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お前のような「普通の男」がいるか!→余計な心配してごめん… 前評判をひっくり返した「実写化主人公」

マグミクス / 2024年8月29日 20時10分

お前のような「普通の男」がいるか!→余計な心配してごめん… 前評判をひっくり返した「実写化主人公」

■ダメダメな主人公をイケメン俳優が熱演!

 これまで数多くのマンガやアニメが実写化され、さまざまな俳優たちが主人公キャラを演じてきました。なかにはキャストが解禁された時点で「なんかイメージと違う」「この人で大丈夫?」と心配の声があがったこともありますが、その前評判を見事に覆し、最終的に原作ファンから受け入れられたケースも少なくないようです。

 今でこそ成功した実写化作品のひとつに数えられる映画「カイジ」シリーズ(原作:福本伸行)も、公開前は主演の藤原竜也さんに対して不安の声が多い印象でした。同作はシリーズ累計発行部数3000万部を超える人気ギャンブルマンガを原作としており、多額の借金を抱えてしまった主人公「伊藤開司(カイジ)」が生死を賭けたギャンブルに身を投じていく物語です。

 原作のカイジといえば自堕落で定職にもつかず、街で見かけた高級車にイタズラをして憂さ晴らしするようなダメ人間でした。対して当時の藤原さんといえばさわやかなルックスが印象的で、『カイジ』より先に公開された映画『デスノート』では頭脳明晰かつ容姿端麗な主人公「夜神月」を演じています。そのため藤原さんのキャスティングに対して、「原作キャラの美化」と感じた人も多かったのではないでしょうか。

 しかしいざ映画が公開されると、藤原さん演じるカイジは原作ファンからも好評でした。漂うカイジのダメさはもちろんのこと、ビールをあおり「キンキンに冷えてやがる!」とうなるシーンもしっかりと再現してみせ、いまでは多くの人が「藤原竜也ほどカイジが似合う俳優さんはいない」「カイジはもう藤原竜也しか考えられない」「あの絵柄だから気付かないけど原作のカイジもイケメンなんじゃないかなって思い始めた」などと、太鼓判を押しています。

 一方、映画『銀魂』で主人公「坂田銀時」を演じた小栗旬さんにも、当初は不安の声が数多く出ていました。銀時はいざというときはカッコ良く決める男ですが、それ以外のときはダメ人間の匂いをプンプンさせたキャラクターです。

 ドラマ『花より男子』では屈指の人気キャラ「花沢類」、ドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』ではクールな走り高跳びの選手「佐野泉」を演じるなど、これまで数々のキラキラなイケメンキャラを務めてきた小栗さんだからこそ、どこまで振り切って銀時を演じられるのか不安に感じた人も少なくありませんでした。

 ただ劇中で鼻くそをほじったり、泥にまみれたりと、これまでにない一面を臆することなく見せた小栗さんは、映画の公開と同時に評価を一変させました。いまや小栗さん演じる銀さんは「小栗銀さん」という愛称で親しまれており、映画2作目から6年以上経った今でも新作映画を待ち望む声が相次いでいます。

 ほかの2作品とはちょっと違う理由で話題になったのが、2019年に公開された『ザ・ファブル』です。伝説の殺し屋「ファブル」が普通の人間として生活していく物語で、主人公には「伝説の殺し屋だが、一見すると普通の男」という設定がありました。

 対して実写版でファブルを演じたのは、アクション俳優としても定評のある岡田准一さんです。岡田さんといえばフィリピン武術「エスクリマ」や、ブルース・リーが創った武術「ジークンドー」のインストラクターの資格を持つほど武術に精通していることもあって、見た目からすでに「強者」感があふれ出ています。とても「普通の男」には見えないキャスティングだったため、当時原作ファンをザワつかせました。

 とはいえ岡田さんの本作への入れ込み具合は相当なもので、まず岡田さんは「ファイトコレオグラファー」として戦闘シーンのアクション振り付けに携わっています。加えて劇中のほとんどのアクションをスタントなしで自らこなし、上裸になる場面もありますが、ボディメイクに関しては「普通の男」を意識して、あえて主張しすぎない身体つきを心がけたそうです。

 その結果、劇場公開時の満足度は9割以上の観客が「続編に期待!」と、回答するほど好評を博します。また2021年にはシリーズ2作目となる『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』が公開されて、原作にはない団地の工事現場の足場を利用した縦横無尽な対集団戦も描かれ、観客の度肝を抜きました。

(ハララ書房)

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