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何時間も裏口で鳴き続けていた子猫…ドアを開けたら2階へ一直線 「奇跡のような出会い」小さな命がつかんだ家族との絆

まいどなニュース / 2024年12月25日 16時30分

保護間もないころ、カメラを見つめるフクくん(画像提供:フクにゃんさん)

2017年12月2日、X(旧Twitter)ユーザー・フクにゃんさん(@fuku_nyan17)のお家の裏口に現れたのは、のちに家族となる子猫の男の子「フク」くんです。

「お昼頃から猫の鳴き声が聞こえていたのですが、まさか自宅の裏口にいるとは思いませんでした。ドアを開けた瞬間、フクは後ずさりしましたが、そのまま家の中に入って2階へ。まるで何度も家に入ったことがあるかのように慣れた様子でした」

フクくんは、当時、生後推定3カ月半から4カ月。交通量が多い地域で何時間も裏口に留まっていました。飼い主さんは「もっと早く見つけてあげればよかった」と悔やみつつも、出会えたことを喜んでいます。

「突然のことだったため、猫と暮らしている兄夫婦に相談しました。家の周辺は交通量が多く、過去には野良猫が交通事故にあうことも。フクが裏口でとどまっていてくれて良かったと思います」

こうして、フクくんはその日のうちに家族の一員となりました。

新しい猫生の始まり

保護された後のフクくんは、元気いっぱいでやんちゃな子猫でした。当初は家具や柱で爪を研いだり、布団や衣類の上におしっこをしてしまうこともあったといいます。

「まだ幼かったので、自力で降りられない場所に上がったり、とにかく自由奔放でした。そのたびに振り回され、一喜一憂する日々でしたが、『この子を優先して考えるとうまくいく』と気づき、それからは生活の中心にフクがいる形になりました」

その後、フクくんは新しい環境にもすぐに馴染み、健康にすくすくと育ちました。一度、裏口から脱走したこともありましたが、その際は慌てて戻ってきたそうです。

「外を怖がるようになり、自分から出ることはありません。今は、脱走対策を施したベランダに出て日向ぼっこをしたり、ニャルソックをしたりして過ごすのが好きです。フクにとって、外の雰囲気を感じられる唯一の場所なのだと思います」

また、フクくんの甘えん坊な性格は、飼い主さんの心を温め続けています。

「私が帰宅すると階段の上から走ってきて、大きな声で『ニャア、ニャア』と大騒ぎします。パソコン作業中にはデスクに飛び乗ってきて邪魔をすることもあります。それもまた愛らしく、心が和みます」

フクくんとともに歩む未来

現在推定7歳のフクくん。飼い主さんは、彼との出会いをこう振り返ります。

「外を怖がるフクの様子を見ると、もしかしたら捨てられてしまったのかもしれません。交通量の多い地域で、裏口にとどまり私が見つけるまで鳴き続けていたフク。その姿を思うと、奇跡のような出会いだったと感じます」

これからも、フクくんが健康で幸せに暮らせるよう、その時間を大切にしていくつもりです。

「フクが我が家に来てくれたことで、私たち家族は多くの喜びをもらっています。これからもフクが安心して暮らせる環境を整え、一緒に穏やかで幸せな時間を積み重ねていきたいです」

フクくんとの出会いは、偶然ではなく運命だったのかもしれません。これからも家族として新しい思い出を紡ぎながら、かけがえのない時間をともに過ごしていくことでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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