【漫画】なんでも否定する息子がしんどぉ… 母が編み出した『バリア』に「素敵！」の声【作者インタビュー】

■天邪鬼な息子へイライラしてしまうのはナゼ？

　天邪鬼な息子へのイライラを抑える考え方について描いたマンガ「天邪鬼期、しんどぉ！！」が、Instagramで3600以上のいいねを集めて話題となっています。

　2歳になった息子が、何でも否定的な言葉で返す「天邪鬼期」に突入。ついイライラして怒ってしまう母ですが、ふと「なぜ自分は息子の言葉に、こんなにカチンとくるのだろうか？」と考えました。そして、ある考え方を意識して、息子と接し始めたところ……。読者からは、「素敵！」「ピリついた気持ちが和らぎました」「なんて素晴らしい世界なんだ」などの声があがっています。

　このマンガを描いたのは、InstagramやX（旧：Twitter）でマンガを発表している、エッセイ漫画家の伊藤ぽんぽこさんです。伊藤ぽんぽこさんに、作品についてのお話を聞きました。

ーー特にどのようなとき、息子さんにイライラしてしまいますか？

　息子が「食べる」といったから出したものを全然食べなかったり、「お腹いっぱい」といわれてご飯を片付けたあと、すぐに「お腹空いた」といわれたり。こういうことを繰り返されたときに、ついカッとなってしまいがちです。

　特に何度も確認したあとに、「やっぱりあっちが良かった～！」と泣かれると、「だから何回も確認したでしょうが！」となります（笑）。

ーー考え方を変えたことで、イライラしてしまう機会は減りましたか？

　格段に減りました。マンガにも描いた通り、ご飯を「おいしくない」といったり、私のことを「好きじゃない」といってきたりしたときに、カッとなることは完全になくなりました。「ふ～ん、私はとてもおいしいし、私は私のこと大好きだし、そうちゃん（息子）のことも大好きだな～」と、穏やかな気持ちで接することができるようになりましたね。

ーー将来、息子さんにはどのような人に成長してほしいですか？

「自分を好きな人間」に育ってほしいです。やりたいことがあってもなくてもいいし、好きなことがあってもなくてもいいし、結婚してもしなくてもいいと思っています。そこは息子の好きなように、人生を選択してもらいたいなと。

　ただ、私の宝物である息子には、自分自身のことを宝物だと思って生きてほしいです。自己肯定感が高ければ、人生も楽しく過ごせると思うので。息子自身の自己肯定感を高めるためにも、私から毎日たくさんの愛情を注いでいきたいです。

ーーこの作品の制作には、どのくらいの時間がかかりましたか？　また、マンガを制作する上でこだわっているテクニックなどはありますか？

　1日程度です。「この話を描きたい！」と思ったその日、息子を寝かしつけたあと、わざわざアラームをかけて起床して仕上げました。思ったことはすぐにやりたくなる性分なので（笑）。

　私の場合、コマ割りにとても苦手意識があるので、正確に細かいコマ割りをすることはやめ、自分の好きなように、好きな線でコマを分けるようにしています。苦手なことを克服しようとせず、得意なことだけに集中する作戦です。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか？

「素晴らしい対応力」「見習いたい」「自分がいまモヤモヤしていることへの、最適解が見つかった気がします」「3歳児とバトルしては後悔する日々だったので、『自己肯定感バリア』を試してみます！」など、今回のエピソードに共感して下さる方からのコメントをたくさんいただきました。「読者の皆さんも、私と同じように悩んでいるんだな」と思うと、とても心強い気持ちになれましたね。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

　息子の天邪鬼期に、とてもイライラしてしまっていて（笑）。「こんなんじゃ楽しくないな」と自分なりに深掘りしてみた話を、皆さんの育児にも参考にしてもらえたらうれしいな、という思いで描きました。でも、まだカッとなってしまうときもあるので、自分でもこのマンガを読み返しながら、定期的に「自己肯定感バリア」を張り直していきたいと思っています。

（マグミクス編集部）