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【漫画】”また今度”はこなかった… 患者を見送る看護師の気付きに「大切にしたい話」【作者インタビュー】

マグミクス / 2025年2月3日 6時55分

【漫画】”また今度”はこなかった… 患者を見送る看護師の気付きに「大切にしたい話」【作者インタビュー】

■つらい出来事にくじけそうになっても、大切にしたいこと

 看護師として働く女性が思ったことを描いたマンガが再掲載され、Instagramで1万3000以上のいいねを集めて話題となっています。

 看護師として働いている作者。入院した患者さんが、次々に亡くなるのを経験してきました。4年目に入り、つらい出来事や日々の忙しさにくじけそうなときもあったけれど、彼女は大切なことに気が付いて……。読者からは、「思っている以上に人の一生はあっという間ですよね」「忘れないよう大切にしていきたいお話でした」「他人事ではなく自分の命も大切にしないとですね」などの声があがっています。

 このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、看護師兼イラストレーターの「ツナ看。」さんです。ツナ看。さんに、作品についてのお話を聞きました。

ーーこの作品は、2023年の年末に描かれたものだそうですね。当時の自分と比較すると、看護師として「成長したな」「こんなことが変わったな」と感じることはありますか?

「時間はないけれど、これをやりたいな」「少し手間がかかるけど、これはやった方がいいかも……」と思ったことを、後回しにせずに実行できるようになったと思います。「また今度やればいいか」の精神が、後悔や痛手を負うことにつながると知ったので、迷うことはあっても、臨機応変に行動に移せるようになったと感じますね。

ーー看護師の仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

「次回はもしかしたら会えないかも」ということを、頭の片隅に置きながら患者さんと関わることです。これは、いまの職場の先輩がおっしゃっていた言葉なのですが、意識するようになってから、さまざまなシーンで迷いなく行動できるようになりました。結果はどうあれ、「やっておけば良かった」と後悔することが少なくなったと思います。

ーー看護師として、特に「やりがい」を感じるのはどのようなときですか?

 今年から訪問看護を担当することになり、病状的に安定した方に関わる機会が多くなりました。「利用者さんとの距離が縮まった」と実感できたときや、看護師として頼りにしてもらえたときなどに、特にやりがいを感じますね。

 初めてお会いしてからしばらくは、お互いにどこかよそよそしい感じになりがちですが、ある日を境に「実は……」と本音を話してくれるようになったり、「相談して良かった」「来てくれて安心した」と頼りにしてもらえたりするんです。苦しいことやつらいことってなかなか人に話しにくいと思うのですが、「この人なら話してもいいかな」と信頼してもらえた気がして。その瞬間はこの仕事を続けていて良かったなと感じますね。

ーーどんなに気持ちを保っていても、「つらい」「仕事を辞めたい」と感じることもあるかと思います。そんなとき、どのような方法でリフレッシュしていますか?

「ストレスがたまったらこれをする!」といった決めごとはありませんが、しっかり休息をとったり、仕事とは関係ない場所に行ったり、友達や家族としゃべったりすることがリフレッシュにつながっています。「つらい」「辞めたい」と思うときはたいてい、いま抱えているひとつのことに集中しすぎて視野が狭くなっていることが多いので、少しでも仕事のことを考える時間を減らすだけでも、「なんてことないじゃん」と思えるようになります。

 もうすぐ6年目になりますが、作品を描いた4年目の頃と比較すると、「看護師を辞めたい」とは思わなくなりましたね。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?

「忙しいなかで、患者さんや利用者さんとの時間を大事にできていなかった」「いつ別れがくるか分からないから、後悔のない時間を過ごしたいものですね」「一瞬一瞬を大事にして生きたい」など、たくさんの方からコメントを寄せていただきました。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

 作中に登場する患者さんたちは、実際に私が出会った人たちをモデルにしています。新人の頃の私は、A子さんがこんな形で病院での最期を迎えるなどとは思ってもいませんでした。「人は数日、数年で大きく変わる」と知ったいま、心のどこかで「この人と明日、来月、来年同じ状態で会えるかどうかは分からない」と思いながら人と関わるようになりました。この心持ちは、普段過ごしていてあまり心地の良いものではありませんが、人との時間や出会いを大切にするためには、とても大切なことだと思っています。

 この心持ちを少しでも多くの方に共感していただけたなら、自然と人に対する言葉かけや配慮が優しくなったり、仕事のストレスも軽くなったりするんじゃないかな、と思ったことが今回のマンガを描いたきっかけです。

(マグミクス編集部)

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