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真夜中に目が覚めて不安…キッチンに向かってみる『眠れぬ夜はケーキを焼いて』インタビュー

マグミクス / 2021年2月12日 15時40分

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■作りたくなるレシピと、読者にそっと寄り添う言葉の数々

 考えごとをしていたり、憂うつだったりする夜は、なかなか眠れないものですよね。そんな夜は、思い切ってキッチンに立って何か作ってみませんか? 無心で体を動かしてお菓子や夜食を作っていると、不思議とでき上がる頃には、「きっと大丈夫」と心が軽くなっているのです……。 

 眠れない夜の過ごし方を提案したコミックエッセイ『眠れぬ夜はケーキを焼いて』が2021年1月21日に発売されました。著者の午後先生(@_zengo)がTwitterで発表した、レシピマンガやエッセイマンガの書籍化。パウンドケーキ、プリン、ガトーショコラ、豆腐アヒージョ……孤独な夜のおともになるレシピの数々が含まれた12作品が収められています。

 レシピもさることながら、午後先生自身が日々感じていることが言葉になり、読者に語りかけるように随所に散りばめられています。読んでいると、自分にそっと寄り添われているような気持ちになり、「苦しいのは自分だけじゃないんだ」と思える、不思議な一冊です。

 書籍は発売直後に増刷され、現在第3刷の発行が決定するなど、大きな反響を呼んでいます。作者の午後先生に、書籍についてお話を聞きました。

* * *

ーー『眠れぬ夜はケーキを焼いて』は、お菓子や料理のレシピがたくさん掲載された書籍となっていますが、午後さんがお菓子作りや料理を好きになったきっかけを教えて下さい。

午後先生(以下、敬称略) 物心ついた時から食べることが大好きで「自分で好きなものを好きなだけ作りたい!」という願望が強く、小学生くらいの頃からお菓子作りをしていました。また、料理番組が好きでよく見ていたので、そこから自作するという発想に至ったのだと思います。

ーーレシピ部分では、おいしそうなイラストとともに手順や段取りが詳しく説明されており、作ってみたくなります。レシピをマンガに描くうえで工夫なさった点、心がけた点などはありますか?

午後 「料理を作り慣れている人ならではの行動」を、丁寧に拾うことを心がけています。料理に限らず、作業に慣れている人の動きの流れは無駄がなくスムーズだと思うのですが、私はそこを描きたいです。どのタイミングで何を片付けるか、などの行動の描写には作者の呼吸のようなものが宿ると思っています。

■作者「日々感じたことについて、書籍を通して会話がしたい」

著:午後『眠れぬ夜はケーキを焼いて』(KADOKAWA)

ーー本書ではただレシピが掲載されているだけでなく、エッセイとして、日々の心のモヤモヤや孤独などを表現したエピソードも多く描かれています。どのような思いでこういったエピソードを描かれたのでしょうか。

午後 私は友達と書籍に描いたような話がしたいのですが、残念ながら友達がほとんどいないので、ずっと自分のなかに話したいことを持て余していました。でも2020年、それが抱えきれなくなって「作品にしてしまえば、私が話したい人に届くのではないか」と思い立って描きました。ですので、ひと言でいえば、「会話がしたい」という思いがあったのだと思います。

ーー「真夜中にファミレスに行く話」や「晴れた日に展覧会へ行く話」では、ファンタジーを感じさせる素敵な表現のラストが印象的です。表現に込めた思いなどをお聞かせ下さい。

午後 「真夜中にファミレスに行く話」も「晴れた日に展覧会へ行く話」も、ぼんやりと空想にふけっていた時に思い浮かんだイメージを絵で起こしたものですが、おそらくいろんな作品や情報から影響を受けています。さまざまなものを見聞きすると、その蓄積が潜在意識に取り込まれ、いつしか自分の思考の一部になります。その経験は自己表現の助けをしてくれますし、ひとりじゃないんだと気付かせてくれます。そういった気付きを表現に込めました。

ーー最後に、『眠れぬ夜はケーキを焼いて』を読む方に向けて、ひと言メッセージをお願いします。

午後 いつもありがとうございます。見てくださっている方の存在が、私の助けになっています。大変心強いです。

(マグミクス編集部)

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