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「歴代最高の最終話」「活用が上手」夢オチだけど作品への評価が高いマンガ

マグミクス / 2024年5月19日 15時10分

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■「夢オチ」代表作と言ってもいいジャンプの名作

 実は夢だった、で物語が閉幕する、いわゆる「夢オチ」展開は積み上げてきた物語や設定がなかったことになってしまうことが原因で、否定的な声があがることもあります。しかし、読者ががっかりすることも少なくない「夢オチ」だったにもかかわらず、今もなお読者から支持を得続けている作品も見受けられます。

●『さよなら絶望先生』

「週刊少年マガジン」で連載されていた『さよなら絶望先生』(著:久米田康治)のラストも、「幻想」を巧みに活用した演出で読者を驚かせました。

 この作品は、ネガティブな高校教師の「絶望先生」こと「糸色望」と、物事を何でもポジティブに捉える「風浦可符香(ふうら かふか)」といったクセが強い生徒たちによる、ドタバタな日常を描いた作品です。

 1話完結型だった同作は、終盤にかけてシリアスな展開が繰り広げられます。そもそも物語のメインである可符香は存在せず、クラスメイトたちが見ていた「共同幻想」だったのです。

 というのも実は可符香は交通事故で死んでおり、クラスメイトである小森霧や木津千里などは、可符香の本当の名である「赤木杏」からドナー提供を受けた過去が明かされます。そして作中の可符香は、彼女の遺伝子を引き継いだ生徒たちが代わる代わる演じていたのです。

 ギャグマンガとは思えない衝撃的なラストに、読者からは「秀逸すぎて歴代最高の最終話だと思ってる」「ラストの赤木杏のウエディングドレス姿で泣いた」などの声があがっていました。

●『今際の国のアリス』

 アニメ化や実写化もされた『今際の国のアリス』(著:麻生羽呂/小学館)でも、原作では物語終盤で夢オチとも解釈できる展開が繰り広げられました。この作品は、高校生「有栖良平(アリス)」が送り込まれた「今際の国」で、一歩誤れば命が奪われる理不尽な難題「げぇむ」に挑むサバイバルサスペンスマンガです。

 アリスは、作中で出会ったヒロインの「宇佐木柚葉(ウサギ)」とともに「げぇむくりあ」して、「この世界に残るか、抜け出すか」という選択を迫られ、アリスは現実世界に戻るのでした。

 しかし、現実世界に戻ると「隕石が落下した東京」「自分自身が心肺停止状態だった」と驚きの事実が明かされます。「今際の国」での出来事は、すべてアリスの臨死体験だったのです。

 この結末について「これは『夢オチ』をとても上手に活用した結末だと思う」「臨死体験という誰もが分からないものを、ここまで広げたのはシンプルにすごい」と評価する声があがっていました。

●『ハイスクール!奇面組』

「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『ハイスクール!奇面組』(著:新沢基栄)は、中学生で主人公の「一堂零(いちどう れい)」が率いる奇面組を中心に描かれた『3年奇面組』の主要キャラが高校に進学した後の様子が描かれました。

 最終回では時が流れて社会人になったヒロイン「河川唯(かわ ゆい)」が、零のこぐ自転車の後ろで眠ってしまいます。その後、目覚めると中学生時代に戻っており、後に『ハイスクール!奇面組』での出来事は、すべて唯の空想だったことが明かされたのです。

 ただこの作品は「ザ・夢オチのラスト」として語られることが多い一方で、見方を変えると「ループ」展開と解釈することもできます。実際に作者の新沢基栄先生は「夢オチといわれるのは心外」との発言を残しており、その後発売された愛蔵版および文庫版の『ハイスクール!奇面組』でのラストでは、『3年奇面組』の1話の冒頭につながるよう、零のものと思われるシルエットが新たに加えられました。

(LUIS FIELD)

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