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数話見て最後まで視聴決定した作品は? 充実した春アニメでユニークな試みが秀逸な3作

マグミクス / 2024年4月24日 12時10分

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■海外を視野に入れた展開が光る『怪獣8号』

 春アニメも数話放送され、アニメファンもそれぞれどんな作品か把握した頃でしょう。『鬼滅の刃 柱稽古編』などがまだ未放送ながら、それでも今期は『響け!ユーフォニアム3』『無職転生 II ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール』『ゆるキャン△ SEASON3』といったさすがの面白さな注目作が放送中です。

 それだけでなく『ヴァンパイア男子寮』『オーイ!とんぼ』『怪異と乙女と神隠し』といった伏兵的な作品が脇を固め、『ガールズバンドクライ』『夜のクラゲは泳げない』『終末トレインどこへいく?』といったオリジナル作品がフレッシュな輝きを放つ……とかなり充実したクールのように感じます。

 そんな豊作の今期アニメには、面白いだけでなく変わった試みをしている作品も多々あります。今回はそのなかから特にユニークなものをあげていきます。

『龍族 -The Blazing Dawn-』メインビジュアル縦Ver. (C)2023 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

●『怪獣8号』

「少年ジャンプ+」にて原作マンガが連載中の『怪獣8号』は、「怪獣大国」日本で身体が怪獣化し、日本防衛隊から「怪獣8号」と呼ばれる存在になった男、日比野カフカ(CV:福西勝也)が主人公のヒーローアクションです。『攻殻機動隊』や『ハイキュー!!』で知られるProduction I.Gによるアニメ化であり、期待以上の映像美に喜んでいるファンも多いでしょう。

 本作では主題歌をどちらも海外アーティストが手がけたり、最速放送と合わせてX(旧:Twitter)で全世界にリアルタイム配信したりといった試みが行われています。どちらも国内だけでなく海外も視野に入れた挑戦でしょうが、特に後者は初回放送では10万人以上が同時に視聴していたようで、大きな注目を浴びていました。

●『龍族 -The Blazing Dawn-』

『龍族 -The Blazing Dawn-』は中国の小説をアニメ化した作品で、人類の敵である龍を殺すことを目的とした学院に、主人公がやってくるところから第1話の物語が始まります。とてもクオリティの高い映像や大陸風味のギャグを楽しんでいる人もいるでしょう。そんな本作は30分枠の作品ですが、毎週2話ずつ放送/配信しているという特徴があります。

 2023年の『【推しの子】』や『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』を振り返るまでもなく、今期の『鬼滅の刃 柱稽古編』もそうですが、初回は数話分をまとめて放送する手法は今やおなじみです。しかし、その後もまとめて放送し続けるというのは筆者が知る限り前代未聞です。Blu-rayのCMなどを観る限り『龍族 -The Blazing Dawn-』は全16話とややボリュームがあるようですが、ハイペースな放送のおかげで他作品に先駆けて終了するのかもしれません。

『とーがね!クロニクル』キービジュアル

●『とーがね!クロニクル』

『とーがね!クロニクル』は2022年にチバテレビで放送された『とーがね!おまつり部』に続く新作で、千葉県東金市に住む女子高生たちを通じて当地の魅力を描く作品……ではあるのですが、「キャストやスタッフに予算を全振りしたおかげで本編は(あまり)動かない」と自称するように、わりとアナーキーなことも繰り出してくる侮れない作品です。

 そんな『とーがね!クロニクル』はYouTubeでも全話観られますが、その動画本編に挟むという荒業で視聴者にCMを見せています。TV放送と動画サイトでの配信の大きな違いであるCMの有無をこういった形で乗り越えるのはなかなか珍しいケースです(ローカルCMばかりというのも、またいい味を出しています)。これは前作から続いている手法ですが、ほかにも同様の試みをする作品が生まれてもおかしくないのではないでしょうか。

●2024年春アニメであなたが期待するのは?

 ここまで紹介した作品以外にも、釘宮理恵さんによるキャラクターソングというオープニングを第2話放送まで伏せていた『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ』や、東山奈央さんによる、アニラジとしては少し風変わりながらためになる裏話満載のWebラジオをスタートさせた『声優ラジオのウラオモテ』などが、作品の内容や強みを活かした試みをしています。こういった工夫をこらした作品は印象に残りがちですよね。

 もちろん本編の面白さだけで魅せられるような作品もあるでしょう。しかし春アニメの数は70以上と多数、放送されています。お気に入りなるはずなのに、見落としている作品があるかもしれません。ほぼ出そろったこのタイミングで、改めて春アニメのラインナップを振り返ってみましょう。

(はるのおと)

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