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「虎に翼」松山ケンイチ、最後に記者へ語った桂場に込めた想い「僕は法曹界の人間でもないただの田舎のおじさんなんですが…」ラストの展開に言及【インタビューVol.3】

モデルプレス / 2024年9月20日 12時0分

その後にトラちゃんが出てきて「自分の中に色々な考えがあって、それも全て自分自身だ」というようなセリフがありました。桂場の中にも、公平性や「だけども穂高先生の思いをなんとか完遂させたい」という気持ちや、最高裁長官の任期がもう差し迫っていることなど、色々な焦りや、やりたいこと、なんとかしようと思っていたことがある。でも彼はどんどん自分の意見すらも切り捨てて、最終的には司法の独立をするための動きをしていたわけですが、「その切り捨てたものも全て自分自身である」というのをトラちゃんの言葉から感じたんですよね。

尊属殺のことは「時期尚早だ」と桂場は言っていたんですが、「今、目の前に変えることができるチャンスがある」というのを、改めて航一やトラちゃんに教えてもらった。かつ、自分の中で大事に思っていた部分は別に消す必要もないということ、色々な意見が自分の中であっていいんじゃないのかというような、ある意味、桂場自身の生き方やかつての考えみたいなものも、すごく肯定してもらえたというか。今の桂場はもう独走しちゃっているので、肯定してくれる人がいない。なのでそういうところがすごく響いて、尊属殺規定の違憲判決に繋がっていったと思います。

◆松山ケンイチ、桂場に込めた理想明かす

― 最後に最終週の見どころと、楽しみにされている視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

松山:桂場という役を長い間やらせていただいているので、僕の中でもすごく大切なキャラクターだと思っています。僕は結構役に対して自分の理想みたいなものを込めちゃうところがあって。僕は法曹界の人間でもないただの田舎のおじさんなんですが、「法・人権・権力に対して戦う人はこうであってほしい」という気持ちをすごく込めちゃっていて、それがこのドラマにもかなり作用されているような気がします。

やっぱり人ってどうしても地球全体や日本の全国民を見られるわけではないですし、本当に色々な苦しみや喜びがあって、地域によって文化も全然違いますし、そういう中で日本全国一律の法律を作るってものすごく難しいことだと思うんですよね。 それで1人の人間が最高裁長官になってジャッジをしていく。本当に難しいことだなと僕は思いますし、そのジャッジが正しいか、間違っているのかという問題はおそらくすごくたくさんあるんじゃないかなと。しかも時代によってその正解がまたどんどん変わってくるので、「人はみな、間違う」というのは当たり前で、だけどその間違いを「間違っているんじゃないか」と誰かが主張することでそこから議論が始まっていく。たくさんの登場人物を通してそういうことを視聴者の皆様に伝えているのかなと、それも一つのテーマなのではないかと思っていました。

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