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『どうぶつの森』ブームは15年前にも 『おいでよ どうぶつの森』通信プレイで大ヒット

マグミクス / 2020年11月23日 14時10分

『どうぶつの森』ブームは15年前にも 『おいでよ どうぶつの森』通信プレイで大ヒット

■『あつ森』ブームの15年前にあった『おい森』ブーム

 普段ゲームをプレイしない方でも、2020年に入ってから『あつ森』という単語を目にした(耳にした)方は意外と多いのではないでしょうか。『あつ森』ことNintendo Switch用ソフト『あつまれ どうぶつの森』は3月20日の発売以降、新型コロナウイルス(COVID-19)による”巣ごもり需要”も相まって飛ぶ鳥を落とすように売れ続けました。11月現在は発売から半年以上経ったこともあり、売れ行きは少し落ち着いているものの、人々の耳目を大きく集めたのは確か。11月15日に発表された「ユーキャン新語・流行語大賞2020」にもノミネートされており、2020年を代表する人気ゲームの1本と言っても過言ではないでしょう。

 こうした「どうぶつの森」(以下、どう森)ブーム、実は今回が初めてではありません。筆者が肌身で体感したもので言うならば、ニンテンドーDS(以下、DS)用ソフト『おいでよ どうぶつの森』(以下、おい森)も相当な人気を博していました。

 2005年11月23日にリリースされた『おい森』は「どうぶつの森」シリーズ第4作目。前作『どうぶつの森e+』がゲームキューブ用ソフトだったのに対し、シリーズ初の携帯ゲーム機用ソフトとして世に誕生したのです。

 その人気ぶりは好調そのもの。発売から1週間で約30万本を売り上げると、クリスマスシーズン時点で出荷本数120万本以上をマーク。5周年を迎える頃には国内セールス500万本を達成し、ゲーム情報を取り扱う関連書籍も同時期に出版され、ソフトと付随するように売り上げを重ねていました。2006年12月には映画化を果たし、『劇場版 どうぶつの森』の名でシアターデビューも飾っています。

 そんな『おい森』ですが、筆者はNINTENDO64版の初代作から続けて遊んでいたため、DS向けの新機能に胸がときめいた反面、「64やゲームキューブの頃と比べてショボくなってるかも?」と発売前から不安に感じていました。しかし実際にソフトを起動するやいなやネガティブな気持ちを忘れ去り、久々のスローライフにのめり込むことになります。

 本作はタッチペン操作に対応しているほか、グラフィックからユーザーインターフェースにいたるまで、過去タイトルにない試みが実装されていました。まずDSの2画面を活かした結果、下画面へ3Dポリゴンによるキャラクターとフィールド(村)を映し出し、上画面にはDSだからこそ可能となった”空”を描画。また地形そのものが変わったことにより、画面切り替えを挟まないスムーズな移動を実現。荒削りな部分こそありましたが、「横方向から椅子に着席(アームレストのない家具に限る)」、「自作したマイデザインを地面に貼り付けられる」、「収納家具の容量増加」などなど、細かい箇所の改善も見られました。

■同じ空間を共有する通信プレイの魅力

 とはいえ、もし目新しい要素が”前作からの順当進化の域”に留まっていたなら、本作は何百万本も売り上げるロングセラー作品になっていなかったかもしれません。『おい森』が大勢のユーザーに愛された所以は、過去タイトルから生まれ変わった”通信プレイ機能”にあると筆者は考えます。

 本作の発売以前において、「どう森」シリーズの主な通信機能と言えば外部デバイスを用いた「おでかけ」がメイン。他のプレイヤーが住まう村へ遊びにいけるものの、リアルタイムで同じ空間を往来することはできません。加えてメモリーカードやコントローラパックを別に用意する必要もあり、手間がかかったのも事実です。

 一方、『おい森』はDSとソフトを持っているプレイヤー同士が集まれば、ローカル通信やWi-Fi通信を介して最大4人までの同時プレイが楽しめます。外部デバイスがなくとも、友だちの村を訪問して一緒にフィールドを走り回ることができる。手に持ったDSを覗き込むと、7cm×7cmの画面内に自分と友だちのキャラクターが映り込んでいる。通信プレイをしているのだから当たり前かもしれませんが、当時はこうした些細な変化に感動を覚えました。

 複数人で誰かの村へ押しかけるのは、放課後に友だちの家でゆったり時間を過ごすのと似てるのかもしれません。何をして遊ぶかは気分次第。例えばタイマーをセットして急きょ釣り大会を開いてみる、家具を配置し直して即席迷路を作る、荒れ果てた村をキレイにするべく整地しまくる……等々、プレイヤー当人たちの創意工夫によって楽しみ方が広がる、いわば”遊び場”として機能していたように思えます。

 DSを持ち寄って通信プレイに親しんでいた日から気づけば15年。本稿の執筆に際して本当に久しぶりに『おい森』を起動したところ、予想通り雑草生い茂る古ぼけた村が現れました。ひとまずは懐かしい光景に思いを馳せつつ、あちこち歩き回って意外と楽しい雑草抜きに励む所存です。

(龍田優貴)

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