困難、衝突、葛藤、絆を思い出しながら演奏。その中心で、観客を熱狂させる主人公・コユキの歌唱シーンが、見開きとして描かれます。全編を通してコユキが歌う一枚絵が登場する場面は少なくありませんが、ハロルド先生の画力により、全てが鳥肌ものの迫力を持っていました。

 そして、最高の感動と迫力を見せてくれた見開きが、同じハロルド作石先生の『ストッパー毒島』のワンシーンです。同作は弱小プロ野球球団「京浜アスレチックス」がリーグ優勝するまでを描いたマンガで、残り2試合を連勝すれば優勝という局面の1試合目での場面でした。

 負けや引き分けなら優勝を逃すというシーズン134試合目の9回裏に、前の試合で負傷退場した佐世保が代打として登場します。そして、佐世保は初球をレフトスタンドに叩き込み、チームはサヨナラ勝ちをするのです。佐世保のホームランを確信して、バットを放り投げて歩き出す姿が見開きとして描かれており、かっこよく、強烈なインパクトを残すマンガ史に残るワンシーンとなりました。

(南城与右衛門)

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