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新旧で好き嫌いが分かれがち・再アニメ化3選 「びっくりアニオリ」「声優に違和感」

マグミクス / 2024年3月9日 17時10分

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■結局、先に観た方が好きになる?

 近年、かつての人気作品が続々と再アニメ化されています。2024年冬アニメとして放送中の作品でいえば、『うる星やつら』や『銀河英雄伝説 Die Neue These』、劇場版では2024年2月にBlu-ray・DVDが発売されて話題の約26年ぶりの映像化『THE FIRST SLAM DUNK』などが挙げられます。再アニメ化作品は、ネット上で「新旧どちらの方が面白いか」という話題で熱い議論が交わされることも少なくありません。新旧どちらも評価が高く、比較されがちなアニメ作品を見ていきます。

●『鋼の錬金術師』

「月刊少年ガンガン」で連載された『鋼の錬金術師』(作:荒川弘)は、錬金術が発達した世界を舞台にしたファンタジーアドベンチャーで、2003年と2009年の2度、アニメ化されています。

 2003年版『鋼の錬金術師』の大きな特徴は、原作が完結していない段階で始まったために、マンガ版とは異なる結末になることがあらかじめ決められていた点です。全51話中にアニメオリジナルのエピソードが多くあります。例えば、原作よりも出番が増えた「ロゼ」に救いようのない悲劇が襲いかかります。また、作中の世界とは別に現実世界が平行して存在することが明らかになるなど、「原作改変」がかなり目立つ作品でした。

 最終話に至っては、主人公の「エド」が現実世界である1921年のドイツ・ミュンヘンに転生して、TVシリーズの幕が閉じます。そして、劇場アニメ第1作『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』に続くのです。

 一方で、原作の連載終了が近づいた2009年から放送された『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』は1作目と違い、原作に準拠した内容で描かれ、全64話で完結します。また、「月刊少年ガンガン」掲載の最終回と合わせるため、1クール(3か月)延長させ、ほぼ同時に完結を迎えたことでも話題になりました。

「アニメオリジナル要素が強い1作目」と「原作に忠実な2作目」という分け方になるなかで、視聴者も「アニオリが多いけど、よく作り込まれた1作目の方が好き。劇場版も名作」「声優が第1作のがいい」「原作改変が激しくて萎えたので、断然新作派」などと好みが別れています。

●『HUNTER×HUNTER』

日テレ版『HUNTER×HUNTER選挙編』Blu-ray & DVD BOX(バップ) (C)POT(冨樫義博)1998年-2011年 (C)VAP・日本テレビ・マッドハウス

「週刊少年ジャンプ」にて1998年から連載が始まり、休載などの理由でいまだに未完結の『HUNTER×HUNTER』(作:冨樫義博)は、偉大なハンターを目指す主人公の「ゴン=フリークス」を中心に、「レオリオ」や「クラピカ」といった仲間たちとの冒険劇を描いた作品です。アニメ化は1999年から放送されたフジテレビ版(通称:フジ版)と、2011年にリメイクされた日本テレビ版(通称:日テレ版)の2作品が存在します。

 1作目となるフジ版は『鋼の錬金術師』の1作目と同様に、連載に追いつかないよう、アニメオリジナルのストーリーが挿入されています。原作に追いつく直前で、全62話の放送が終了。さらに続編のOVAが第3期まで制作され、1作目は「グリードアイランド編」までが描かれました。

 ちなみに、ハンター試験において、トリックタワーの外壁をつたって降りようとしたモブ役を、原作者の冨樫先生が演じていることも注目点です。

 フジ版からスタッフ・キャストを一新した2作目の日テレ版は、全148話が放送されました。描かれたのは、1作目よりも先の話である「会長選挙・アルカ編」までです。また、放送時間が深夜帯に変更されました。一説によれば、グロテスクな描写が多い「キメラ=アント編」が始まったために、深夜帯に移ったといわれています。

 やはりアニメ版『HUNTER×HUNTER』も新旧の好き嫌いは分かれており、「正直、先に観た方が好きになるけど、やっぱりフジ版の声優と絵のタッチの方がしっくりくる」「原作をおさらいできるし、テンポよく進んでくれるから日テレ版かな」などとファンの間で意見が交わされています。

■アニオリ展開で終わった旧作と生まれ変わった新作…結果は、まだ見えず?

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』ビジュアル (C)和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

●『るろうに剣心』

 1994年から「週刊少年ジャンプ」で連載されていたマンガ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(作:和月伸宏)は、明治時代の日本を舞台に、主人公の「人斬り抜刀斎」こと「緋村剣心」が流浪人として旅をするという剣劇を描いた作品です。アニメ1作目は1996年からフジテレビ系列で放送されました。

 連載中だった『るろうに剣心』も例にもれず、1作目は原作に追いつかないようアニメオリジナルストーリーが多く、「東京編」のエピソードは大幅にアレンジされています。そして、原作のストックを貯めた状態で、人気の高い「京都編」に突入。以降はオリジナル展開がほとんどなく、ほぼ原作と同じような展開で「京都編」が完結しました。

 しかし、この時点で原作のストーリーにほぼ追いついてしまったため、再びアニメオリジナルのシリーズを展開して原作マンガのストックを貯めることになります。しかし、原作で進行中だった「人誅編」の終わりが見えなかったことで、アニメオリジナルのエピソードで全第94話の放送を終了しました。

 2023年には新プロジェクトとして、2作目『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が放送され、全24話で「京都編」に突入する前までのエピソードが描かれました。

 2023年版は、原作者である和月先生がキャラクターデザインやシナリオなど全編にわたって完全監修し、「最新のアニメーション技術で原作を第1話から再構築し、現在のアニメファンにもアピールしうる、アニメ『るろうに剣心』を目指す」ことを目標にした作品です。そのため声優陣も一新されました。

 新作アニメの『るろうに剣心』は、まだ完結していないものの、すでに第2期となる『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』の制作が決定しており、2024年に放送される予定です。

 新旧ともに視聴している『るろうに剣心』ファンからは、「旧作は原作要素が少なくて良い印象がないので、新作にかなり期待してる」「どっちも好きだけど、旧作は神曲が多いから捨てがたい……」といった意見がありました。『るろうに剣心』の新作の評価は、今後の放送次第という面もあるでしょう。

(LUIS FIELD)

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