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バグだらけの「クソゲーオブザイヤー受賞作」 愛あるイジりで、まさかの再評価?

マグミクス / 2023年10月11日 21時10分

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■クソゲー認定されても違う角度から楽しむファンが続出?

 2008年に発売されたWii用ゲームソフト『メジャーWii パーフェクトクローザー』(タカラトミー)は、そのゲーム内容がゲームファンの間で物議を醸し、有名掲示板で毎年行われていた「クソゲーオブザイヤー」据え置き機部門で大賞に選ばれました。

 同作は、野球マンガ『MAJOR』を忠実に再現した「ストーリー」モードを基本とした野球ゲームで、ストーリーパートと試合パートを交互に繰り返しながら進んでいきます。

 しかしストーリーパートは原作の物語をカットしまくった紙芝居風なつくりで、原作のストーリーを知らないプレイヤーには意味が分からないことだらけです。

 そして肝心の試合パートはバグが多く、頭が180度後ろを向いた状態の選手や、ピッチャーに対してあらぬ方向を向く主審やバッターなどが登場します。

 ほかにも野球のルールを無視した仕様もあり、「そもそも試合が成立しないのでは?」とツッコミたくなるような点が目立ちました。そのため、同作をプレイした人はネット上でバグを報告しあったり、「ダメジャー」などと揶揄したりする展開になります。

 そんなお粗末な部分が多く、屈指の人気を誇る野球マンガの『MAJOR』を題材にしながら、2008年の「クソゲーオブザイヤー」大賞という不名誉な称号を獲得したわけですが、時が経過してから『メジャーWii パーフェクトクローザー』に思わぬ展開が訪れます。

 近年『パーフェクトクローザー』のストーリーモードの全行程を大幅にスキップするバグが発見されたことで、クリアまでの時間を競う「RTA(リアルタイムアタック)」界が目を付けます。

 そしてゲーム配信サービスのRTA企画で同作が取り上げられると、世界中のRTA記録をまとめたサイト「speedrun.com」に、なんと『パーフェクトクローザー』のページが新設されます。さらに日本の有名大学の学園祭でも本作のRTAが披露されるなど、発売から10年以上が経過しているにもかかわらず、奇跡の盛り上がりを見せたゲームとなりました。

 また、2022年には人気お笑い芸人の陣内智則さんが自身のYouTubeチャンネルで『パーフェクトクローザー』を取り上げ、初回から驚異の76万再生(2023年10月10日現在)を記録しています。陣内さんは「クソです、シンドイ」「ゲームを進める気力が湧かない」などとツッコミながら、笑いにあふれた実況プレイ動画を配信しました。

 この動画の視聴者からは「ツッコミ所が盛りだくさんで本当に笑った」「真摯にクソゲーに向き合ってプレイする姿に感動しました」「陣内さんのツッコミでクソゲーも楽しく思えてくる」などのコメントが寄せられています

 発売早々「クソゲー」認定されてしまった『メジャーWii パーフェクトクローザー』ですが、本来の楽しみ方とは違う角度で再び脚光を浴びるとは、誰も予想できなかったことでしょう。珍しいカタチで再注目された、ある意味レアなゲームソフトと言えるかもしれません。

(LUIS FIELD)

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