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宝塚歌劇団、入団6年目以上の劇団員と雇用契約へ 業務委託から変更

毎日新聞 / 2025年1月14日 19時30分

宝塚音楽学校(右)と阪急電車。左は宝塚大劇場=兵庫県宝塚市で、水津聡子撮影

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性(当時25歳)が2023年9月に死亡した問題を巡り、阪急阪神ホールディングス(HD)は14日、子会社の阪急電鉄が運営する歌劇団を株式会社化すると発表した。またこれまで業務委託契約だった入団6年目以降の劇団員とも3月以降、雇用契約(労働契約)を結ぶことを明らかにした。歌劇団側は24年9月、西宮労働基準監督署(同県)から労働基準法に基づく是正勧告を受け、劇団員が実質的には労働者であると指摘されていた。

 阪急阪神HDによると、新会社は25年4月に設立。阪急電鉄が100%出資し、7月をめどに公演の企画制作、出演に関する業務を移す。取締役の過半数を社外出身者とすることで、透明性が高く、ガバナンス(組織統治)の利いた組織づくりを目指すという。

 一方、雇用契約の対象となるのは全劇団員389人のうち、専科に所属するベテランを除く375人(14日現在)となる。これまで、入団5年目までは雇用契約とし、6年目以降はフリーランスという形式で業務委託契約を結んでいたが、専属契約で拘束性の強い内容となっており、実態との乖離(かいり)が問題視されていた。1年更新の有期雇用だが、希望があれば無期雇用へ転換できる。

 また公式稽古(けいこ)以外の自主稽古は従来、労働時間として扱ってこなかったが、3月以降は自己研さんのためのものを除き、参加が必要なものは一定の管理の下で労働時間として扱う。

 女性は23年9月30日、同市内のマンション敷地内で死亡しているのが見つかった。県警は自殺とみている。歌劇団が同11月に公表した調査報告書は、死亡直前の1カ月に118時間の「時間外労働」があったと試算し、長時間の業務などにより心理的負荷がかかっていた可能性を指摘した。女性は入団7年目で業務委託契約を結んでいたが、遺族側は労働契約に当たると主張していた。

 阪急阪神HDは「宝塚歌劇を新しい時代にふさわしい形へと絶えず進化させ、将来にわたって夢と感動を提供し続けられるよう、全力で改革に取り組んでまいります」とコメントした。【松室花実、小坂剛志】

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