不登校だった高校時代に作った「ガイコツの絵本」が良すぎる 絶賛する声が続出、出版の可能性も?
まいどなニュース / 2024年3月28日 17時15分
「私が高校生のとき作った絵本(美術の課題)が良すぎる」
このようなコメントとともにX(旧Twitter)に公開された、マウス・オブ・ザ・デッドさん(@totomo_diamond)の絵本が素晴らしいと話題になりました。
『ガイコツ君は幸せ』というタイトル。高校の授業の課題で制作した作品だそうですが…。
なぜかガイコツの姿で生まれてきてしまった主人公。ですが、そんな姿であるがゆえに、困ることがあったり、人から嫌な目で見られたりすることも…。
そんな“ガイコツ君”ですが、自分なりの幸せな生き方を探して頑張ります。
ガイコツという意外なものをモチーフにした、心温まる絵本。Xのリプ欄にも絶賛する声が多く寄せられています。
「感動の名作やん。高校でこのクオリティは羨ましいなぁ」
「才能を感じます」
「ありのままのあなたでいいんだよ。というメッセージ性を感じる一冊ですね!!」
「すごく絵が上手い!素敵なストーリーテリング。天才高校生ですね」
「多くの人に届いて欲しい!」
作品のテーマやモチーフは?
ガイコツを主人公にするという斬新な発想や心温まるストーリー性に加え、絵のクオリティも高く、とても学校の課題で制作したとは思えないほど素晴らしい絵本。
作者であるマウス・オブ・ザ・デッドさんが、作中にどのような想いをこめようとしたのか気になるところです。
しかし、マウス・オブ・ザ・デッドさんに聞いてみたところ、意外にも「突貫工事で作った」との回答が返ってきました。
というのも、当時不登校だったというマウス・オブ・ザ・デッドさん。課題の提出3日前から急いで制作に取りかかったそうです。そのため、特にメッセージ性などは意識しておらず、ガイコツを主人公にしたのも、買ったばかりの“ポーズスケルトン”というガイコツが机に置いてあるのが目に留まったからとのこと。
行き当たりばったり感満載ですが、にもかかわらず、ここまで高いクオリティに仕上がっていることに驚きです。あるいは、むしろ深く練らずに作ったからこそ、マウス・オブ・ザ・デッドさんの内面の優しさがにじみ出るような作品になったのかもしれませんね。
マウス・オブ・ザ・デッドさんに聞きました。
――ストーリーはすべてご自身で考えられたのでしょうか? あるいは、元ネタや参考にしたものがあったりするのでしょうか?
マウス・オブ・ザ・デッドさん:すべて自分で考えました!展開や登場人物の元ネタはありませんが、画面の小ネタとして「悔悛するマグダラのマリア」(ティツィアーノ・ヴェチェッリオによる宗教画)、「相馬の古内裏」(浮世絵師・歌川国芳による江戸時代の絵画作品)など、ガイコツと関係ある作品のパロディを度々挿入しています。
――イラストも素晴らしいですね! 習っていたり、制作活動をされていたりする経験があるのでしょうか?
マウス・オブ・ザ・デッドさん:ディズニーが好きなので、よくそれをモチーフに絵を描いています。中学生の頃、部活が必須だったので一度美術部に入りましたが、1日だけ行ってつまらなかったので、それ以降行ってません。美術系の習い事や学校にも行ったことはないですね。
不登校だった時期を経て、楽しい人生を送りたい
先述の通り、マウス・オブ・ザ・デッドさんは、この課題を制作した当時、不登校になっていたそうです。
「ある日、急に学校にいけなくなりました」(マウス・オブ・ザ・デッドさん)
不登校になってしまった理由は自身にも分からないとのこと。しかし、卒業後しばらくして自身に発達障害があることが発覚し、それが原因にあったのかもしれないとも話します。
当時は学校に通わないながらも、友達とはよく一緒に遊びに行き、将来に若干の不安を感じながらも、深く悩むことはなく過ごしていたそう。
高校卒業後、級友たちがほぼ全員進学をするなか、「高校もろくに通えない人間が大学を卒業できると思わなかった」ために上京して働くことに。その後、改めて大学に入学し、現在は大学生とのことです。
不登校になってしまったり、発達障害と診断されたりしながらも、現在は一度きりの人生を楽しく送りたいと考えているマウス・オブ・ザ・デッドさん。
絵本には、そんなマウス・オブ・ザ・デッドさん自身の人間性が反映されているようにも思えます。
出版を望む声も。実現は?
マウス・オブ・ザ・デッドさんが高校時代に制作した絵本、『ガイコツ君は幸せ』。
リプ欄には、「子供に読ませたい」「どっかで販売してくれないですか」など、出版を望む声も多く寄せられました。
実は、マウス・オブ・ザ・デッドさんによると、今回の絵本の発売について出版社より提案の連絡があったそうです。ただし、まだ“可能性がある”という段階で、確定ではないとのこと。
しかしながら、現在も出版社さんとのやり取りは続いているそうなので、近い将来、本当に本作が書店に並ぶ日が来るかもしれませんね。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))
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