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「エアコン設置要望する署名活動が妨害された」適応障害を発症した元教諭が賠償求めた裁判で、勤務先の元校長が証言「妨害意図はなかった」「教員側からの署名依頼は問題と考えた」

MBSニュース / 2024年4月17日 20時19分

「学校の美術室にエアコンをつけてほしい」と要望したことに対し元校長らから妨害されて適応障害を発症したとして、元教諭の男性が高槻市や大阪府を訴えている裁判。17日、元校長らが証人として出廷しました。

大阪・高槻市立中学校の元美術教諭、好田得二さんは、部活動中に生徒が熱中症で倒れたことなどを受け、美術室にエアコンを設置するよう、生徒を中心に、地域の人や保護者にも参加を求める署名活動を行おうとしました。

好田さんが22年夏に撮影したという美術室。気温計は41℃を示しています。

しかし訴状によりますと、署名活動に対し、当時の校長らが、生徒から署名用紙を回収するなどして妨害したとされます。

好田さんは、こうしたことなどを受けて適応障害を発症し、通院を余儀なくされた、などとして、高槻市と大阪府に対し約330万円の損害賠償を求めて、2022年に提訴しました。

裁判に元校長が出廷 用紙回収決めた理由は…

これまでの裁判で市や府側は、「当時、美術室などに順次エアコンを設置する計画があった。気温の高い日は美術室ではなく、普通教室を使うよう指示されていたのに、好田さんはそれをしなかった」などとして、訴えを退けるよう求めています。

17日の裁判では、当時の校長が証人として出廷しました。元校長は、「誰もエアコンの設置を否定していない」としたうえで、署名用紙の回収を決めた理由について以下のように述べました。

「教員から何かを頼まれると、子どもたちや保護者も断ることは難しいと思っているので、教員の側から署名を依頼するのは問題があると考えた。すでに高槻市がエアコン設置に向けて動いていると知っていたので、それを伝えないのは問題があると思った。この文面で署名活動をするのは認められない」と証言。妨害する意図はなかったと主張しました。

好田さん「生徒から教員らが力ずくで回収する場面を見た」

一方、好田さんは本人尋問で、「市教委から『エアコンの設置には相当な予算がかかるので難しい。障がい者用エレベーターの設置を優先して進めている』と聞いていた」と主張しました。

署名用紙を生徒から教員らが力ずくで回収する場面を見た、とも述べて「元校長らに妨害されていると感じた」と話しました。

 好田さんは、署名活動のために学校のコピー用紙を無断で大量に使用したことなどを理由に、2022年9月に、停職3か月の懲戒処分を受けました。

3か月経った後は、市の施設で勤務するよう命じられ、教壇に戻れないまま定年退職しました。当時勤務していた中学校の美術室には、去年エアコンが設置されたということです。

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