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藤井 風、日産スタジアム2daysで14万人動員 YouTubeアーカイブ配信も延長決定【「Fujii Kaze Stadium Live “Feelin' Good”」ライブレポ・セットリスト】

モデルプレス / 2024年8月26日 12時15分

“Feelin’ Go(o)d”が終わった瞬間にピタッとステージセンターで動きを止め、そこから約66秒にもわたって微動だにすることなく、同じポージングで静止し続けた藤井。言うまでもなく、彼が敬愛するマイケル・ジャクソンの「The Dangerous Tour」オープニング、あの伝説の静止へのオマージュだろう。マイケルのブカレスト公演のように失神者が続出するようなことはなかったけれど、次々に湧き上がるオーディエンスの歓声と指笛がスタジアムにこだましていく。キーボードとベースのユニゾンによるフレーズから再び時が動き出し、“花”へ。“Feelin’ Go(o)d”と同じくA. G. Cookをサウンドプロデューサーに迎えて制作されたこの曲は、迷い惑いながらも、他の誰でもない自身の内にある花を信じ、探しにいこうという意志をしなやかに提示する歌だ。やわらかな歌声のなかにも確かなるパッションと祈りを滲ませながら朗々と歌い上げる様に、ライブ序盤にして早くも深く、深く惹き込まれていく。

バンドのグルーヴもとてもいい。2023年2月にファイナルを迎えた国内アリーナツアー以来となる、バンド編成でのライブ(昨夏のアジアツアーも、今年の初夏に行われたLA&NY公演も、ピアノ1台でのライブだった)。メンバーは、バンマス&キーボードにYaffle、ギターにTAIKING、ベースに小林修己、ドラムに佐治宣英、パーカッションに福岡たかし、そしてバッキング・ヴォーカルにARIWA(ASOUND)とEmoh Les。そこに8名のダンサー陣が加わり、藤井も含めると16人のミュージシャン/パフォーマーが今回のショーの中心となって、7万人×2日間=14万人とともに日産スタジアムという巨大な空間を大きくグルーヴさせ、豊かな解放感を生み出していった。

◆藤井 風、自転車でスタジアム一周

「This is not my show, this is YOUR show. だからこんなふうに一緒に歌って欲しいんです」――そんなふうにしてオーディエンスのハミングを誘い、奏でたのは“ガーデン”。続く“特にない”ではクラップやフィンガースナップでの参加を呼びかけたのだけど、その際に「手拍子 or 指パッチンする度に、みんなの中のモヤモヤした気持ちとかネガティヴな感情が一つひとつ消えていくイメージを持ってやって欲しいんです。あなたのネガティヴを全部、日産スタジアムの空に投げて帰ってください」と語りかけ、藤井自身もステージセンター前に腰掛けてゆったりと歌い始めた。たとえば、ライブ序盤で熱く激しく盛り上げ、爆発的な熱狂を巻き起こすことによってオーディエンスの感情を解放させるという形もあるけれど、今回の藤井のアプローチはそれとは異なり、ソウルフルで伸びやかな歌と心地いいアンサンブルによって日々のなかで知らず知らずのうちに強張っていた身体と心を自然に解きほぐし、スーッと肩の力を抜くように心の扉を開かせていく――そんな感覚を覚えるライブ前半の組み立て方。それは、初のスタジアムライブとなった2年前の「LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE」(パナソニックスタジアム吹田)の時とも、また違った印象を与えるものだった。

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