勢いよく噴き上がった黒煙 長径7mの陥没、誘導路に 宮崎空港
毎日新聞 / 2024年10月2日 19時52分
宮崎市の宮崎空港で2日午前8時ごろ、滑走路につながる東側の誘導路の一部が陥没しているのが見つかった。国土交通省宮崎空港事務所などによると、誘導路内で爆発が発生していた。けが人はいなかった。陸上自衛隊の調査で、爆発は戦時中に投下され不発弾となっていた米軍の250キロ爆弾によるものと確認した。この影響で滑走路は約11時間閉鎖され、2日の発着便の大半が欠航した。
市消防局には2日午前8時10分ごろ、「空港の敷地内で爆発音が聞こえた」と連絡があった。また、宮崎県警宮崎南署には「アスファルトがめくれて煙が出ている」との通報があった。
航空大学校(宮崎市)が設置していたカメラの映像などによると、午前8時前、誘導路を通った出発機が離陸して約1分後に黒い煙が勢いよく噴きあがった。空港事務所によると、東側の誘導路に長径約7メートル、短径約4メートル、深さ約1メートルの楕円(だえん)形の穴があき、半径約200メートルの範囲にコンクリート片や金属片の飛散が確認された。
県警の要請を受け、陸上自衛隊目達原(めたばる)駐屯地(佐賀県)所属の不発弾処理隊が現地を調査。原因が米軍の250キロ爆弾によるものと判明した。弾頭と弾底に信管があり、残骸には炸薬(さくやく)の一部も確認したが、再び爆発する危険性はないと判断。関係者が埋め戻しの作業を進めた。
空港事務所によると、2日の運航開始前に異常はなく、旅客機4便がこの誘導路を通って離陸していた。
滑走路閉鎖に伴い2日は早朝の便を除いて欠航が続き、利用客が影響を受けた。2日夜に神宮球場(東京都新宿区)で宮崎県出身のプロ野球・ヤクルト、青木宣親外野手の引退試合を観戦するため、午前の便に乗るはずだった宮崎県新富町の団体職員、赤木俊和さん(47)は「1泊2日で休みを取り、東京にいる同級生と応援する計画だった。よりによって、この日に」と肩を落とした。
宮崎空港は旧海軍の飛行場で、不発弾がこれまでに度々見つかっていた。【山口響、塩月由香】
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