『クレしん』にも賛否? 「3DCG化」された人気作 「新鮮」「なんかイヤ」
マグミクス / 2023年8月2日 19時10分
■『聖闘士星矢』に『ドラクエ』……意見が分かれがちな3DCG化作品
2023年8月4日に公開される映画『しん次元! クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司』は、『クレヨンしんちゃん』シリーズで初めての3DCG化作品とあって、公開前からファンの間で話題になっています。
国民的アニメの3DCG化作品でヒットしたものといえば、『STAND BY ME ドラえもん』シリーズの2作が記憶に新しい人も多いでしょう。同シリーズは原作の人気エピソードをいくつか合わせて再構成し、新たな魅力を提供することで、おなじみのアニメの3DCG化の大きな成功例となりました。他にも3DCG化されたアニメが登場しており、その度に注目を集めています。
例えば2019年からNetflixで配信された『聖闘士星矢:Knights of the Zodiac』は、1985年の連載開始以来さまざまなコンテンツが世界中で人気を博している『聖闘士星矢』を3DCG化した作品です。
シーズン2も2023年1月からスタートした同作は、新しい設定などが追加された「白銀聖闘士編」までがシーズン1で配信され、シーズン2ではファンの間でも人気の高い黄金聖闘士との熾烈なバトルが繰り広げられています。
しかし、SNS上では「確かに映像がきれいだけど、普通のアニメ版の方が断然良い」「キャラがみんななんかのっぺりしてる」「2014年の『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』のCGの方がリアル」など、あまり芳しくない評価もありました。それでも「3DCG化されたゴールドクロスの質感がキラキラしてとても美しい」「CGとアクションシーンが迫力あって大興奮」と、高評価のファンも少なくありません。
大人気RPGゲーム『ドラゴンクエスト』を3DCG化した、2019年公開の『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』も、いろいろと話題になった作品でした。『STAND BY ME ドラえもん』も手掛けた山崎貴さんが総監督を務め、『ドラゴンクエスト』シリーズの5作目である『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を原案にした物語で構成されています。原作・監修は堀井雄二さん、音楽もすぎやまこういちさんが手掛け、ファンの期待も高い座組でした。
原作『ドラクエ5』で人気だったビアンカやフローラといったキャラも登場しているのもポイントで、SNS上では「よりリアルになったビアンカたちが可愛かった」「ゲームでは味わえないリアルな3D映像なので、新たな面白さがある」など、新たな魅力への評価もあります。
一方で、終盤の展開に対しては、賛否が分かれていました。そもそもの世界観が覆されるようなある仕掛けがあったのですが、この展開には「夢オチと変わらない……」「ドラクエならではのラストを期待したのに、ガッカリだった」といった否定的な声も目立ちます。
こちらも山崎貴監督が手掛けた国民的人気作品『ルパン三世』シリーズ初の3DCG映画『ルパン三世 THE FIRST』は、ルパン一味や銭形警部らおなじみのキャラがCG化され、こちらも話題となりました。
『ルパン三世』の原作者・モンキー・パンチ先生にとって、同作の3DCG化は長年の悲願だったそうですが、先生は映画が公開される前に亡くなってしまい、ファンの間でも「特別な作品になった」と言われています。
『ルパン三世 THE FIRST』を見た人からは、「明るく楽しい『ルパン三世』の世界をそのまま3DCGで表現していて、新鮮で楽しかった」「アクションシーンが滑らかで、スピーディーで迫力があった」「終盤で出てくる、ある『兵器』は3Dならではの怖さと迫力」など好評の声もありました。
ちなみに同作は、山崎監督が「『ルパン三世 カリオストロの城』を意識して作った」と語っており、ルパンでおなじみの要素も多数盛り込みつつ、全世代が楽しめるようにお色気要素などは削った内容だったのですが、なかには「映像美だけで、内容的には無難に作られた印象」「迫力は文句なしなんだけど、何かルパンらしさに欠けるって感じ」といった厳しい声もあり、賛否が大きく分かれた作品となっています。
もうすぐ公開の『しん次元! クレヨンしんちゃん』は、しんのすけがエスパーとして覚醒し、同じ力を手にした男・非理谷充(ひりや・みつる)と激しい超能力バトルを繰り広げる作品です。いつもと違う3DCGで描くのにふさわしい題材と言えますが、おなじみのキャラが立体的になって動くことには、どうしても「違和感がある」と不安の声もあります。どんな作品になっているのか、ファンの反応含め要注目の映画です。
(LUIS FIELD)
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