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【高校ラグビー】大阪桐蔭と桐蔭学園がプール戦を1位突破!日本チーム初のタイトル獲得に向けて躍進の両校 5月5日に決勝戦『ワールドラグビーユース交流大会』

MBSニュース / 2024年5月4日 11時17分

 高校ラグビー世代の国際大会「サニックスワールドラグビーユース交流大会」はプール戦が終了。今春の選抜大会優勝の大阪桐蔭(大阪)、今年1月の全国高校ラグビー大会の覇者・桐蔭学園(神奈川)が、それぞれプール戦を3戦全勝、1位で突破しました。

大阪桐蔭・名取凛之輔キャプテン「全員が集中力を保って、いいラグビーができた」

 イングランドのトルロカレッジ、ナミビアのウィントフックジムナジウムを撃破した大阪桐蔭は、プール戦の最終日の5月1日、同じく両チームに勝利した大分東明(大分)と対戦。立ち上がりから、ビッグプレーで試合の流れを引き寄せます。

 試合開始早々に、LO廣岡凜太郎選手が強烈なタックル。相手のペナルティーを誘発すると、キックを有効に使って大分東明陣内に攻め込みます。しかし、気迫を前面に懸命のディフェンスを見せる大分東明の前に、序盤はなかなか得点につなげることができません。

 それでも、得意のスクラムを軸に先制点に結びつけます。ファーストスクラムを押し込んでペナルティーを獲得。大分東明陣内深くまで攻め込むと、開始6分、ゴール前のスクラムを再び押し込んでディフェンスの出足を鈍らせてから、NO8大門一心選手がサイドアタック。最後はWTB水島功太郎選手がインゴールに飛び込んで5点を先制します。さらに14分、今度はラインアウトからのモールを上手くコントロールして、SH川端隆馬選手がトライ。ゴールも決めて12対0とリードを広げます。

 大阪桐蔭FW陣の圧力の前に防戦一方だった大分東明も19分、ワンチャンスを生かします。この試合初めて、大阪桐蔭陣22メートルラインの内側に攻め込むと、ハーフ団が巧みなランニングを見せて中央にトライ。ゴールも決めて12対7と追い上げて前半を終了します。

 しかし、大分東明の白田誠明監督が「接点のところでしっかり(大阪桐蔭に)やられました。きちっと勝ち切られた。本当に強いチームです」と振り返ったように、後半に入っても大阪桐蔭が確実にボールを支配して主導権を渡しません。

 ブレイクダウン(ボールの争奪戦)で大分東明を上回ると、チャンスを次々と作り出して得点を積み重ねていきます。後半5分にPGを決めてリードを8点差に広げると、12分には素早い縦への連続攻撃からCTB手崎颯志選手がトライ。直後の14分には、ノーホイッスルトライを奪って勝負を決定づけました。

 キャプテンの名取凛之輔選手が「もちろん課題は残ったが、雨の中、全員が集中力を保って人任せにしない粘り強いディフェンス、いいラグビーができた」と話したように、試合終了間際の大分東明の必死の反撃もきっちりと抑えた大阪桐蔭。27対7で難敵を下して3戦全勝、プール戦を1位で突破です。

桐蔭学園・申驥世キャプテン「全員で考えて、一体となったラグビーができた」

 続いて登場した桐蔭学園(神奈川)は、御所実(奈良)と対戦。こちらも外国勢に連勝したチーム同士が激突しました。大型FWを擁して、接点での圧力と鍛え上げてきた伝統のモール攻撃が武器の御所実が、前年度の全国高校ラグビー大会王者を相手に先にペースをつかみます。前半8分、得意のモールを押し込んで桐蔭学園のゴールラインに迫ると、密集サイドをついてFL佐藤淳平選手がトライ。ゴールも決めて7点をリードします。

 一方、一人一人のラグビーへの理解力とスキルレベルの高さが持ち味の桐蔭学園が、すぐさま反撃します。12分、御所実の反則で相手陣内に攻め込むと、ラインアウトから素早くボールを動かし、最後はWTB石崎悠生選手が左隅にトライ。難しい角度のゴールをSH後藤快斗選手が決めて、7対7の同点に追いつきます。

 その後は一進一退、両者譲らない展開の中から、スコアしたのは桐蔭学園でした。19分、今度は、御所実のパスの乱れをつくと、ターンオーバーからの一気の仕掛けでWTB草薙拓海選手がトライ。チームとしてボールを奪った後、常に早く仕掛ける意識が徹底している桐蔭学園は、狙いどおりのトライで12対7と逆転して、前半を終了します。

 リードして勢いの出てきた桐蔭学園は、後半に入るとさらに試合巧者ぶりを発揮します。後半4分、攻め込んでいた御所実のペナルティーで再び御所実陣内に入り込むと、またしてもラインアウトからボールを素早く展開して、御所実自慢のFW陣から離れた位置での勝負に持ち込みます。ここから一人一人の選手がハンドリングスキルの高さを発揮して、最後はCTB徳山凌聖選手がトライ。ゴールも決めて19対7とすると、さらに9分、今度はFW陣が奮起します。反撃を試みる御所実の攻撃に対して、FB古賀龍人選手が落ち着いた対応で敵陣に入り込むと、ここぞとばかりFW陣が集中。素早い集散で御所実の反則を誘って、絶好の位置でペナルティーを獲得します。このチャンスに後藤選手がPGに成功。22対7、逆転には3チャンス以上必要な差をつけて、勝負の流れを決定づけました。

 「このチームは、個の力が去年のチームほどない分、一人一人が主体的に、試合中であっても考えながらプレーしようと意識している。きょうは途中から出るメンバーも含めて全員で考えて、一体となったラグビーができた」と申驥世主将が語った桐蔭学園。この後も、確実にリードを保って30対14。こちらも3戦全勝でグループリーグを1位で突破し、1位から4位を決める決勝トーナメントに駒を進めました。

 なお、準決勝で大阪桐蔭はサウスランドボーイズハイスクール(ニュージーランド)に24対17で勝利、桐蔭学園はセントオーガスティンズカレッジ(オーストラリア)に29対22で勝利しています。

 大阪桐蔭対桐蔭学園の決勝戦は5月5日に行われます。


 (MBSスポーツ解説委員 宮前 徳弘)

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